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Column コラム

広告費が増えても成果が出にくい理由 〜ネット広告の問題点とは?①〜

株式会社ヒニアラタでは、山陰企業のホームページ制作やWeb広告、アクセス解析、改善提案などを行っています。 その中でよくご相談いただくのが、「ネット広告を出しているのに問い合わせが増えない」「広告費をかけているのに成果が見えない」というお悩みです。

インターネット広告は、今も成長している広告手法です。 電通が発表した「2025年 日本の広告費」によると、2025年のインターネット広告費は4兆459億円となり、総広告費に占める割合も50.2%と、初めて半数を超えました。 つまり、ネット広告そのものが衰退しているわけではありません。

しかし、広告市場が大きくなったからといって、すべての企業が簡単に成果を出せるわけではありません。 むしろ、競争の激化、広告費の高騰、ユーザーの広告慣れ、計測の難しさなどにより、以前よりも「考えて運用する力」が求められるようになっています。

この記事では、ネット広告の問題点のうち、まずは「ネット広告は本当に効かなくなったのか」という前提と、「競争激化による広告費の高騰」について解説します。

1. ネット広告は本当に「効かなくなった」のか?

「ネット広告はもう効かない」 「昔より広告費が高くなった」 「クリックはされるのに問い合わせにつながらない」

このような声を聞くことが増えました。 特に、Google広告、Yahoo!広告、Instagram広告、Facebook広告、YouTube広告、TikTok広告などを試したことがある企業ほど、ネット広告の難しさを感じているかもしれません。

しかし、ネット広告そのものが使えない手法になったわけではありません。 問題は、ネット広告を取り巻く環境が変わり、「とりあえず広告を出せば成果が出る」という時代ではなくなったことです。

1-1. ネット広告市場は今も拡大している

まず押さえておきたいのは、ネット広告市場そのものは今も拡大しているという点です。

電通が発表した「2025年 日本の広告費」によると、2025年のインターネット広告費は4兆459億円、前年比110.8%となりました。 また、日本の総広告費に占めるインターネット広告費の割合は50.2%となり、初めて半数を超えています。

これは、企業の広告活動においてインターネット広告が中心的な存在になっていることを示しています。 検索広告、SNS広告、動画広告、ディスプレイ広告など、ネット上でユーザーに接触する広告は、今や多くの企業にとって欠かせない手段です。

つまり、「ネット広告が効かなくなった」のではなく、「ネット広告を使う企業が増え、競争が激しくなった」と考える方が正確です。

1-2. それでも「成果が出にくい」と感じる企業が増えている理由

ネット広告市場が伸びている一方で、広告主側からは「思ったより成果が出ない」という声も増えています。 その理由はいくつかあります。

まず、広告を出す企業が増えたことで、同じキーワードや同じターゲット層を多くの企業が取り合うようになりました。 その結果、クリック単価や表示単価が上がり、同じ予算でも得られるアクセス数が少なくなる場合があります。

次に、ユーザー側も広告に慣れています。 以前であれば目立っていた広告表現も、今ではすぐに広告だと分かり、読み飛ばされることがあります。 特に、誇張された表現や、どの会社にも当てはまるような一般的な広告文では、ユーザーの関心を引くことが難しくなっています。

さらに、広告をクリックした後のホームページやランディングページに問題があるケースも少なくありません。 広告文では魅力的に見えても、リンク先のページで情報が不足していたり、問い合わせ方法が分かりにくかったりすると、成果にはつながりません。

ネット広告の成果は、広告管理画面の中だけで決まるものではありません。 広告文、ターゲット設定、予算配分、リンク先ページ、問い合わせフォーム、電話対応、資料請求後の営業対応など、複数の要素がつながって初めて成果になります。

1-3. この記事で扱うネット広告の主な問題点

ネット広告には多くのメリットがあります。 少額から始められること、地域や年齢層を絞って配信できること、結果を数値で確認しやすいことなどは、テレビCMや新聞広告にはない大きな特徴です。

一方で、ネット広告には次のような問題点もあります。

  • 競争が激しくなり、広告費が高騰しやすい
  • クリックされても問い合わせや売上につながらないことがある
  • 広告表現の質が低いと、企業の信頼を下げてしまう
  • ステルスマーケティングや誇大表示など、法規制への注意が必要
  • 不正クリックやアドフラウドにより、広告費が無駄になる可能性がある
  • Cookie規制やプライバシー保護の流れにより、計測や追跡が難しくなっている
  • AIによる自動化が進み、運用内容が見えにくくなっている
  • 媒体ごとの特徴を理解しないと、予算を無駄にしやすい

この記事では、まず最初の問題点として「競争激化による広告費の高騰」を取り上げます。 これは、ネット広告を始める企業にも、すでに運用している企業にも関係する基本的な課題です。

2. 問題点1:競争激化による広告費の高騰

ネット広告の大きな問題点のひとつが、広告費の高騰です。 特に、検索広告やSNS広告の多くは、広告枠を複数の企業で取り合う仕組みになっています。 そのため、同じターゲットに広告を届けたい企業が増えるほど、広告費は上がりやすくなります。

以前は、地方の中小企業が少額の広告費で大きな成果を得られるケースもありました。 しかし現在は、全国の企業、地域の競合、大手企業、比較サイト、ポータルサイトなどが同じ広告枠に出稿していることも珍しくありません。

2-1. ネット広告はすでにレッドオーシャン化している

ネット広告が登場した初期の頃は、広告を出している企業自体が今ほど多くありませんでした。 そのため、比較的少ない費用でもアクセスを集めやすく、成果につながりやすい時期がありました。

しかし現在では、多くの企業がネット広告を活用しています。 Google検索広告、Yahoo!広告、Meta広告、LINE広告、TikTok広告、YouTube広告など、出稿先も増えました。 企業側も「ホームページを作ったら、広告で集客する」という考え方が一般的になっています。

その結果、ネット広告は多くの業界でレッドオーシャン化しています。 特に、住宅、リフォーム、美容、士業、求人、教育、医療、EC、BtoBサービスなど、1件あたりの成約単価が高い業種では、広告競争が激しくなりやすい傾向があります。

競争が激しくなると、同じキーワードで広告を出しても以前よりクリック単価が高くなります。 また、SNS広告でも、同じ地域・同じ年齢層・同じ興味関心を狙う企業が増えると、表示単価が上がりやすくなります。

2-2. 入札型広告では競合が増えるほど単価が上がる

ネット広告の多くは、入札型の仕組みで配信されています。 簡単に言えば、広告主が「この条件のユーザーに広告を出したい」と設定し、複数の広告主が同じ広告枠を競り合う仕組みです。

検索広告であれば、たとえば「出雲市 ホームページ制作」「松江市 リフォーム」「鳥取県 求人広告」などのキーワードに対して、複数の企業が広告を出すことがあります。 その場合、広告の掲載順位やクリック単価は、入札額や広告の品質などによって決まります。

競合が少ないキーワードであれば、比較的安いクリック単価で広告を出せることがあります。 しかし、競合が多いキーワードでは、1クリックあたりの費用が高くなり、少額予算では十分なアクセスを集めにくくなります。

ここで注意したいのは、クリック単価が高いこと自体が悪いわけではないということです。 1クリック500円でも、そこから高単価の契約につながるのであれば、十分に採算が合う場合があります。 反対に、1クリック50円でも、まったく問い合わせにつながらなければ広告費は無駄になります。

大切なのは、「安くクリックを集めること」ではなく、「利益につながる見込み客を集めること」です。

2-3. 地方企業・中小企業ほど広告費の使い方が重要になる

地方企業や中小企業の場合、大手企業のように大きな広告予算を継続的に投入することは難しい場合があります。 月数万円から十数万円程度の広告予算で運用するケースも多く、限られた予算をどこに使うかが非常に重要です。

たとえば、全国向けの広いキーワードに広告を出すと、予算がすぐに消化されてしまうことがあります。 一方で、「地域名」「業種名」「具体的な悩み」を組み合わせたキーワードを狙うことで、より確度の高いユーザーに広告を届けられる可能性があります。

山陰エリアであれば、単に「ホームページ制作」や「リフォーム」といった広いキーワードを狙うだけでなく、「島根県 ホームページ制作」「出雲市 工務店 集客」「鳥取県 採用サイト」など、地域性を含めた設計が重要になります。

また、広告の対象を広げすぎないことも大切です。 すべての人に向けた広告は、結果的に誰にも響かない広告になりがちです。 「どの地域の、どのような悩みを持つ人に、何を伝えるのか」を整理することで、広告費の無駄を減らしやすくなります。

2-4. 「広告を出すだけ」ではなく、受け皿の改善が必要

広告費の高騰に対応するためには、広告の設定だけを見直しても不十分です。 クリック単価が上がっているのであれば、1回のクリックを無駄にしないために、リンク先のホームページやランディングページを改善する必要があります。

たとえば、広告からアクセスしたユーザーが次のように感じた場合、問い合わせにはつながりにくくなります。

  • 何の会社なのか分かりにくい
  • 自分の悩みに合っているか分からない
  • 料金やサービス内容が不明確
  • 実績や事例が少なく、信頼できるか不安
  • 問い合わせボタンが見つけにくい
  • スマートフォンでページが見づらい
  • フォーム入力が面倒

このような状態では、どれだけ広告費をかけても成果は伸びにくくなります。 逆に、ホームページ側でユーザーの不安を解消し、問い合わせまでの導線を整えることで、同じ広告費でも成果が改善する可能性があります。

ネット広告の成果を高めるには、広告運用とホームページ改善を分けて考えないことが重要です。 広告はあくまで入口であり、最終的に問い合わせや購入につなげるのは、広告をクリックした後の体験です。

つまり、広告費が高くなっている時代ほど、「どれだけ多くの人を集めるか」だけでなく、「集めた人をどれだけ成果につなげるか」が重要になります。

ヒニアラタ編集部 監修: 馬庭 吾以千

ヒニアラタ編集部では地方の中小企業様のWeb活用をお手伝いするため、私たちが持っている専門知識を「コラム」という形で分かりやすく公開しています。 私たち自身が地方の企業であるからこそ分かること、感じることがあると思っています。

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