1-1. RFPとは何か
RFPとは「Request for Proposal」の略で、日本語では「提案依頼書」と訳されます。 ホームページ制作におけるRFPは、制作会社に対して「このような目的でホームページを作りたいので、提案してください」と伝えるための資料です。
RFPには、たとえば次のような内容を記載します。
- 会社・団体の概要
- 現在のホームページの課題
- 新しく作りたいホームページの目的
- 想定している閲覧者・ターゲット
- 必要なページや機能
- デザインの希望
- SEOや集客に関する要望
- 予算やスケジュール
- 提案してほしい内容
つまりRFPは、単なる見積依頼ではありません。 「いくらで作れますか」と聞くためだけの書類ではなく、「何を実現したいのか」「どのような課題を解決したいのか」を共有するための文書です。
制作会社はRFPを見ることで、依頼者が何を重視しているのか、どのような成果を求めているのかを理解しやすくなります。 その結果、見た目だけではなく、構成、導線、文章、機能、運用方法まで含めた具体的な提案を受けやすくなります。
1-2. なぜホームページ制作にRFPが必要なのか
ホームページ制作では、依頼者と制作会社の間で認識のズレが起こりやすいものです。 たとえば、依頼者が「シンプルなデザイン」と言った場合でも、その言葉から思い浮かべるイメージは人によって異なります。 「信頼感のあるサイト」「親しみやすいサイト」「採用に強いサイト」といった表現も、具体的に整理しなければ解釈に幅が出てしまいます。
また、ホームページ制作では、デザインだけでなく、原稿、写真、システム、CMS、フォーム、SEO、スマートフォン対応、アクセス解析、公開後の保守など、検討すべき項目が多くあります。 これらを口頭やメールだけで伝えると、どうしても抜け漏れが発生しやすくなります。
RFPを作成しておくと、依頼内容を一つの資料にまとめることができます。 そのため、社内での確認もしやすくなり、制作会社との打ち合わせでも共通の土台として使うことができます。
さらに、複数の制作会社に相談する場合にもRFPは有効です。 同じ条件を各社に伝えることができるため、提案内容や見積内容を比較しやすくなります。 逆に、各社に違う情報を伝えてしまうと、見積金額や提案範囲がバラバラになり、正しく比較することが難しくなります。
RFPは、制作会社を細かく縛るためのものではありません。 むしろ、依頼者の目的や条件を明確にしたうえで、制作会社からよりよい提案を引き出すためのものです。
1-3. 山陰の企業・団体がRFPを作るメリット
山陰でホームページ制作を依頼する企業・団体にとっても、RFPを作るメリットは大きくあります。 島根県や鳥取県では、地域に根ざした事業を行っている企業、医療・福祉・教育機関、観光関連事業者、行政・各種団体など、ホームページに求められる役割が業種や地域によって大きく異なります。
たとえば、地域の顧客を対象にした企業であれば、「松江市」「出雲市」「米子市」「鳥取市」など、地域名を含む検索への対応が重要になることがあります。 採用を重視する企業であれば、県内の求職者だけでなく、Uターン・Iターン希望者に向けた情報発信も必要になるかもしれません。 観光や宿泊、飲食に関わる事業であれば、県外から訪れる人に対して、魅力やアクセス情報をわかりやすく伝えることが重要です。
このように、山陰でのホームページ制作では、単に全国的なトレンドを取り入れるだけでなく、地域の事情や利用者の行動を踏まえた設計が求められます。 RFPを作ることで、自社がどの地域の誰に向けて情報を届けたいのか、どのような成果を期待しているのかを整理しやすくなります。
また、地元の制作会社に依頼する場合でも、RFPがあることで打ち合わせがスムーズになります。 「地域のことはわかってくれるだろう」と考えていても、会社ごとの強み、課題、顧客層、採用状況、営業エリアまでは、きちんと伝えなければ正確には伝わりません。
RFPは、地域性を活かしたホームページ制作を行うための出発点になります。 山陰で事業を行う企業・団体ほど、自社の立ち位置や地域との関係を整理しておくことが、よい提案につながります。
1-4. RFPは大企業だけのものではない
RFPという言葉を聞くと、大企業や官公庁が大規模なシステム開発を発注するときに使うもの、という印象を持つ方もいるかもしれません。 しかし、ホームページ制作におけるRFPは、中小企業や地域団体にとっても十分に役立ちます。
必ずしも、何十ページにもわたる本格的な資料を作る必要はありません。 まずは、A4数枚程度でも構いません。 現在の課題、制作の目的、必要なページ、希望する機能、予算、公開時期などが整理されているだけでも、制作会社にとっては大きな手がかりになります。
むしろ、規模の小さな企業や団体ほど、限られた予算と時間の中で、何を優先するかを明確にすることが大切です。 RFPを作ることで、「今回は問い合わせを増やすことを優先する」「採用ページを強化する」「更新しやすい仕組みにする」など、目的に合わせた判断がしやすくなります。
また、RFPを作る過程そのものが、自社の課題整理にもなります。 「なぜホームページをリニューアルしたいのか」 「誰に見てもらいたいのか」 「どの情報が不足しているのか」 「公開後に誰が更新するのか」 といった点を考えることで、ホームページ制作の方向性が見えやすくなります。
RFPは、難しい専門用語で作る必要はありません。 完璧な資料でなくても構いません。 大切なのは、自社の考えや希望をできるだけ具体的に整理し、制作会社と共有することです。
ホームページ制作で「思っていたものと違う」という結果を防ぐためには、制作会社に依頼する前の準備が重要です。 RFPは、その準備を形にするための実用的な道具です。
2. RFPを作る前に整理しておきたいこと
RFPは、いきなり書き始めるよりも、先に自社・自団体の状況を整理してから作るほうがスムーズです。 ホームページ制作会社に提案を依頼する前に、「なぜ作るのか」「誰に向けて作るのか」「何を優先するのか」を明確にしておくことで、RFPの内容に一貫性が生まれます。
反対に、事前整理が不十分なまま制作会社に相談すると、打ち合わせの中で話が広がりすぎたり、担当者ごとに意見が違ったりして、方向性が定まりにくくなります。 その結果、見積範囲が曖昧になったり、提案内容を比較しにくくなったり、制作開始後に追加要望が増えたりすることがあります。
RFPを作る前の整理は、難しい作業ではありません。 まずは、現在のホームページに対する不満や課題を書き出し、今回の制作で何を実現したいのかを考えることから始めます。 そのうえで、ターゲット、社内体制、予算、公開時期、運用方法などを確認していきます。
山陰の企業・団体の場合、地域の顧客に向けた情報発信、採用活動、観光・教育・医療・福祉など公共性の高い情報発信など、ホームページに求められる役割が複数あることも少なくありません。 だからこそ、RFPを作る前の段階で、優先順位を整理しておくことが大切です。
2-1. 今のホームページの課題を洗い出す
まずは、現在のホームページにどのような課題があるのかを洗い出します。 課題が明確でないまま「リニューアルしたい」と考えても、制作会社は何を改善すべきか判断しにくくなります。
たとえば、次のような視点で現在のホームページを見直してみます。
- デザインが古く見える
- スマートフォンで見にくい
- 問い合わせが少ない
- 採用応募につながっていない
- サービス内容がわかりにくい
- 更新がしにくい
- 情報が古いままになっている
- 写真や文章が現在の事業内容と合っていない
- 検索しても見つかりにくい
- アクセス解析を見ても改善方法がわからない
このとき、単に「古い」「使いにくい」と書くだけでなく、できるだけ具体的に書くことが大切です。 たとえば、「スマートフォンで見にくい」だけでなく、「スマートフォンでメニューが探しにくい」「問い合わせボタンが目立たない」「文字が小さくて読みづらい」と書くと、制作会社が改善の方向性を考えやすくなります。
また、社内の担当者だけでなく、営業担当、採用担当、受付担当、現場スタッフなど、ホームページに関わる可能性のある人から意見を聞くことも有効です。 営業担当であれば「お客様からよく聞かれる質問」、採用担当であれば「応募前に見てほしい情報」、受付担当であれば「電話でよく問い合わせを受ける内容」など、実務に近い課題が見えてきます。
現在の課題を整理することは、RFP全体の出発点になります。 課題が明確になれば、今回のホームページ制作で何を改善すべきかが見えやすくなります。
2-2. 何のためにホームページを作るのかを決める
次に、今回のホームページ制作やリニューアルの目的を決めます。 ホームページは、ただ存在していればよいものではありません。 会社や団体の目的に合わせて、役割を持たせることが重要です。
目的には、たとえば次のようなものがあります。
- 問い合わせを増やしたい
- 資料請求や予約を増やしたい
- 採用応募を増やしたい
- 会社や団体の信頼性を高めたい
- 商品やサービスの魅力をわかりやすく伝えたい
- 地域の人に活動内容を知ってもらいたい
- 県外・全国に向けて情報発信したい
- 既存顧客への情報提供をしやすくしたい
- 更新作業を社内で行いやすくしたい
目的が複数ある場合は、優先順位をつけることが大切です。 「問い合わせも増やしたい」「採用も強化したい」「ブランディングもしたい」「更新もしやすくしたい」と、すべてを同じ優先度で考えると、サイト全体の方向性がぼやけてしまうことがあります。
たとえば、採用を最優先するのであれば、社員紹介、働く環境、福利厚生、キャリアパス、地域で暮らす魅力などの情報が重要になります。 問い合わせ獲得を重視するのであれば、サービス内容、実績、料金の考え方、よくある質問、問い合わせ導線が重要になります。
山陰の企業の場合、採用活動では地域内の求職者だけでなく、Uターン・Iターン希望者を意識することもあります。 その場合は、会社の情報だけでなく、地域で働くことや暮らすことのイメージも伝える必要があります。
RFPには、「何のためにホームページを作るのか」をできるだけ具体的に書きます。 目的が明確であれば、制作会社もデザインや構成、機能、コンテンツの提案を目的に合わせて組み立てやすくなります。
2-3. 誰に見てほしいサイトなのかを明確にする
ホームページは、見る人によって必要な情報が異なります。 そのため、RFPを作る前に「誰に見てほしいサイトなのか」を整理しておく必要があります。
たとえば、同じ企業サイトでも、閲覧者には次のような人が考えられます。
- 商品やサービスを検討している見込み客
- 既存の取引先
- 採用に応募しようとしている求職者
- 学生や保護者
- 地域住民
- 行政・自治体・関係機関
- 県外から情報を探している人
- メディア関係者
ターゲットを整理するときは、「一般のお客様」といった大きなくくりだけではなく、もう少し具体的に考えるとよいでしょう。 たとえば、「出雲市周辺で工務店を探している子育て世帯」「松江市でWeb集客に困っている中小企業の経営者」「山陰で就職を考えている大学生」など、具体的な人物像を想定すると、必要な情報が見えやすくなります。
また、山陰エリア内のユーザーを主に想定するのか、県外・全国からの閲覧者も重視するのかによって、サイトの作り方は変わります。 地域内の人に向けたサイトであれば、地名、アクセス、対応エリア、地域での実績などが重要になります。 県外の人に向けたサイトであれば、山陰という地域の説明や、交通手段、地域ならではの価値を丁寧に伝える必要があります。
ターゲットが明確になると、デザインの方向性や文章の書き方も決めやすくなります。 若い求職者に向けた採用サイトと、法人の決裁者に向けたサービスサイトでは、伝えるべき情報も、見せ方も、言葉づかいも異なります。
RFPには、主なターゲットと、可能であれば優先順位も書いておくとよいでしょう。 「最も重視するのは新規顧客」「次に採用希望者」「既存顧客向けの情報も掲載したい」といった形で整理しておくと、制作会社が提案を組み立てやすくなります。
2-4. 社内・組織内で決めておくべきこと
ホームページ制作は、制作会社だけで進めるものではありません。 依頼する側でも、確認、判断、原稿準備、写真準備、公開後の更新など、さまざまな対応が必要になります。 そのため、RFPを作る前に、社内・組織内の体制を整理しておくことが重要です。
まず決めておきたいのは、窓口となる担当者です。 制作会社とのやり取りを誰が担当するのか、社内の意見を誰が取りまとめるのかを決めておかないと、確認や判断に時間がかかりやすくなります。
次に、最終決定者を確認しておきます。 担当者がよいと思っていても、代表者、役員、部署責任者、委員会などの承認が必要な場合があります。 誰の確認が必要なのか、どの段階で承認を取るのかを事前に把握しておくと、スケジュールの遅れを防ぎやすくなります。
また、原稿や写真を誰が準備するのかも重要です。 会社概要やサービス紹介の文章、スタッフ写真、実績写真、採用情報などは、制作会社だけでは用意できない情報も多くあります。 社内で準備するのか、制作会社に取材やライティング、撮影を依頼するのかを考えておく必要があります。
特に、複数部署が関わるサイトや、行政・学校・医療・福祉など確認者が多いサイトでは、承認フローが複雑になりがちです。 「誰が確認するのか」「誰が修正指示を出すのか」「最終判断は誰が行うのか」を整理しておくことで、制作中の混乱を減らすことができます。
RFPには、担当者や確認体制まで詳しく書けない場合でも、「社内確認に複数部署が関わる」「公開前に役員承認が必要」「原稿は各部署で準備予定」など、制作会社がスケジュールを考えるうえで必要な情報を書いておくとよいでしょう。
2-5. 予算・公開時期・運用体制を確認する
RFPを作る前には、予算、公開時期、公開後の運用体制も確認しておきます。 これらは、制作会社が提案内容や見積内容を考えるうえで重要な条件になります。
まず、予算についてです。 予算が決まっている場合は、RFPに記載したほうが現実的な提案を受けやすくなります。 予算を伝えないほうが安くなると考える方もいますが、実際には制作範囲や機能、撮影、ライティング、CMS構築、SEO対応などの前提が揃わず、比較しにくい見積になることがあります。
予算がまだ確定していない場合でも、「できるだけ費用を抑えたい」「採用コンテンツには予算をかけたい」「初期費用と月額保守費のバランスを見たい」など、考え方を書いておくとよいでしょう。
次に、公開時期です。 「年度内に公開したい」「採用活動が始まる前に公開したい」「補助金や事業開始のタイミングに合わせたい」など、公開希望日には理由があることが多いものです。 その理由も含めて伝えることで、制作会社はスケジュールの優先度を判断しやすくなります。
ただし、ホームページ制作には、企画、構成、デザイン、コーディング、システム構築、原稿作成、確認、修正、公開作業など多くの工程があります。 急ぎすぎると、内容の整理や確認が不十分になり、公開後に修正が増えることもあります。 希望公開日がある場合は、できるだけ早めに制作会社へ相談することが大切です。
最後に、公開後の運用体制です。 ホームページは公開して終わりではありません。 お知らせの更新、実績の追加、採用情報の変更、フォームの確認、アクセス解析、セキュリティ対応など、公開後にも必要な作業があります。
社内で更新するのか、制作会社に保守を依頼するのかによって、CMSの設計や運用方法も変わります。 たとえば、社内で頻繁に更新したい場合は、更新しやすい管理画面やマニュアルが必要になります。 逆に、更新頻度が少ない場合は、制作会社に必要なときだけ依頼する方法も考えられます。
予算、公開時期、運用体制は、ホームページ制作の現実的な範囲を決める重要な条件です。 RFPを作る前にこれらを整理しておくことで、制作会社からより具体的で実行しやすい提案を受けることができます。
3. RFPに必ず書くべき基本情報
RFPでは、ホームページ制作会社が提案を考えるために必要な基本情報を、できるだけわかりやすく整理しておくことが大切です。 基本情報が不足していると、制作会社は事業内容や課題、目的を十分に理解できないまま提案を作ることになります。
ホームページ制作は、デザインやシステムだけで成り立つものではありません。 その会社・団体が何をしているのか、誰に向けて情報を発信しているのか、現在どのような課題を抱えているのかを理解したうえで、サイト構成やコンテンツ、導線、機能を考える必要があります。
そのため、RFPには会社・団体の概要、事業内容、現在のホームページURL、今回の制作目的、想定ターゲット、競合・参考サイトなどを記載します。 これらは一見すると当たり前の情報に見えますが、提案の質を左右する重要な材料になります。
特に山陰の企業・団体の場合、地域に根ざした事業なのか、県外や全国に向けた事業なのかによって、ホームページで伝えるべき内容が変わります。 同じ「会社案内サイト」であっても、地域の顧客に信頼してもらうためのサイトなのか、採用を強化するためのサイトなのか、県外からの問い合わせを増やすためのサイトなのかで、設計の考え方は異なります。
3-1. 会社・団体の概要
まず、会社・団体の基本情報を記載します。 制作会社は、依頼者のことを十分に知っているとは限りません。 たとえ地元の制作会社であっても、事業の詳しい内容、顧客層、強み、今後の方針までは、資料として共有しなければ正確には伝わりません。
会社・団体の概要としては、次のような情報を記載します。
- 会社名・団体名
- 所在地・拠点
- 設立年・沿革
- 代表者名
- 従業員数・会員数・職員数
- 主な事業エリア
- 主な顧客・利用者
- 企業理念・活動方針
- 今後力を入れたい事業や取り組み
ここで重要なのは、会社概要を形式的に書くだけで終わらせないことです。 たとえば「建設業」「製造業」「福祉事業」「教育機関」といった業種だけでは、具体的な特徴までは伝わりません。 どのような顧客に、どのような価値を提供しているのかを簡単に説明すると、制作会社がホームページの方向性を考えやすくなります。
山陰で事業を行っている場合は、地域との関係も大切な情報です。 「島根県東部を中心に営業している」「鳥取県西部から島根県東部まで対応している」「山陰全域の企業を対象にしている」「地域住民向けの公共性の高い情報を発信している」など、対応エリアや地域での立ち位置を書いておくとよいでしょう。
また、会社・団体として大切にしている考え方があれば、それも記載します。 価格の安さを重視しているのか、品質や専門性を重視しているのか、地域密着を大切にしているのか、若い人材の採用に力を入れているのかによって、ホームページでの見せ方は変わります。
3-2. 事業内容・サービス内容
次に、事業内容やサービス内容を整理します。 ホームページ制作では、何を掲載するかだけでなく、どの順番で、どのような言葉で伝えるかが重要になります。 そのため、制作会社が事業内容を理解できるように、主な商品・サービスをわかりやすく書いておく必要があります。
事業内容を書くときは、社内で使っている専門用語だけで説明しないように注意します。 ホームページを見る人は、必ずしも業界に詳しい人ばかりではありません。 制作会社に対しても、一般の閲覧者に説明するつもりで書くと、内容が伝わりやすくなります。
たとえば、次のような項目を整理しておくとよいでしょう。
- 主力商品・主力サービス
- 補助的な商品・サービス
- 新しく力を入れたい商品・サービス
- 売上や問い合わせにつなげたい商品・サービス
- 他社と比べた強み
- よくある相談内容
- 顧客が依頼する理由
- サービス提供エリア
特にリニューアルの場合は、現在のホームページに掲載されている事業内容と、現在実際に力を入れている事業内容がずれていることがあります。 たとえば、以前は会社案内を目的に作ったサイトでも、現在は採用や問い合わせ獲得を重視したいというケースがあります。 また、数年前には主力だったサービスが、現在はあまり力を入れていない場合もあります。
RFPでは、単に現在のページをそのまま移すのではなく、「これからのホームページで何を重視して伝えたいのか」を書くことが大切です。 制作会社はその情報をもとに、ページ構成や導線、見出し、コンテンツの優先順位を考えることができます。
山陰の企業では、地域密着のサービスであること自体が強みになる場合があります。 一方で、県外や全国の顧客に向けて専門性を訴求したい場合もあります。 どちらを重視するのかによって、ホームページでの言葉の選び方や見せ方が変わるため、事業内容とあわせて営業エリアや顧客層も整理しておきましょう。
3-3. 現在のホームページURL
既存のホームページがある場合は、現在のホームページURLを必ず記載します。 制作会社は現在のサイトを見ることで、ページ構成、デザイン、掲載内容、導線、更新状況、技術的な状態などを確認できます。
URLだけでなく、可能であれば現在のサイトに関する補足情報も書いておくとよいでしょう。
- 現在のホームページURL
- 管理しているドメイン
- 使用しているCMS
- 公開してからの年数
- 最後に大きく更新した時期
- 更新頻度
- アクセス解析の有無
- 現在困っている点
たとえば、「現在のサイトは10年前に制作し、その後ほとんど更新できていない」「スマートフォン対応が不十分」「採用情報だけは定期的に更新している」「お知らせ更新は社内で行っているが、他のページは制作会社に依頼している」といった情報は、提案内容に大きく関係します。
また、現在のホームページで残したいページや、削除したいページがあれば、それも書いておくとよいでしょう。 すべてをゼロから作り直すのか、既存の内容を整理して再利用するのかによって、制作範囲や見積もりが変わります。
注意したいのは、現在のホームページに載っている情報が、必ずしも正しいとは限らないという点です。 会社概要、サービス内容、スタッフ情報、料金、営業時間、対応エリアなどが古いままになっていることもあります。 RFPには、「既存サイトの情報は一部古いため見直したい」「基本情報は流用できるが、サービスページは作り直したい」など、流用方針を書いておくと親切です。
現在のホームページURLは、制作会社が現状を把握するための入口です。 URLだけでなく、現在のサイトに対する評価や課題もあわせて伝えることで、より具体的な改善提案を受けやすくなります。
3-4. リニューアル・新規制作の目的
RFPでは、今回の制作が「新規制作」なのか「リニューアル」なのかを明確にします。 新しくホームページを作る場合と、既存サイトをリニューアルする場合では、検討すべき内容が異なります。
新規制作の場合は、まずホームページにどのような役割を持たせるのかを整理する必要があります。 会社案内として使うのか、問い合わせを獲得するために使うのか、採用活動に使うのか、地域への情報発信に使うのかによって、必要なページや機能が変わります。
リニューアルの場合は、現在のホームページをなぜ作り直したいのかを明確にします。 たとえば、次のような目的が考えられます。
- デザインを現在の会社イメージに合わせたい
- スマートフォンで見やすくしたい
- 問い合わせを増やしたい
- 採用ページを強化したい
- サービス内容を整理したい
- 検索エンジンからの流入を増やしたい
- 更新しやすいCMSにしたい
- セキュリティや保守面を見直したい
- 古い情報を整理して信頼性を高めたい
ここで大切なのは、目的をできるだけ成果に近い言葉で書くことです。 「デザインを新しくしたい」だけではなく、「古い印象を改善し、採用希望者に安心感を持ってもらいたい」と書くと、制作会社はデザインの目的を理解しやすくなります。
「問い合わせを増やしたい」という目的であれば、どのサービスへの問い合わせを増やしたいのか、現在どのくらい問い合わせがあるのか、問い合わせ後の営業対応はどうなっているのかも関係します。 「採用を強化したい」という目的であれば、どの職種を採用したいのか、新卒なのか中途なのか、地域内の人材なのかUターン・Iターンも含むのかを整理する必要があります。
山陰では、人材採用、後継者不足、地域内での認知向上、県外への販路拡大など、企業や団体ごとに異なる課題があります。 RFPでは、自社が今回のホームページ制作で最も解決したい課題を明確にしておくことが重要です。
3-5. 想定しているターゲット
ホームページ制作では、誰に向けて情報を届けるのかを明確にすることが欠かせません。 RFPには、想定しているターゲットを具体的に記載します。
ターゲットは、ひとつに限る必要はありません。 企業サイトであれば、見込み客、既存顧客、求職者、取引先、地域住民、行政・関係機関など、複数の閲覧者が考えられます。 ただし、すべてのターゲットを同じ優先度で考えると、サイトの方向性が曖昧になりやすいため、優先順位をつけることが大切です。
たとえば、次のように整理するとわかりやすくなります。
- 最も重視するターゲット:新規顧客
- 次に重視するターゲット:採用希望者
- その他のターゲット:既存取引先、地域住民
また、ターゲットを考えるときは、地域性も重要です。 山陰エリア内の人に向けたホームページなのか、県外・全国の人にも見てもらいたいのかによって、必要な情報が変わります。
たとえば、山陰エリア内の顧客を対象にする場合は、対応エリア、所在地、アクセス、地域での実績、地元での信頼性が重要になります。 一方で、県外の人に向けて情報を発信する場合は、山陰という地域の説明、交通手段、オンライン対応の有無、遠方から依頼するメリットなども必要になることがあります。
採用を目的とする場合も、ターゲットによって掲載すべき情報は変わります。 地元の高校生・大学生に向けるのか、県外からのUターン・Iターン希望者に向けるのか、経験者採用を重視するのかによって、仕事内容、職場環境、教育制度、地域での暮らし方など、伝えるべき内容が異なります。
RFPには、「誰に見てほしいか」だけでなく、「その人にどのような行動を取ってほしいか」も書くとよいでしょう。 問い合わせしてほしいのか、資料請求してほしいのか、採用応募してほしいのか、来店・予約してほしいのか、情報を理解してもらうことが目的なのかによって、サイトの導線設計が変わります。
3-6. 競合・参考サイト
RFPには、競合サイトや参考サイトも記載しておくと効果的です。 制作会社はそれらを見ることで、業界の傾向、競合の打ち出し方、依頼者が好むデザインや情報設計の方向性を把握しやすくなります。
競合サイトとは、同じ地域や同じ業種で比較対象になりやすい会社・団体のホームページです。 たとえば、地域の工務店、医療機関、福祉施設、学校、観光施設、製造業、士業、Webサービス会社など、ユーザーが比較検討するときに一緒に見る可能性のあるサイトが該当します。
競合サイトを記載するときは、単にURLを並べるだけでなく、どのように見ているのかを一言添えるとよいでしょう。
- この会社はサービス説明がわかりやすい
- このサイトは採用ページが充実している
- このサイトは写真の使い方がよい
- このサイトは地域での実績が伝わりやすい
- このサイトとは差別化したい
- このサイトのような雰囲気にはしたくない
参考サイトは、必ずしも同業他社である必要はありません。 デザインの雰囲気、文章の読みやすさ、ページ構成、写真の見せ方、問い合わせ導線など、参考にしたい部分があれば、異業種のサイトでも構いません。
ただし、「このサイトと同じようにしてほしい」とだけ伝えるのは避けたほうがよいでしょう。 他社サイトをそのまま真似ることはできませんし、自社の目的やターゲットに合っているとは限りません。 参考サイトを伝えるときは、「どの部分を参考にしたいのか」を明確にすることが大切です。
たとえば、「トップページの導入部分がわかりやすい」「サービス一覧の整理の仕方がよい」「採用ページの社員紹介が親しみやすい」「写真が多く、雰囲気が伝わりやすい」など、具体的に書くと制作会社が意図を理解しやすくなります。
山陰でホームページ制作を依頼する場合は、地域内の競合だけでなく、県外の同業他社や全国的に参考になるサイトも見ておくとよいでしょう。 地域性を大切にしながらも、情報の見せ方や導線設計は全国の優れたサイトから学ぶことができます。
競合・参考サイトの情報は、制作会社にとって提案の方向性を考えるための重要な材料です。 自社がどのように見られたいのか、どのような点で差別化したいのかを伝えるためにも、RFPに記載しておくことをおすすめします。
4. ホームページ制作の目的を書く
RFPでは、ホームページ制作の目的をできるだけ具体的に書くことが重要です。 目的が曖昧なままだと、制作会社は「何を優先して提案すればよいのか」を判断しにくくなります。 その結果、デザインの印象やページ数、機能の有無だけで話が進んでしまい、本来解決したかった課題に十分に対応できないことがあります。
ホームページ制作の目的は、企業・団体によって異なります。 問い合わせを増やしたい場合もあれば、採用応募を増やしたい場合もあります。 会社の信頼性を高めたい、商品やサービスをわかりやすく伝えたい、地域の人に活動を知ってもらいたいという目的もあります。
大切なのは、「ホームページを新しくしたい」という手段ではなく、「ホームページを通じて何を実現したいのか」を整理することです。 RFPに目的を明確に書くことで、制作会社はサイト構成、デザイン、文章、導線、機能、SEO、運用方法まで含めて、目的に合った提案をしやすくなります。
山陰の企業・団体の場合も、地域内での認知向上、問い合わせ獲得、採用強化、観光客への情報発信、行政・公共情報の発信など、ホームページに求める役割はさまざまです。 まずは、自社・自団体が今回の制作で何を一番重視したいのかを整理しましょう。
4-1. 問い合わせを増やしたい
ホームページ制作の目的として多いのが、問い合わせを増やしたいというものです。 商品やサービスを紹介するだけでなく、実際に相談、資料請求、予約、見積依頼につなげたい場合は、その目的をRFPに明確に書いておく必要があります。
「問い合わせを増やしたい」と書くときは、どのような問い合わせを増やしたいのかまで整理すると、より具体的な提案を受けやすくなります。 たとえば、次のような違いがあります。
- 新規顧客からの相談を増やしたい
- 法人からの見積依頼を増やしたい
- 特定の商品・サービスへの問い合わせを増やしたい
- 来店予約や相談予約を増やしたい
- 資料請求や無料相談につなげたい
- 電話ではなくフォームからの問い合わせを増やしたい
問い合わせを増やすためには、単にお問い合わせフォームを設置するだけでは不十分です。 閲覧者が「この会社に相談してもよさそうだ」と感じるための情報が必要です。 具体的には、サービス内容、対応範囲、実績、料金の考え方、よくある質問、相談の流れ、お客様の声などが重要になります。
また、問い合わせへの導線も大切です。 トップページ、サービスページ、実績ページ、よくある質問ページなど、閲覧者が検討する各ページから、自然に問い合わせへ進める構成が必要になります。 スマートフォンで見たときに問い合わせボタンが押しやすいか、フォームの入力項目が多すぎないかといった点も、問い合わせ数に関係します。
山陰の地域企業の場合、問い合わせ前に「対応エリア」を確認されることも多くあります。 「松江市・出雲市を中心に対応」「島根県全域に対応」「鳥取県西部から島根県東部まで対応」「山陰全域に対応」など、地域名を具体的に掲載することで、閲覧者が相談しやすくなります。
RFPには、「問い合わせを増やしたい」という目的に加えて、現在の問い合わせ状況も書いておくとよいでしょう。 月に何件程度あるのか、電話が多いのかフォームが多いのか、どのサービスへの問い合わせを増やしたいのかがわかると、制作会社はより現実的な改善提案を行いやすくなります。
4-2. 採用応募を増やしたい
採用応募を増やしたいという目的も、ホームページ制作では非常に重要です。 特に地方では、人材確保が大きな課題になっている企業・団体も多く、ホームページは求職者に会社の魅力を伝える重要な場所になります。
採用を目的にする場合、単に募集要項を掲載するだけでは十分ではありません。 求職者は、仕事内容、職場の雰囲気、働く人、教育体制、福利厚生、将来性、地域での暮らしやすさなど、さまざまな情報を見て応募するかどうかを判断します。
RFPには、どのような採用を強化したいのかを具体的に書くことが大切です。
- 新卒採用を強化したい
- 中途採用を強化したい
- 専門職・技術職の応募を増やしたい
- パート・アルバイトの応募を増やしたい
- Uターン・Iターン希望者に見てもらいたい
- 若い世代に会社を知ってもらいたい
- 求人媒体から来た人に会社理解を深めてもらいたい
採用ページでは、会社側が伝えたい情報だけでなく、求職者が不安に思うことに答える視点が必要です。 たとえば、「未経験でも働けるのか」「どのような人が働いているのか」「入社後にどのように成長できるのか」「職場の人間関係はどうか」「山陰で働き続けられる環境があるか」といった情報です。
山陰で採用を行う場合は、地域で働く魅力も重要な要素になります。 地元で働きたい人に向けた安心感、県外から戻ってきたい人への情報、家族との暮らしやすさ、通勤環境、地域との関わりなど、都市部の採用サイトとは違った視点が必要になることがあります。
また、採用を目的とする場合は、写真やインタビューの重要度が高くなります。 社員の表情、職場の雰囲気、仕事風景、代表者の考え方などは、求職者に安心感を与える材料になります。 RFPには、社員インタビューや写真撮影を依頼したいかどうかも書いておくとよいでしょう。
採用応募を増やすためのホームページでは、応募フォームの設計も重要です。 すぐに応募してもらうのか、まずは職場見学やカジュアル面談につなげるのかによって、導線の作り方が変わります。 RFPには、求職者に最終的に取ってほしい行動を明確に書いておきましょう。
4-3. 会社の信頼性を高めたい
ホームページは、会社や団体の信頼性を伝えるための重要な媒体です。 初めて会社名を知った人、紹介を受けた人、営業担当と会った後に確認する人、求人情報を見て興味を持った人など、多くの人がホームページを見て「信頼できるかどうか」を判断します。
会社の信頼性を高めたい場合、RFPにはその目的を明確に書いておきます。 たとえば、「古いホームページの印象を改善したい」「実績や専門性をきちんと伝えたい」「取引先や求職者に安心感を持ってもらいたい」といった書き方ができます。
信頼性を高めるためには、見た目のデザインだけでなく、掲載する情報の質が重要です。 次のような情報は、信頼感を伝える材料になります。
- 会社概要
- 代表メッセージ
- 沿革
- 事業内容
- 実績・事例
- 取引先・導入実績
- 資格・認定・許認可
- スタッフ紹介
- お客様の声
- メディア掲載・受賞歴
特に、BtoBの企業や専門性の高いサービスでは、「何ができる会社なのか」「どのような実績があるのか」「安心して相談できるのか」を丁寧に伝える必要があります。 会社概要だけが載っているサイトよりも、具体的な事例や取り組みが紹介されているサイトのほうが、閲覧者は判断しやすくなります。
山陰の企業・団体の場合、地域での活動や実績も信頼性につながります。 地元企業との取引、地域イベントへの参加、行政・教育機関・医療機関との関わり、地域貢献活動などがあれば、ホームページで紹介する価値があります。
また、信頼性を高めるためには、情報が古いままになっていないことも重要です。 お知らせが何年も更新されていない、古いスタッフ情報が残っている、サービス内容が現在と違っている、といった状態は、閲覧者に不安を与えることがあります。
RFPには、「信頼性を高めたい」という目的とあわせて、どのような相手に信頼してもらいたいのかを書いておくとよいでしょう。 新規顧客、取引先、求職者、地域住民、行政関係者など、相手によって伝えるべき情報は変わります。
4-4. 商品・サービスをわかりやすく伝えたい
ホームページの目的として、商品やサービスの内容をわかりやすく伝えたいというものもあります。 特に、専門性が高いサービス、複数の事業を展開している会社、説明しないと価値が伝わりにくい商品を扱っている場合は、情報整理が重要になります。
自社では当たり前に使っている言葉でも、閲覧者には伝わりにくいことがあります。 業界用語が多い、サービスの違いがわかりにくい、料金や依頼の流れが見えない、どのページを見ればよいかわからないといった状態では、問い合わせや相談につながりにくくなります。
RFPには、どの商品・サービスを重点的に伝えたいのかを書いておきます。 たとえば、次のような整理ができます。
- 主力サービスをわかりやすく見せたい
- 複数あるサービスを整理したい
- 新しく始めた事業を前面に出したい
- 問い合わせにつながるサービスを強化したい
- 専門的な内容を一般の人にも伝わるようにしたい
- 料金や依頼の流れをわかりやすくしたい
商品・サービスをわかりやすく伝えるためには、ページ構成が大切です。 すべての情報を一つのページに詰め込むのではなく、サービスごとにページを分けたり、利用者の目的別に導線を作ったりすることで、閲覧者が必要な情報にたどり着きやすくなります。
また、文章だけで説明するのが難しい場合は、図解、写真、イラスト、事例、比較表、よくある質問などを使う方法もあります。 制作会社に提案してほしい場合は、RFPに「専門的な内容をわかりやすく整理してほしい」「図や表を使った説明を提案してほしい」と書いておくとよいでしょう。
山陰の企業では、地域に根ざしたサービスと、県外にも提供できる専門サービスが同じサイト内に混在していることもあります。 その場合は、地域向けの情報と広域向けの情報をどのように整理するかが重要になります。
商品・サービスをわかりやすく伝えることは、問い合わせや購入だけでなく、営業活動の補助にもつながります。 営業担当が説明する前にホームページで基本情報を理解してもらえれば、商談や相談も進めやすくなります。
4-5. 行政・学校・医療・地域団体の場合の目的
ホームページ制作の目的は、民間企業だけでなく、行政、学校、医療機関、福祉施設、地域団体などでも重要です。 これらのサイトでは、問い合わせや売上だけでなく、正確な情報発信、利用者への案内、信頼性、公共性、アクセシビリティなどが大切になります。
行政や公共性の高い団体の場合、ホームページは地域住民に向けた情報提供の場になります。 手続き、イベント、防災、施設案内、相談窓口、各種お知らせなど、必要な情報に誰でもたどり着きやすい構成が求められます。
学校や教育機関の場合は、在校生・保護者・入学希望者・地域住民など、複数のターゲットが存在します。 学校の特色、教育方針、行事、入試情報、進路情報、日々の活動などを、わかりやすく整理する必要があります。
医療機関や福祉施設の場合は、利用者や家族が安心して情報を確認できることが重要です。 診療内容、利用方法、受付時間、アクセス、スタッフ体制、施設の雰囲気、よくある質問などを、わかりやすく正確に掲載する必要があります。
地域団体や各種協議会、商工団体、観光団体などの場合は、活動内容の発信、会員や関係者への情報共有、地域外への魅力発信などが目的になることがあります。 イベント情報やお知らせを継続的に更新できる仕組みも重要になります。
こうした公共性の高いホームページでは、見た目の印象だけでなく、情報の探しやすさ、スマートフォンでの見やすさ、Webアクセシビリティ、更新体制、セキュリティなども重視する必要があります。 RFPには、重視したい利用者層や、必ず伝えなければならない情報を整理して書いておきましょう。
山陰では、地域住民向けの情報発信や観光・教育・医療・福祉に関わるホームページも多くあります。 地域の人が日常的に使うサイトなのか、県外から訪れる人に向けたサイトなのかによって、必要な情報設計は変わります。
4-6. 目的を「なんとなくきれいにしたい」で終わらせない
ホームページをリニューアルしたい理由として、「古くなったから」「見た目をきれいにしたいから」という声はよくあります。 もちろん、デザインの古さを改善することも大切です。 しかし、RFPではそこで終わらせず、なぜきれいにしたいのか、きれいにすることで何を実現したいのかまで整理することが重要です。
たとえば、「デザインを新しくしたい」という要望の背景には、次のような目的があるかもしれません。
- 採用希望者に古い会社だと思われたくない
- 新規顧客に安心感を持ってもらいたい
- 現在の事業内容に合った印象にしたい
- 競合他社と比べて見劣りしないようにしたい
- ブランドイメージを統一したい
- スマートフォンで見やすくしたい
このように背景を掘り下げることで、制作会社は単なる見た目の変更ではなく、目的に合ったデザインや構成を提案しやすくなります。 採用を重視するなら、働く人や職場の雰囲気が伝わるデザインが必要です。 信頼性を高めたいなら、実績や会社情報をきちんと見せる構成が必要です。 問い合わせを増やしたいなら、サービス内容や導線の改善が必要です。
また、「なんとなくきれいにしたい」という依頼では、制作会社ごとの解釈が大きく分かれてしまいます。 ある会社はデザイン性を重視した提案をするかもしれません。 別の会社はSEOや導線改善を重視するかもしれません。 目的が明確でないと、提案を比較する基準も曖昧になります。
RFPでは、見た目の希望と事業上の目的を分けて整理することをおすすめします。 「デザインを新しくしたい」という希望がある場合でも、その理由として「採用応募を増やしたい」「問い合わせにつなげたい」「地域での信頼感を高めたい」など、目的を書き添えるとよいでしょう。
ホームページ制作は、単に見た目を整える作業ではありません。 企業や団体の情報を整理し、必要な人に伝わる形にし、問い合わせ、応募、来店、相談、理解、信頼につなげるための取り組みです。
RFPに目的を具体的に書くことは、よいホームページ制作の土台になります。 「何を作るか」だけでなく、「なぜ作るのか」を明確にすることで、制作会社からより実用的で目的に合った提案を受けやすくなります。
5. ターゲット・閲覧者を整理する
RFPでは、ホームページを「誰に見てもらいたいのか」を明確に書くことが大切です。 ホームページは、すべての人に同じように伝えようとすると、かえって内容がぼやけてしまいます。 どのような人に向けて、どのような情報を届け、最終的にどのような行動を取ってほしいのかを整理することで、サイト全体の構成や文章、デザイン、導線が決めやすくなります。
たとえば、同じ企業サイトでも、見込み客に見てもらいたい場合と、求職者に見てもらいたい場合では、必要な情報が異なります。 見込み客には、商品・サービスの内容、実績、料金の考え方、相談の流れ、問い合わせ方法などが重要です。 一方、求職者には、仕事内容、働く人、職場の雰囲気、教育体制、福利厚生、会社の考え方などが重要になります。
山陰の企業・団体がホームページ制作を依頼する場合も、ターゲットの整理は欠かせません。 地域内の人に向けた情報発信なのか、県外の人にも見てもらいたいのか、観光客や移住希望者を意識するのか、採用希望者を重視するのかによって、必要なコンテンツは変わります。
RFPにターゲットを具体的に書いておくことで、制作会社は「誰に向けたサイトなのか」を理解しやすくなります。 その結果、ページ構成、見出し、写真、文章、ボタンの配置、SEO対策、スマートフォンでの見せ方まで、目的に合った提案を受けやすくなります。
5-1. 顧客・取引先・求職者・保護者・地域住民など
ホームページを見る人は、一種類だけとは限りません。 企業や団体のサイトには、さまざまな立場の人が訪れます。 そのため、まずは想定される閲覧者を洗い出すことから始めます。
代表的な閲覧者には、次のような人が考えられます。
- 商品やサービスを検討している新規顧客
- すでに取引のある既存顧客
- 法人の担当者・決裁者
- 採用に応募しようとしている求職者
- 学生・保護者
- 施設やサービスの利用者
- 地域住民
- 行政・自治体・関係機関
- 観光客・県外からの来訪者
- メディア関係者
たとえば、一般企業のホームページであれば、新規顧客や取引先、求職者が主な閲覧者になることが多いでしょう。 学校や教育機関であれば、在校生、保護者、入学希望者、地域住民が重要な閲覧者になります。 医療機関や福祉施設であれば、患者、利用者、家族、関係機関、採用希望者などが想定されます。
閲覧者を整理するときは、「誰が見るか」だけでなく、「その人が何を知りたいか」を考えることが重要です。 新規顧客であれば、サービス内容や料金、実績、相談の流れを知りたいかもしれません。 求職者であれば、仕事内容や職場の雰囲気、働いている人の声を知りたいかもしれません。 保護者であれば、安全性や方針、日々の活動内容を確認したいかもしれません。
さらに、閲覧者ごとに「取ってほしい行動」も異なります。 新規顧客には問い合わせをしてほしい、求職者には応募してほしい、保護者には必要な情報を確認して安心してほしい、地域住民には活動を理解してほしい、といった違いがあります。
RFPでは、想定する閲覧者をできるだけ具体的に書きます。 可能であれば、主なターゲット、次に重視するターゲット、補助的なターゲットというように優先順位をつけておくと、制作会社がサイト全体の設計を考えやすくなります。
5-2. 山陰エリア内のユーザーか、県外・全国向けか
ターゲットを整理するときには、地域の範囲も重要です。 山陰エリア内のユーザーを主に想定するのか、県外や全国のユーザーにも情報を届けたいのかによって、ホームページで伝えるべき内容は変わります。
山陰エリア内のユーザーを対象にする場合は、地域名や対応エリアをわかりやすく示すことが重要です。 たとえば、「松江市を中心に対応」「出雲市・雲南市周辺に対応」「米子市・境港市エリアに対応」「島根県全域に対応」「山陰全域に対応」といった情報は、閲覧者が相談できるかどうかを判断する材料になります。
地域内のユーザーは、会社の所在地、アクセス、地元での実績、対応の早さ、地域での評判などを重視することがあります。 そのため、地域密着型の事業では、単にサービス内容を説明するだけでなく、「この地域で相談できる会社であること」を伝えることが大切です。
一方、県外・全国向けに情報を発信する場合は、山陰という地域を知らない人にも伝わる説明が必要になります。 たとえば、観光、宿泊、食品、ものづくり、専門サービス、オンライン対応の事業などでは、県外の人がホームページを見ることも多くあります。 その場合は、地理的な説明、アクセス方法、オンラインでの相談可否、配送・対応範囲などを明確にする必要があります。
採用を目的とする場合も、地域の範囲は重要です。 地元の求職者を主に想定するのか、Uターン・Iターン希望者を想定するのかによって、必要な情報が変わります。 地元向けであれば、会社の安定性や働きやすさが重要になるかもしれません。 県外からの移住希望者に向ける場合は、山陰で暮らす魅力、通勤環境、住まい、地域との関わりなども関心を持たれやすい情報です。
RFPには、主な対象エリアを明確に書いておきましょう。 「島根県東部の顧客を重視したい」「山陰全域から問い合わせを増やしたい」「県外からの観光客にも見てもらいたい」「全国の法人から相談を受けたい」など、地域の範囲を具体的に示すことで、SEOやコンテンツ設計の方向性も考えやすくなります。
5-3. 年齢層・利用端末・検索行動を考える
ターゲットを考えるときは、年齢層や利用端末、検索行動も整理しておくと役立ちます。 同じ情報を掲載する場合でも、閲覧者の年齢や利用環境によって、見せ方や導線の作り方が変わるためです。
たとえば、若い求職者を主なターゲットにする場合は、スマートフォンで見やすいことが特に重要になります。 求人媒体やSNSからスマートフォンでアクセスし、短い時間で会社の雰囲気や仕事内容を確認する人も多いでしょう。 その場合、写真、見出し、社員インタビュー、応募ボタンの配置などが重要になります。
一方、法人向けサービスの場合は、パソコンでじっくり比較検討されることもあります。 その場合は、サービス内容、導入事例、料金の考え方、よくある質問、資料ダウンロードなど、検討に必要な情報を整理して掲載することが大切です。
高齢者や地域住民向けの情報発信では、文字の読みやすさ、メニューのわかりやすさ、電話番号やアクセス情報の見つけやすさが重要になります。 行政、医療、福祉、公共性の高いサイトでは、スマートフォン対応だけでなく、情報の探しやすさやWebアクセシビリティへの配慮も求められます。
また、ターゲットがどのような言葉で検索するかも考えておきたいポイントです。 たとえば、地域の顧客は「松江市 ホームページ制作」「出雲市 工務店」「米子市 歯科」「島根 採用」など、地域名と目的を組み合わせて検索することがあります。 一方、専門サービスを探す人は、地域名よりも課題やサービス名で検索するかもしれません。
RFPには、ターゲットの年齢層や利用端末について、わかる範囲で記載しておくとよいでしょう。 「スマートフォンで見る人が多い」「法人担当者がパソコンで比較検討することが多い」「高齢の利用者にもわかりやすくしたい」「求職者が求人媒体からアクセスすることを想定している」などの情報は、制作会社にとって有益です。
ターゲットの行動を想像することで、ホームページに必要な情報が見えやすくなります。 どこで会社を知り、どのような不安を持ち、どのページを見て、最後にどのような行動を取るのかを考えることが、よい情報設計につながります。
5-4. ターゲットごとに必要な情報を整理する
ターゲットを整理したら、それぞれのターゲットに必要な情報を分けて考えます。 すべての閲覧者に同じ情報を見せるのではなく、ターゲットごとに知りたいことや不安に思うことを整理することで、ページ構成が作りやすくなります。
たとえば、新規顧客に向けては、次のような情報が必要になります。
- どのような商品・サービスを提供しているか
- どのような課題を解決できるか
- 対応エリア
- 実績・事例
- 料金の考え方
- 相談から依頼までの流れ
- よくある質問
- 問い合わせ方法
求職者に向けては、次のような情報が必要になります。
- 仕事内容
- 募集職種
- 働いている人の紹介
- 職場の雰囲気
- 一日の流れ
- 教育・研修制度
- 福利厚生
- 応募方法
既存顧客や取引先に向けては、お知らせ、営業時間、問い合わせ先、サポート情報、資料ダウンロード、よくある質問などが重要になる場合があります。 学校や医療・福祉施設、地域団体であれば、利用者や保護者、地域住民に向けて、正確で探しやすい情報提供が必要になります。
このように、ターゲットごとに必要な情報を整理すると、サイト内にどのようなページが必要かが見えてきます。 トップページで誰に何を伝えるべきか、サービスページや採用ページをどのように分けるべきか、お知らせやブログをどのように活用するべきかも考えやすくなります。
RFPには、ターゲットごとに必要な情報を簡単な表や箇条書きでまとめてもよいでしょう。 たとえば、「新規顧客にはサービス内容と実績を重視」「求職者には社員紹介と働く環境を重視」「地域住民には活動内容とお知らせをわかりやすく伝えたい」といった形です。
また、ターゲットごとに最終的に取ってほしい行動も整理しておきます。 問い合わせ、予約、資料請求、応募、電話、来店、資料確認、イベント参加など、目的によって導線の作り方が変わります。
ターゲット・閲覧者を整理することは、ホームページ制作の方向性を決めるうえで非常に重要です。 RFPにこの情報を書いておくことで、制作会社は見た目だけではなく、誰に何を届けるためのホームページなのかを理解したうえで提案できます。
6. 掲載したい内容・ページ構成を書く
RFPでは、ホームページに掲載したい内容や、想定しているページ構成も整理しておきます。 ホームページ制作会社に「会社のホームページを作りたい」と伝えるだけでは、どのようなページが必要なのか、どの情報を優先すべきなのかがわかりません。 そのため、RFPには、必要だと考えているページや、掲載したい情報をできるだけ具体的に書いておくことが大切です。
ただし、最初から完璧なサイトマップを作る必要はありません。 「このページは必ず必要」「この情報は載せたい」「この内容は制作会社から提案してほしい」というように、現時点で考えている範囲を整理すれば十分です。 制作会社はその情報をもとに、より見やすく、目的に合ったページ構成を提案できます。
ページ構成を考えるときは、会社側が伝えたい情報だけでなく、閲覧者が知りたい情報を意識することが重要です。 たとえば、サービスを検討している人は、サービス内容、料金の考え方、実績、相談の流れを知りたいかもしれません。 求職者は、仕事内容、働く人、職場の雰囲気、募集要項を知りたいかもしれません。
山陰の企業・団体の場合は、地域性もページ構成に関わります。 地域の顧客に向けた対応エリア、県外から訪れる人に向けたアクセス情報、Uターン・Iターン希望者に向けた採用情報、観光客向けの案内など、誰に何を伝えるかによって必要なページが変わります。
6-1. 必要なページ一覧を作る
まずは、ホームページに必要だと思うページを一覧にします。 現在のホームページがある場合は、既存ページをもとに「残すページ」「修正するページ」「削除するページ」「新しく作るページ」に分けて整理すると考えやすくなります。
一般的な企業サイトであれば、次のようなページが考えられます。
- トップページ
- 会社案内
- 代表メッセージ
- 事業内容・サービス紹介
- 商品紹介
- 実績・事例紹介
- お客様の声
- 採用情報
- 社員紹介
- お知らせ
- ブログ・コラム
- よくある質問
- お問い合わせ
- プライバシーポリシー
ただし、すべてのページを作ればよいわけではありません。 目的に合わせて必要なページを選ぶことが大切です。 問い合わせを増やしたい場合は、サービス紹介、実績、よくある質問、お問い合わせ導線が重要になります。 採用を重視する場合は、採用情報、社員紹介、働く環境、募集要項、応募フォームなどが重要になります。
RFPには、必要だと思うページを箇条書きで記載し、それぞれのページについて簡単な説明を添えるとよいでしょう。 たとえば、「サービス紹介ページ:主力サービスを3つに分けて紹介したい」「実績紹介ページ:写真と説明文で過去の事例を掲載したい」「採用情報ページ:新卒・中途の両方に対応したい」といった形です。
また、ページ数が多くなりそうな場合は、最初からすべてを作るのではなく、公開時に必要なページと、公開後に追加していくページを分けて考える方法もあります。 予算やスケジュールに限りがある場合は、優先順位をつけることが重要です。
6-2. トップページに載せたい情報
トップページは、ホームページ全体の入口になる重要なページです。 初めて訪れた人に対して、何の会社・団体なのか、どのような価値を提供しているのか、どのページを見ればよいのかをわかりやすく伝える役割があります。
RFPには、トップページで伝えたい内容も書いておくとよいでしょう。 たとえば、次のような情報が考えられます。
- 会社・団体の特徴
- 主力サービス・主力商品
- 対応エリア
- 強み・選ばれる理由
- 実績・事例への導線
- 採用情報への導線
- お知らせ・ブログの新着情報
- 問い合わせ・相談への導線
- 地域との関わり
トップページで大切なのは、情報を詰め込みすぎないことです。 すべての情報を詳しく載せようとすると、かえって何を伝えたいのかわかりにくくなります。 トップページでは、重要な情報を整理して見せ、詳しい情報は下層ページへ案内する構成が基本になります。
たとえば、サービスが複数ある場合は、トップページではサービス全体の概要を見せ、それぞれの詳細ページへ誘導します。 採用を重視する場合は、トップページにも採用情報への導線を設け、会社の雰囲気や働く人の姿が伝わる写真を活用する方法があります。
山陰の企業・団体であれば、トップページで地域性をどう見せるかも検討ポイントになります。 地域密着型の事業であれば、対応エリアや地域での実績をわかりやすく示すことで、閲覧者が相談しやすくなります。 県外向けの事業であれば、山陰にある会社としての特徴や、地域資源を活かした価値を伝えることも考えられます。
RFPでは、「トップページに必ず載せたい情報」と「制作会社に提案してほしい見せ方」を分けて書くとよいでしょう。 内容は依頼者側で整理し、見せ方や優先順位は制作会社の提案を受ける形にすると、よりよい構成になりやすくなります。
6-3. 会社案内・サービス紹介・実績紹介
会社案内、サービス紹介、実績紹介は、多くの企業サイトで重要な役割を持つページです。 会社の信頼性を伝え、商品やサービスの内容を理解してもらい、問い合わせや相談につなげるための基本的なコンテンツになります。
会社案内ページでは、会社概要だけでなく、会社の考え方や特徴も伝えることが大切です。 所在地、代表者、設立年、事業内容といった基本情報に加えて、沿革、代表メッセージ、企業理念、地域での取り組みなどを掲載すると、会社の姿が伝わりやすくなります。
サービス紹介ページでは、何を提供しているのかを閲覧者にわかりやすく伝える必要があります。 自社では当たり前のサービス名でも、初めて見る人には内容が伝わらないことがあります。 そのため、サービスの特徴、対象となる人、解決できる課題、依頼の流れ、料金の考え方、よくある質問などを整理して掲載することが重要です。
実績紹介ページは、信頼性を高めるうえで非常に有効です。 過去の実績や事例を掲載することで、閲覧者は「この会社に依頼すると、どのような結果が得られるのか」を具体的にイメージしやすくなります。 写真、説明文、担当範囲、成果、お客様の声などがあると、より説得力が増します。
RFPには、会社案内・サービス紹介・実績紹介について、どのような情報を掲載したいかを書いておきます。 たとえば、次のような内容です。
- 会社案内に代表メッセージを掲載したい
- サービスを分野別に整理したい
- 主力サービスを詳しく紹介したい
- 実績を写真付きで掲載したい
- 事例ごとに課題・提案・成果を紹介したい
- 取引先名を掲載できる範囲で紹介したい
- お客様の声を掲載したい
山陰で事業を行う企業の場合、地域での実績は大きな信頼材料になります。 「松江市での施工実績」「出雲市の企業への導入事例」「鳥取県西部での対応実績」など、地域名を含めて紹介できる場合は、閲覧者にとってもわかりやすい情報になります。
ただし、実績紹介では、顧客名や写真を公開できるかどうかの確認も必要です。 公開できない実績が多い場合は、業種や地域、対応内容を匿名で紹介する方法もあります。 RFPには、実績掲載の可否や素材の有無も書いておくとよいでしょう。
6-4. 採用情報・お知らせ・ブログ
採用情報、お知らせ、ブログは、ホームページ公開後の運用にも関わる重要なコンテンツです。 これらのページは、単に情報を掲載するだけでなく、継続的に更新することで、会社や団体の活動状況を伝える役割を持ちます。
採用情報ページでは、募集要項だけでなく、求職者が応募前に知りたい情報を整理します。 仕事内容、働く人、職場の雰囲気、教育制度、福利厚生、選考の流れ、よくある質問などを掲載することで、求職者が安心して応募しやすくなります。
特に山陰の企業では、地元で働きたい人だけでなく、Uターン・Iターンを考えている人に向けた情報も重要になることがあります。 地域での暮らしやすさ、通勤環境、会社の雰囲気、長く働ける環境などを伝えることで、応募前の不安を減らすことができます。
お知らせページは、会社や団体からの最新情報を発信する場所です。 休業日、イベント、サービス情報、採用情報、重要なお知らせなどを掲載できます。 ただし、お知らせが何年も更新されていない状態になると、閲覧者に古い印象を与えることもあります。 更新できる体制があるかどうかも含めて検討が必要です。
ブログやコラムは、専門性や考え方を伝えるために有効です。 商品やサービスに関する解説、よくある質問への回答、地域に関する情報、採用向けの記事、導入事例の紹介など、継続的な情報発信に活用できます。
RFPには、採用情報、お知らせ、ブログについて、どのように運用したいかを書いておきます。
- 採用情報を自社で更新したい
- 募集職種ごとにページを分けたい
- お知らせをカテゴリー分けしたい
- ブログやコラムで専門情報を発信したい
- 更新は制作会社に依頼したい
- 社内で更新できるCMSがほしい
- 更新マニュアルを作成してほしい
採用情報やブログを重視する場合は、誰が原稿を書くのか、どのくらいの頻度で更新するのかも考えておく必要があります。 CMSを導入しても、更新する人や運用ルールが決まっていなければ、公開後に止まってしまうことがあります。
RFPの段階で、公開後の情報発信まで想定しておくことで、制作会社は更新しやすい管理画面やカテゴリ設計、運用しやすいページ構成を提案しやすくなります。
6-5. お問い合わせ・資料請求・予約フォーム
お問い合わせフォームや資料請求フォーム、予約フォームは、ホームページから具体的な行動につなげるための重要な機能です。 問い合わせや応募、予約を目的とするホームページでは、フォームの設計が成果に大きく関わります。
RFPには、どのようなフォームが必要なのかを記載しておきます。 たとえば、次のようなフォームが考えられます。
- 一般的なお問い合わせフォーム
- 資料請求フォーム
- 見積依頼フォーム
- 無料相談予約フォーム
- 来店予約フォーム
- 採用応募フォーム
- イベント申込フォーム
- 会員登録フォーム
フォームを作るときは、入力項目を増やしすぎないことが大切です。 会社側は多くの情報を事前に知りたいと思うかもしれませんが、閲覧者にとって入力項目が多すぎると、途中で離脱する原因になることがあります。 必須項目と任意項目を分け、本当に必要な情報を整理しましょう。
また、問い合わせ後の対応フローも考えておく必要があります。 フォームから送信された内容を誰が受け取るのか、どのメールアドレスに通知するのか、自動返信メールは必要か、管理画面に保存する必要があるかなどを整理しておくと、制作会社が仕様を確認しやすくなります。
予約フォームの場合は、予約日時の選択、定員管理、キャンセル対応、外部予約システムとの連携などが必要になることがあります。 採用応募フォームの場合は、履歴書や職務経歴書の添付が必要かどうか、個人情報の取り扱いをどうするかも検討が必要です。
RFPには、フォームの種類、目的、必要な入力項目、通知先、自動返信の有無、外部サービスとの連携の有無などを書いておくとよいでしょう。
山陰の企業・団体の場合、電話での問い合わせも重要な導線になることがあります。 フォームだけでなく、電話番号の表示位置、受付時間、スマートフォンでタップして電話できる設計なども検討するとよいでしょう。
6-6. 多言語対応・観光・行政系サイトの場合
観光、行政、教育、医療、公共性の高い団体などのホームページでは、多言語対応や情報分類、利用者ごとの導線設計が重要になることがあります。 一般的な企業サイトとは違い、対象となる閲覧者が多様で、掲載すべき情報量も多くなりやすいため、RFPの段階で要件を整理しておくことが大切です。
多言語対応が必要な場合は、どの言語に対応するのか、どのページを翻訳するのか、翻訳は誰が行うのかを明確にします。 たとえば、日本語、英語、中国語、韓国語などに対応する場合でも、すべてのページを翻訳するのか、観光案内やアクセス情報など一部のページだけを翻訳するのかによって、制作範囲は大きく変わります。
観光系サイトでは、県外や海外から訪れる人が、短時間で必要な情報にたどり着けることが重要です。 観光スポット、モデルコース、アクセス、駐車場、営業時間、料金、予約方法、周辺情報、季節ごとの見どころなどを整理して掲載する必要があります。
行政系サイトや公共性の高いサイトでは、情報の正確性と探しやすさが重要です。 手続き、申請、イベント、防災、施設案内、相談窓口など、利用者の目的に応じて情報を探せる構成が求められます。 また、スマートフォン対応やWebアクセシビリティへの配慮も欠かせません。
学校や医療・福祉施設の場合も、対象者ごとに必要な情報が異なります。 学校であれば、在校生、保護者、入学希望者、地域住民に向けた情報を整理する必要があります。 医療・福祉施設であれば、利用者、家族、関係機関、採用希望者に向けた情報を分けて考えることが重要です。
RFPには、次のような項目を記載しておくとよいでしょう。
- 多言語対応の有無
- 対応したい言語
- 翻訳対象ページ
- 翻訳原稿の準備担当
- 観光客・地域住民・関係者など閲覧者の種類
- 情報分類の考え方
- 検索機能やカテゴリ機能の必要性
- Webアクセシビリティへの対応方針
- 更新担当者の人数や運用体制
特に情報量が多いサイトでは、ページを増やすことよりも、情報をどう整理するかが重要です。 利用者が目的別に探せるのか、カテゴリ別に探せるのか、検索機能が必要なのか、トップページからどの情報へ誘導するのかを検討する必要があります。
山陰では、観光資源、地域イベント、行政情報、教育・医療・福祉など、地域に密着した情報発信が重要なサイトも多くあります。 そのようなホームページでは、地域の人にとっても、県外から訪れる人にとっても、必要な情報がわかりやすく整理されていることが大切です。
掲載したい内容やページ構成をRFPに書くことは、制作会社に「何を作るか」を伝えるだけでなく、「誰に何を届けたいか」を共有する作業でもあります。 必要なページを整理し、優先順位をつけておくことで、目的に合ったホームページ制作につながります。