AIO/LLMO対策講座⑯!優先順位:まず何から改善すべきか 〜AIに選ばれやすいWebサイトにするためのセルフチェックガイド〜
17. 優先順位:まず何から改善すべきか
AIO/LLMO対策では、確認すべき項目がたくさんあります。
インデックス、URL統一、構造化データ、会社情報、FAQ、料金、事例、口コミ、表示速度、計測など、見直す範囲は広くなります。
そのため、最初からすべてを完璧にしようとすると、どこから手をつければよいか分からなくなることがあります。
大切なのは、優先順位をつけることです。
AIO/LLMO対策は、派手な施策から始める必要はありません。
まずは、AIや検索エンジンがサイトを正しく読める状態にする。
次に、会社・店舗・団体としての信頼情報を整える。
そのうえで、料金、事例、FAQ、比較情報など、ユーザーが判断するための材料を増やす。
最後に、構造化データや計測体制を整え、継続的に改善していく。
この流れで進めると、無理なく改善しやすくなります。
AIO/LLMO対策で重要なのは、特別な裏技を探すことではありません。
ユーザーが安心して選べる情報を、AIにも理解しやすい形で整理することです。
そのため、改善の順番も「AI向けの特殊施策」ではなく、「Webサイトとしての基本品質」を整えるところから始めるのが現実的です。
17-1. まずは検索エンジンとAIに読まれる状態にする
最初に取り組むべきなのは、検索エンジンやAIにWebサイトを読んでもらえる状態にすることです。
どれだけ良いコンテンツを作っても、ページがインデックスされていなかったり、robots.txtでブロックされていたり、URLが重複していたりすると、情報が正しく伝わりにくくなります。
まず確認したいのは、次のような技術的な基本です。
- 重要なページがインデックスされているか
- Google Search Consoleを導入しているか
- sitemap.xmlを送信しているか
- robots.txtで重要なページを拒否していないか
- noindexが不要なページに設定されていないか
- httpとhttpsが統一されているか
- wwwあり、なしが統一されているか
- canonicalが正しく設定されているか
- 古いURLが適切にリダイレクトされているか
- 重要なページへの内部リンクがあるか
特に、URLの統一は重要です。
同じ内容のページが複数のURLで表示されていると、検索エンジンがどれを正規ページとして扱えばよいか分かりにくくなります。
たとえば、次のようなURLがすべて表示されている場合は注意が必要です。
http://example.com/
https://example.com/
http://www.example.com/
https://www.example.com/
基本的には、正規のURLを1つに決め、他のURLから301リダイレクトするようにします。
また、canonicalやsitemap.xmlも正規URLで統一します。
このような設定は、ユーザーからは見えにくい部分です。
しかし、AIや検索エンジンに情報を正しく伝えるためには非常に重要です。
AIO/LLMO対策を始めるときは、まず「読まれる土台」を整えましょう。
17-2. 次に会社・商品・サービスの信頼情報を整える
次に取り組みたいのは、会社・店舗・団体、商品・サービスに関する信頼情報の整備です。
AIがユーザーに何かをおすすめするとき、信頼できる情報があるかどうかは重要な判断材料になります。
ユーザーにとっても、運営者や所在地、連絡先、実績、口コミなどが分からないサイトは不安です。
まず整えたいのは、基本情報です。
- 正式名称
- 所在地
- 電話番号
- 営業時間
- 問い合わせ方法
- 代表者または責任者
- 運営会社または運営団体
- 対応地域
- 提供している商品・サービス
- 資格、認定、加盟団体
- 口コミ、レビュー
- 外部掲載情報
これらの情報は、会社概要ページ、店舗情報ページ、フッター、お問い合わせページなどに分かりやすく掲載します。
また、公式サイトだけでなく、外部サイトの情報も確認しましょう。
Googleビジネスプロフィール、地図サービス、業界ポータル、地域ポータル、求人サイト、口コミサイトなどに古い情報が残っている場合があります。
特に、住所、電話番号、営業時間、WebサイトURLが古いままになっていると、ユーザーにもAIにも不安を与えます。
信頼情報を整えるときは、次の順番で進めるとよいでしょう。
- 公式サイトの基本情報を正確にする
- Googleビジネスプロフィールを更新する
- 外部サイトの古い住所や電話番号を修正する
- 資格・認定・加盟団体・実績を整理する
- 口コミやお客様の声を集める
- コラム記事に著者・監修者・更新日を表示する
信頼性は、一度に作れるものではありません。
しかし、基本情報の整備はすぐに始められます。
AIに選ばれるためにも、人に選ばれるためにも、まずは「この会社・店舗・団体は信頼できそうだ」と感じられる情報を整えましょう。
17-3. その次に比較検討に必要な情報を増やす
技術的な土台と信頼情報を整えたら、次に比較検討に必要な情報を増やしていきます。
AIに質問するユーザーは、すでに何かを比較していることが多くあります。
たとえば、次のような質問です。
「おすすめはどこですか?」
「料金はどのくらいですか?」
「初心者に向いているのはどれですか?」
「小規模事業者でも使いやすいサービスは?」
「近くで相談できるところは?」
「失敗しない選び方を教えてください。」
このような質問に答えてもらうには、自社サイトに比較検討の材料が必要です。
特に重要なのは、次の情報です。
- 料金や費用の目安
- プランや利用条件
- 対応地域
- 対象となるユーザー
- 向いているケース
- 向いていないケース
- 導入や利用の流れ
- 事例、導入例、実績
- お客様の声、利用者の声
- よくある質問
- 選び方や比較基準
- 他の選択肢との違い
これらの情報が不足していると、AIは自社を候補として挙げにくくなります。
たとえば、「料金はお問い合わせください」だけでは、AIは費用感を説明できません。
「豊富な実績があります」だけでは、どの分野に強いのか分かりません。
「丁寧に対応します」だけでは、どのようなサポートがあるのか分かりません。
比較検討に必要な情報は、できるだけ具体的に書きましょう。
たとえば、
- 料金は○○円から
- 標準的な利用では○○円〜○○円程度
- 初回相談は無料
- ○○市を中心に対応
- 小規模事業者からの相談が多い
- 初めて利用する方向け
- 年間○件以上の相談に対応
- 導入までの目安は○週間程度
このような情報は、ユーザーにとってもAIにとっても判断材料になります。
AIO/LLMO対策では、自社を一方的に宣伝するよりも、ユーザーが比較しやすい情報を整えることが重要です。
17-4. 最後に構造化データと計測を整える
本文、基本情報、料金、事例、FAQなどを整えたら、構造化データと計測体制を整えます。
構造化データは、Webページの意味を検索エンジンに伝えやすくするための補助的な情報です。
たとえば、次のような構造化データがあります。
- Organization
- LocalBusiness
- Article
- BreadcrumbList
- FAQPage
- Product
- Review
- Event
- JobPosting
すべてを一度に入れる必要はありません。
まずは、自社サイトに合うものから始めるとよいでしょう。
多くのサイトで検討しやすいのは、次の4つです。
- OrganizationまたはLocalBusiness
- Article
- BreadcrumbList
- FAQPage
ただし、構造化データは、本文の代わりにはなりません。
画面上に表示されていない情報を構造化データにだけ入れるのではなく、ユーザーが見える本文情報と一致させることが大切です。
構造化データを入れる前に、まず本文を整えましょう。
そのうえで、機械にも意味が伝わりやすいように補助するのが構造化データの役割です。
また、計測体制も重要です。
AIO/LLMO対策は、実施して終わりではありません。
Search ConsoleやGA4を使って、次のような変化を確認しましょう。
- 検索クエリの変化
- 表示回数の変化
- 指名検索の増減
- 比較・おすすめ・料金系クエリの増減
- AI関連サービスからの参照元
- 料金ページやFAQページの閲覧状況
- 問い合わせや購入につながったページ
- フォームの完了率
- 外部サイトからの流入
計測することで、どの改善が役立っているかを確認できます。
AIO/LLMO対策は、コンテンツを整え、構造化データで補助し、計測しながら改善する流れで進めるのが現実的です。
17-5. 小さな改善を継続することが重要
AIO/LLMO対策は、一度の作業で完了するものではありません。
AI検索の仕組みも、検索エンジンの表示も、ユーザーの質問の仕方も、少しずつ変化していきます。
そのため、Webサイトも継続的に見直す必要があります。
最初から大規模なリニューアルをしなくても、できることはたくさんあります。
たとえば、次のような小さな改善です。
- 会社概要の情報を最新にする
- 料金の目安を追加する
- FAQを1つ追加する
- 事例に成果や背景を追記する
- 古い記事に更新日を入れる
- リンクテキストを分かりやすくする
- 外部サイトの古い住所を修正する
- Googleビジネスプロフィールを更新する
- 画像内の重要な情報を本文にも書く
- 問い合わせボタンの文言を改善する
- Search Consoleで検索クエリを確認する
- よく検索されている質問に答える記事を書く
こうした小さな改善でも、積み重ねることでWebサイトの分かりやすさは大きく変わります。
特に、FAQ、料金、事例、基本情報、内部リンクは、比較的取り組みやすく、効果も分かりやすい項目です。
大切なのは、「AIにどう見せるか」だけを考えるのではなく、「ユーザーが安心して判断できるか」を考えることです。
AIに選ばれやすいサイトは、多くの場合、人にも選ばれやすいサイトです。
小さな改善を続けながら、ユーザーにもAIにも伝わるWebサイトを育てていきましょう。
ヒニアラタ編集部 監修: 馬庭 吾以千
ヒニアラタ編集部では地方の中小企業様のWeb活用をお手伝いするため、私たちが持っている専門知識を「コラム」という形で分かりやすく公開しています。 私たち自身が地方の企業であるからこそ分かること、感じることがあると思っています。