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Column コラム

RFP(提案依頼書)の雛形ダウンロードOK! 山陰でホームページを作るための依頼方法をWeb専門会社が詳しく公開!

1. ホームページ制作で「思っていたものと違う」を防ぐために

ホームページはオーダーメイドの要素が強く、複数社の見積を取得しても「前提がバラバラで相見積りの意味がない」といった問題が起こることがあります。 また、ホームページ制作を依頼するとき、多くの企業・団体が不安に感じるのは、 「こちらの意図がきちんと伝わるだろうか」 「完成後に、思っていたものと違う仕上がりにならないだろうか」 という点ではないでしょうか。

ホームページは会社案内、採用、問い合わせ獲得、商品・サービス紹介、地域への情報発信など、さまざまな役割を持っています。 そのため、ただ「きれいなサイトを作りたい」「今風にリニューアルしたい」と伝えるだけでは、制作会社側も本当に必要な提案を行うことが難しくなります。

そこで役立つのが、RFPです。 RFPとは、ホームページ制作を依頼する前に、自社の課題や目的、希望する内容、予算、スケジュールなどを整理し、制作会社に提案を依頼するための文書です。

山陰の企業・団体がホームページ制作を依頼する場合も、RFPを用意しておくことで、依頼内容が明確になり、制作会社からの提案を比較しやすくなります。 また、制作開始後の認識違いや手戻りを減らし、より目的に合ったホームページづくりにつなげることができます。

今回、作り方だけでなく具体的な雛形もご用意しました。また株式会社ヒニアラタであれば、RFPの作成を代行することも可能です。お気軽にご相談ください。

1-1. RFPとは何か

RFPとは「Request for Proposal」の略で、日本語では「提案依頼書」と訳されます。 ホームページ制作におけるRFPは、制作会社に対して「このような目的でホームページを作りたいので、提案してください」と伝えるための資料です。

RFPには、たとえば次のような内容を記載します。

  • 会社・団体の概要
  • 現在のホームページの課題
  • 新しく作りたいホームページの目的
  • 想定している閲覧者・ターゲット
  • 必要なページや機能
  • デザインの希望
  • SEOや集客に関する要望
  • 予算やスケジュール
  • 提案してほしい内容

つまりRFPは、単なる見積依頼ではありません。 「いくらで作れますか」と聞くためだけの書類ではなく、「何を実現したいのか」「どのような課題を解決したいのか」を共有するための文書です。

制作会社はRFPを見ることで、依頼者が何を重視しているのか、どのような成果を求めているのかを理解しやすくなります。 その結果、見た目だけではなく、構成、導線、文章、機能、運用方法まで含めた具体的な提案を受けやすくなります。

1-2. なぜホームページ制作にRFPが必要なのか

ホームページ制作では、依頼者と制作会社の間で認識のズレが起こりやすいものです。 たとえば、依頼者が「シンプルなデザイン」と言った場合でも、その言葉から思い浮かべるイメージは人によって異なります。 「信頼感のあるサイト」「親しみやすいサイト」「採用に強いサイト」といった表現も、具体的に整理しなければ解釈に幅が出てしまいます。

また、ホームページ制作では、デザインだけでなく、原稿、写真、システム、CMS、フォーム、SEO、スマートフォン対応、アクセス解析、公開後の保守など、検討すべき項目が多くあります。 これらを口頭やメールだけで伝えると、どうしても抜け漏れが発生しやすくなります。

RFPを作成しておくと、依頼内容を一つの資料にまとめることができます。 そのため、社内での確認もしやすくなり、制作会社との打ち合わせでも共通の土台として使うことができます。

さらに、複数の制作会社に相談する場合にもRFPは有効です。 同じ条件を各社に伝えることができるため、提案内容や見積内容を比較しやすくなります。 逆に、各社に違う情報を伝えてしまうと、見積金額や提案範囲がバラバラになり、正しく比較することが難しくなります。

RFPは、制作会社を細かく縛るためのものではありません。 むしろ、依頼者の目的や条件を明確にしたうえで、制作会社からよりよい提案を引き出すためのものです。

1-3. 山陰の企業・団体がRFPを作るメリット

山陰でホームページ制作を依頼する企業・団体にとっても、RFPを作るメリットは大きくあります。 島根県や鳥取県では、地域に根ざした事業を行っている企業、医療・福祉・教育機関、観光関連事業者、行政・各種団体など、ホームページに求められる役割が業種や地域によって大きく異なります。

たとえば、地域の顧客を対象にした企業であれば、「松江市」「出雲市」「米子市」「鳥取市」など、地域名を含む検索への対応が重要になることがあります。 採用を重視する企業であれば、県内の求職者だけでなく、Uターン・Iターン希望者に向けた情報発信も必要になるかもしれません。 観光や宿泊、飲食に関わる事業であれば、県外から訪れる人に対して、魅力やアクセス情報をわかりやすく伝えることが重要です。

このように、山陰でのホームページ制作では、単に全国的なトレンドを取り入れるだけでなく、地域の事情や利用者の行動を踏まえた設計が求められます。 RFPを作ることで、自社がどの地域の誰に向けて情報を届けたいのか、どのような成果を期待しているのかを整理しやすくなります。

また、地元の制作会社に依頼する場合でも、RFPがあることで打ち合わせがスムーズになります。 「地域のことはわかってくれるだろう」と考えていても、会社ごとの強み、課題、顧客層、採用状況、営業エリアまでは、きちんと伝えなければ正確には伝わりません。

RFPは、地域性を活かしたホームページ制作を行うための出発点になります。 山陰で事業を行う企業・団体ほど、自社の立ち位置や地域との関係を整理しておくことが、よい提案につながります。

1-4. RFPは大企業だけのものではない

RFPという言葉を聞くと、大企業や官公庁が大規模なシステム開発を発注するときに使うもの、という印象を持つ方もいるかもしれません。 しかし、ホームページ制作におけるRFPは、中小企業や地域団体にとっても十分に役立ちます。

必ずしも、何十ページにもわたる本格的な資料を作る必要はありません。 まずは、A4数枚程度でも構いません。 現在の課題、制作の目的、必要なページ、希望する機能、予算、公開時期などが整理されているだけでも、制作会社にとっては大きな手がかりになります。

むしろ、規模の小さな企業や団体ほど、限られた予算と時間の中で、何を優先するかを明確にすることが大切です。 RFPを作ることで、「今回は問い合わせを増やすことを優先する」「採用ページを強化する」「更新しやすい仕組みにする」など、目的に合わせた判断がしやすくなります。

また、RFPを作る過程そのものが、自社の課題整理にもなります。 「なぜホームページをリニューアルしたいのか」 「誰に見てもらいたいのか」 「どの情報が不足しているのか」 「公開後に誰が更新するのか」 といった点を考えることで、ホームページ制作の方向性が見えやすくなります。

RFPは、難しい専門用語で作る必要はありません。 完璧な資料でなくても構いません。 大切なのは、自社の考えや希望をできるだけ具体的に整理し、制作会社と共有することです。

ホームページ制作で「思っていたものと違う」という結果を防ぐためには、制作会社に依頼する前の準備が重要です。 RFPは、その準備を形にするための実用的な道具です。

2. RFPを作る前に整理しておきたいこと

RFPは、いきなり書き始めるよりも、先に自社・自団体の状況を整理してから作るほうがスムーズです。 ホームページ制作会社に提案を依頼する前に、「なぜ作るのか」「誰に向けて作るのか」「何を優先するのか」を明確にしておくことで、RFPの内容に一貫性が生まれます。

反対に、事前整理が不十分なまま制作会社に相談すると、打ち合わせの中で話が広がりすぎたり、担当者ごとに意見が違ったりして、方向性が定まりにくくなります。 その結果、見積範囲が曖昧になったり、提案内容を比較しにくくなったり、制作開始後に追加要望が増えたりすることがあります。

RFPを作る前の整理は、難しい作業ではありません。 まずは、現在のホームページに対する不満や課題を書き出し、今回の制作で何を実現したいのかを考えることから始めます。 そのうえで、ターゲット、社内体制、予算、公開時期、運用方法などを確認していきます。

山陰の企業・団体の場合、地域の顧客に向けた情報発信、採用活動、観光・教育・医療・福祉など公共性の高い情報発信など、ホームページに求められる役割が複数あることも少なくありません。 だからこそ、RFPを作る前の段階で、優先順位を整理しておくことが大切です。

2-1. 今のホームページの課題を洗い出す

まずは、現在のホームページにどのような課題があるのかを洗い出します。 課題が明確でないまま「リニューアルしたい」と考えても、制作会社は何を改善すべきか判断しにくくなります。

たとえば、次のような視点で現在のホームページを見直してみます。

  • デザインが古く見える
  • スマートフォンで見にくい
  • 問い合わせが少ない
  • 採用応募につながっていない
  • サービス内容がわかりにくい
  • 更新がしにくい
  • 情報が古いままになっている
  • 写真や文章が現在の事業内容と合っていない
  • 検索しても見つかりにくい
  • アクセス解析を見ても改善方法がわからない

このとき、単に「古い」「使いにくい」と書くだけでなく、できるだけ具体的に書くことが大切です。 たとえば、「スマートフォンで見にくい」だけでなく、「スマートフォンでメニューが探しにくい」「問い合わせボタンが目立たない」「文字が小さくて読みづらい」と書くと、制作会社が改善の方向性を考えやすくなります。

また、社内の担当者だけでなく、営業担当、採用担当、受付担当、現場スタッフなど、ホームページに関わる可能性のある人から意見を聞くことも有効です。 営業担当であれば「お客様からよく聞かれる質問」、採用担当であれば「応募前に見てほしい情報」、受付担当であれば「電話でよく問い合わせを受ける内容」など、実務に近い課題が見えてきます。

現在の課題を整理することは、RFP全体の出発点になります。 課題が明確になれば、今回のホームページ制作で何を改善すべきかが見えやすくなります。

2-2. 何のためにホームページを作るのかを決める

次に、今回のホームページ制作やリニューアルの目的を決めます。 ホームページは、ただ存在していればよいものではありません。 会社や団体の目的に合わせて、役割を持たせることが重要です。

目的には、たとえば次のようなものがあります。

  • 問い合わせを増やしたい
  • 資料請求や予約を増やしたい
  • 採用応募を増やしたい
  • 会社や団体の信頼性を高めたい
  • 商品やサービスの魅力をわかりやすく伝えたい
  • 地域の人に活動内容を知ってもらいたい
  • 県外・全国に向けて情報発信したい
  • 既存顧客への情報提供をしやすくしたい
  • 更新作業を社内で行いやすくしたい

目的が複数ある場合は、優先順位をつけることが大切です。 「問い合わせも増やしたい」「採用も強化したい」「ブランディングもしたい」「更新もしやすくしたい」と、すべてを同じ優先度で考えると、サイト全体の方向性がぼやけてしまうことがあります。

たとえば、採用を最優先するのであれば、社員紹介、働く環境、福利厚生、キャリアパス、地域で暮らす魅力などの情報が重要になります。 問い合わせ獲得を重視するのであれば、サービス内容、実績、料金の考え方、よくある質問、問い合わせ導線が重要になります。

山陰の企業の場合、採用活動では地域内の求職者だけでなく、Uターン・Iターン希望者を意識することもあります。 その場合は、会社の情報だけでなく、地域で働くことや暮らすことのイメージも伝える必要があります。

RFPには、「何のためにホームページを作るのか」をできるだけ具体的に書きます。 目的が明確であれば、制作会社もデザインや構成、機能、コンテンツの提案を目的に合わせて組み立てやすくなります。

2-3. 誰に見てほしいサイトなのかを明確にする

ホームページは、見る人によって必要な情報が異なります。 そのため、RFPを作る前に「誰に見てほしいサイトなのか」を整理しておく必要があります。

たとえば、同じ企業サイトでも、閲覧者には次のような人が考えられます。

  • 商品やサービスを検討している見込み客
  • 既存の取引先
  • 採用に応募しようとしている求職者
  • 学生や保護者
  • 地域住民
  • 行政・自治体・関係機関
  • 県外から情報を探している人
  • メディア関係者

ターゲットを整理するときは、「一般のお客様」といった大きなくくりだけではなく、もう少し具体的に考えるとよいでしょう。 たとえば、「出雲市周辺で工務店を探している子育て世帯」「松江市でWeb集客に困っている中小企業の経営者」「山陰で就職を考えている大学生」など、具体的な人物像を想定すると、必要な情報が見えやすくなります。

また、山陰エリア内のユーザーを主に想定するのか、県外・全国からの閲覧者も重視するのかによって、サイトの作り方は変わります。 地域内の人に向けたサイトであれば、地名、アクセス、対応エリア、地域での実績などが重要になります。 県外の人に向けたサイトであれば、山陰という地域の説明や、交通手段、地域ならではの価値を丁寧に伝える必要があります。

ターゲットが明確になると、デザインの方向性や文章の書き方も決めやすくなります。 若い求職者に向けた採用サイトと、法人の決裁者に向けたサービスサイトでは、伝えるべき情報も、見せ方も、言葉づかいも異なります。

RFPには、主なターゲットと、可能であれば優先順位も書いておくとよいでしょう。 「最も重視するのは新規顧客」「次に採用希望者」「既存顧客向けの情報も掲載したい」といった形で整理しておくと、制作会社が提案を組み立てやすくなります。

2-4. 社内・組織内で決めておくべきこと

ホームページ制作は、制作会社だけで進めるものではありません。 依頼する側でも、確認、判断、原稿準備、写真準備、公開後の更新など、さまざまな対応が必要になります。 そのため、RFPを作る前に、社内・組織内の体制を整理しておくことが重要です。

まず決めておきたいのは、窓口となる担当者です。 制作会社とのやり取りを誰が担当するのか、社内の意見を誰が取りまとめるのかを決めておかないと、確認や判断に時間がかかりやすくなります。

次に、最終決定者を確認しておきます。 担当者がよいと思っていても、代表者、役員、部署責任者、委員会などの承認が必要な場合があります。 誰の確認が必要なのか、どの段階で承認を取るのかを事前に把握しておくと、スケジュールの遅れを防ぎやすくなります。

また、原稿や写真を誰が準備するのかも重要です。 会社概要やサービス紹介の文章、スタッフ写真、実績写真、採用情報などは、制作会社だけでは用意できない情報も多くあります。 社内で準備するのか、制作会社に取材やライティング、撮影を依頼するのかを考えておく必要があります。

特に、複数部署が関わるサイトや、行政・学校・医療・福祉など確認者が多いサイトでは、承認フローが複雑になりがちです。 「誰が確認するのか」「誰が修正指示を出すのか」「最終判断は誰が行うのか」を整理しておくことで、制作中の混乱を減らすことができます。

RFPには、担当者や確認体制まで詳しく書けない場合でも、「社内確認に複数部署が関わる」「公開前に役員承認が必要」「原稿は各部署で準備予定」など、制作会社がスケジュールを考えるうえで必要な情報を書いておくとよいでしょう。

2-5. 予算・公開時期・運用体制を確認する

RFPを作る前には、予算、公開時期、公開後の運用体制も確認しておきます。 これらは、制作会社が提案内容や見積内容を考えるうえで重要な条件になります。

まず、予算についてです。 予算が決まっている場合は、RFPに記載したほうが現実的な提案を受けやすくなります。 予算を伝えないほうが安くなると考える方もいますが、実際には制作範囲や機能、撮影、ライティング、CMS構築、SEO対応などの前提が揃わず、比較しにくい見積になることがあります。

予算がまだ確定していない場合でも、「できるだけ費用を抑えたい」「採用コンテンツには予算をかけたい」「初期費用と月額保守費のバランスを見たい」など、考え方を書いておくとよいでしょう。

次に、公開時期です。 「年度内に公開したい」「採用活動が始まる前に公開したい」「補助金や事業開始のタイミングに合わせたい」など、公開希望日には理由があることが多いものです。 その理由も含めて伝えることで、制作会社はスケジュールの優先度を判断しやすくなります。

ただし、ホームページ制作には、企画、構成、デザイン、コーディング、システム構築、原稿作成、確認、修正、公開作業など多くの工程があります。 急ぎすぎると、内容の整理や確認が不十分になり、公開後に修正が増えることもあります。 希望公開日がある場合は、できるだけ早めに制作会社へ相談することが大切です。

最後に、公開後の運用体制です。 ホームページは公開して終わりではありません。 お知らせの更新、実績の追加、採用情報の変更、フォームの確認、アクセス解析、セキュリティ対応など、公開後にも必要な作業があります。

社内で更新するのか、制作会社に保守を依頼するのかによって、CMSの設計や運用方法も変わります。 たとえば、社内で頻繁に更新したい場合は、更新しやすい管理画面やマニュアルが必要になります。 逆に、更新頻度が少ない場合は、制作会社に必要なときだけ依頼する方法も考えられます。

予算、公開時期、運用体制は、ホームページ制作の現実的な範囲を決める重要な条件です。 RFPを作る前にこれらを整理しておくことで、制作会社からより具体的で実行しやすい提案を受けることができます。

3. RFPに必ず書くべき基本情報

RFPでは、ホームページ制作会社が提案を考えるために必要な基本情報を、できるだけわかりやすく整理しておくことが大切です。 基本情報が不足していると、制作会社は事業内容や課題、目的を十分に理解できないまま提案を作ることになります。

ホームページ制作は、デザインやシステムだけで成り立つものではありません。 その会社・団体が何をしているのか、誰に向けて情報を発信しているのか、現在どのような課題を抱えているのかを理解したうえで、サイト構成やコンテンツ、導線、機能を考える必要があります。

そのため、RFPには会社・団体の概要、事業内容、現在のホームページURL、今回の制作目的、想定ターゲット、競合・参考サイトなどを記載します。 これらは一見すると当たり前の情報に見えますが、提案の質を左右する重要な材料になります。

特に山陰の企業・団体の場合、地域に根ざした事業なのか、県外や全国に向けた事業なのかによって、ホームページで伝えるべき内容が変わります。 同じ「会社案内サイト」であっても、地域の顧客に信頼してもらうためのサイトなのか、採用を強化するためのサイトなのか、県外からの問い合わせを増やすためのサイトなのかで、設計の考え方は異なります。

3-1. 会社・団体の概要

まず、会社・団体の基本情報を記載します。 制作会社は、依頼者のことを十分に知っているとは限りません。 たとえ地元の制作会社であっても、事業の詳しい内容、顧客層、強み、今後の方針までは、資料として共有しなければ正確には伝わりません。

会社・団体の概要としては、次のような情報を記載します。

  • 会社名・団体名
  • 所在地・拠点
  • 設立年・沿革
  • 代表者名
  • 従業員数・会員数・職員数
  • 主な事業エリア
  • 主な顧客・利用者
  • 企業理念・活動方針
  • 今後力を入れたい事業や取り組み

ここで重要なのは、会社概要を形式的に書くだけで終わらせないことです。 たとえば「建設業」「製造業」「福祉事業」「教育機関」といった業種だけでは、具体的な特徴までは伝わりません。 どのような顧客に、どのような価値を提供しているのかを簡単に説明すると、制作会社がホームページの方向性を考えやすくなります。

山陰で事業を行っている場合は、地域との関係も大切な情報です。 「島根県東部を中心に営業している」「鳥取県西部から島根県東部まで対応している」「山陰全域の企業を対象にしている」「地域住民向けの公共性の高い情報を発信している」など、対応エリアや地域での立ち位置を書いておくとよいでしょう。

また、会社・団体として大切にしている考え方があれば、それも記載します。 価格の安さを重視しているのか、品質や専門性を重視しているのか、地域密着を大切にしているのか、若い人材の採用に力を入れているのかによって、ホームページでの見せ方は変わります。

3-2. 事業内容・サービス内容

次に、事業内容やサービス内容を整理します。 ホームページ制作では、何を掲載するかだけでなく、どの順番で、どのような言葉で伝えるかが重要になります。 そのため、制作会社が事業内容を理解できるように、主な商品・サービスをわかりやすく書いておく必要があります。

事業内容を書くときは、社内で使っている専門用語だけで説明しないように注意します。 ホームページを見る人は、必ずしも業界に詳しい人ばかりではありません。 制作会社に対しても、一般の閲覧者に説明するつもりで書くと、内容が伝わりやすくなります。

たとえば、次のような項目を整理しておくとよいでしょう。

  • 主力商品・主力サービス
  • 補助的な商品・サービス
  • 新しく力を入れたい商品・サービス
  • 売上や問い合わせにつなげたい商品・サービス
  • 他社と比べた強み
  • よくある相談内容
  • 顧客が依頼する理由
  • サービス提供エリア

特にリニューアルの場合は、現在のホームページに掲載されている事業内容と、現在実際に力を入れている事業内容がずれていることがあります。 たとえば、以前は会社案内を目的に作ったサイトでも、現在は採用や問い合わせ獲得を重視したいというケースがあります。 また、数年前には主力だったサービスが、現在はあまり力を入れていない場合もあります。

RFPでは、単に現在のページをそのまま移すのではなく、「これからのホームページで何を重視して伝えたいのか」を書くことが大切です。 制作会社はその情報をもとに、ページ構成や導線、見出し、コンテンツの優先順位を考えることができます。

山陰の企業では、地域密着のサービスであること自体が強みになる場合があります。 一方で、県外や全国の顧客に向けて専門性を訴求したい場合もあります。 どちらを重視するのかによって、ホームページでの言葉の選び方や見せ方が変わるため、事業内容とあわせて営業エリアや顧客層も整理しておきましょう。

3-3. 現在のホームページURL

既存のホームページがある場合は、現在のホームページURLを必ず記載します。 制作会社は現在のサイトを見ることで、ページ構成、デザイン、掲載内容、導線、更新状況、技術的な状態などを確認できます。

URLだけでなく、可能であれば現在のサイトに関する補足情報も書いておくとよいでしょう。

  • 現在のホームページURL
  • 管理しているドメイン
  • 使用しているCMS
  • 公開してからの年数
  • 最後に大きく更新した時期
  • 更新頻度
  • アクセス解析の有無
  • 現在困っている点

たとえば、「現在のサイトは10年前に制作し、その後ほとんど更新できていない」「スマートフォン対応が不十分」「採用情報だけは定期的に更新している」「お知らせ更新は社内で行っているが、他のページは制作会社に依頼している」といった情報は、提案内容に大きく関係します。

また、現在のホームページで残したいページや、削除したいページがあれば、それも書いておくとよいでしょう。 すべてをゼロから作り直すのか、既存の内容を整理して再利用するのかによって、制作範囲や見積もりが変わります。

注意したいのは、現在のホームページに載っている情報が、必ずしも正しいとは限らないという点です。 会社概要、サービス内容、スタッフ情報、料金、営業時間、対応エリアなどが古いままになっていることもあります。 RFPには、「既存サイトの情報は一部古いため見直したい」「基本情報は流用できるが、サービスページは作り直したい」など、流用方針を書いておくと親切です。

現在のホームページURLは、制作会社が現状を把握するための入口です。 URLだけでなく、現在のサイトに対する評価や課題もあわせて伝えることで、より具体的な改善提案を受けやすくなります。

3-4. リニューアル・新規制作の目的

RFPでは、今回の制作が「新規制作」なのか「リニューアル」なのかを明確にします。 新しくホームページを作る場合と、既存サイトをリニューアルする場合では、検討すべき内容が異なります。

新規制作の場合は、まずホームページにどのような役割を持たせるのかを整理する必要があります。 会社案内として使うのか、問い合わせを獲得するために使うのか、採用活動に使うのか、地域への情報発信に使うのかによって、必要なページや機能が変わります。

リニューアルの場合は、現在のホームページをなぜ作り直したいのかを明確にします。 たとえば、次のような目的が考えられます。

  • デザインを現在の会社イメージに合わせたい
  • スマートフォンで見やすくしたい
  • 問い合わせを増やしたい
  • 採用ページを強化したい
  • サービス内容を整理したい
  • 検索エンジンからの流入を増やしたい
  • 更新しやすいCMSにしたい
  • セキュリティや保守面を見直したい
  • 古い情報を整理して信頼性を高めたい

ここで大切なのは、目的をできるだけ成果に近い言葉で書くことです。 「デザインを新しくしたい」だけではなく、「古い印象を改善し、採用希望者に安心感を持ってもらいたい」と書くと、制作会社はデザインの目的を理解しやすくなります。

「問い合わせを増やしたい」という目的であれば、どのサービスへの問い合わせを増やしたいのか、現在どのくらい問い合わせがあるのか、問い合わせ後の営業対応はどうなっているのかも関係します。 「採用を強化したい」という目的であれば、どの職種を採用したいのか、新卒なのか中途なのか、地域内の人材なのかUターン・Iターンも含むのかを整理する必要があります。

山陰では、人材採用、後継者不足、地域内での認知向上、県外への販路拡大など、企業や団体ごとに異なる課題があります。 RFPでは、自社が今回のホームページ制作で最も解決したい課題を明確にしておくことが重要です。

3-5. 想定しているターゲット

ホームページ制作では、誰に向けて情報を届けるのかを明確にすることが欠かせません。 RFPには、想定しているターゲットを具体的に記載します。

ターゲットは、ひとつに限る必要はありません。 企業サイトであれば、見込み客、既存顧客、求職者、取引先、地域住民、行政・関係機関など、複数の閲覧者が考えられます。 ただし、すべてのターゲットを同じ優先度で考えると、サイトの方向性が曖昧になりやすいため、優先順位をつけることが大切です。

たとえば、次のように整理するとわかりやすくなります。

  • 最も重視するターゲット:新規顧客
  • 次に重視するターゲット:採用希望者
  • その他のターゲット:既存取引先、地域住民

また、ターゲットを考えるときは、地域性も重要です。 山陰エリア内の人に向けたホームページなのか、県外・全国の人にも見てもらいたいのかによって、必要な情報が変わります。

たとえば、山陰エリア内の顧客を対象にする場合は、対応エリア、所在地、アクセス、地域での実績、地元での信頼性が重要になります。 一方で、県外の人に向けて情報を発信する場合は、山陰という地域の説明、交通手段、オンライン対応の有無、遠方から依頼するメリットなども必要になることがあります。

採用を目的とする場合も、ターゲットによって掲載すべき情報は変わります。 地元の高校生・大学生に向けるのか、県外からのUターン・Iターン希望者に向けるのか、経験者採用を重視するのかによって、仕事内容、職場環境、教育制度、地域での暮らし方など、伝えるべき内容が異なります。

RFPには、「誰に見てほしいか」だけでなく、「その人にどのような行動を取ってほしいか」も書くとよいでしょう。 問い合わせしてほしいのか、資料請求してほしいのか、採用応募してほしいのか、来店・予約してほしいのか、情報を理解してもらうことが目的なのかによって、サイトの導線設計が変わります。

3-6. 競合・参考サイト

RFPには、競合サイトや参考サイトも記載しておくと効果的です。 制作会社はそれらを見ることで、業界の傾向、競合の打ち出し方、依頼者が好むデザインや情報設計の方向性を把握しやすくなります。

競合サイトとは、同じ地域や同じ業種で比較対象になりやすい会社・団体のホームページです。 たとえば、地域の工務店、医療機関、福祉施設、学校、観光施設、製造業、士業、Webサービス会社など、ユーザーが比較検討するときに一緒に見る可能性のあるサイトが該当します。

競合サイトを記載するときは、単にURLを並べるだけでなく、どのように見ているのかを一言添えるとよいでしょう。

  • この会社はサービス説明がわかりやすい
  • このサイトは採用ページが充実している
  • このサイトは写真の使い方がよい
  • このサイトは地域での実績が伝わりやすい
  • このサイトとは差別化したい
  • このサイトのような雰囲気にはしたくない

参考サイトは、必ずしも同業他社である必要はありません。 デザインの雰囲気、文章の読みやすさ、ページ構成、写真の見せ方、問い合わせ導線など、参考にしたい部分があれば、異業種のサイトでも構いません。

ただし、「このサイトと同じようにしてほしい」とだけ伝えるのは避けたほうがよいでしょう。 他社サイトをそのまま真似ることはできませんし、自社の目的やターゲットに合っているとは限りません。 参考サイトを伝えるときは、「どの部分を参考にしたいのか」を明確にすることが大切です。

たとえば、「トップページの導入部分がわかりやすい」「サービス一覧の整理の仕方がよい」「採用ページの社員紹介が親しみやすい」「写真が多く、雰囲気が伝わりやすい」など、具体的に書くと制作会社が意図を理解しやすくなります。

山陰でホームページ制作を依頼する場合は、地域内の競合だけでなく、県外の同業他社や全国的に参考になるサイトも見ておくとよいでしょう。 地域性を大切にしながらも、情報の見せ方や導線設計は全国の優れたサイトから学ぶことができます。

競合・参考サイトの情報は、制作会社にとって提案の方向性を考えるための重要な材料です。 自社がどのように見られたいのか、どのような点で差別化したいのかを伝えるためにも、RFPに記載しておくことをおすすめします。

4. ホームページ制作の目的を書く

RFPでは、ホームページ制作の目的をできるだけ具体的に書くことが重要です。 目的が曖昧なままだと、制作会社は「何を優先して提案すればよいのか」を判断しにくくなります。 その結果、デザインの印象やページ数、機能の有無だけで話が進んでしまい、本来解決したかった課題に十分に対応できないことがあります。

ホームページ制作の目的は、企業・団体によって異なります。 問い合わせを増やしたい場合もあれば、採用応募を増やしたい場合もあります。 会社の信頼性を高めたい、商品やサービスをわかりやすく伝えたい、地域の人に活動を知ってもらいたいという目的もあります。

大切なのは、「ホームページを新しくしたい」という手段ではなく、「ホームページを通じて何を実現したいのか」を整理することです。 RFPに目的を明確に書くことで、制作会社はサイト構成、デザイン、文章、導線、機能、SEO、運用方法まで含めて、目的に合った提案をしやすくなります。

山陰の企業・団体の場合も、地域内での認知向上、問い合わせ獲得、採用強化、観光客への情報発信、行政・公共情報の発信など、ホームページに求める役割はさまざまです。 まずは、自社・自団体が今回の制作で何を一番重視したいのかを整理しましょう。

4-1. 問い合わせを増やしたい

ホームページ制作の目的として多いのが、問い合わせを増やしたいというものです。 商品やサービスを紹介するだけでなく、実際に相談、資料請求、予約、見積依頼につなげたい場合は、その目的をRFPに明確に書いておく必要があります。

「問い合わせを増やしたい」と書くときは、どのような問い合わせを増やしたいのかまで整理すると、より具体的な提案を受けやすくなります。 たとえば、次のような違いがあります。

  • 新規顧客からの相談を増やしたい
  • 法人からの見積依頼を増やしたい
  • 特定の商品・サービスへの問い合わせを増やしたい
  • 来店予約や相談予約を増やしたい
  • 資料請求や無料相談につなげたい
  • 電話ではなくフォームからの問い合わせを増やしたい

問い合わせを増やすためには、単にお問い合わせフォームを設置するだけでは不十分です。 閲覧者が「この会社に相談してもよさそうだ」と感じるための情報が必要です。 具体的には、サービス内容、対応範囲、実績、料金の考え方、よくある質問、相談の流れ、お客様の声などが重要になります。

また、問い合わせへの導線も大切です。 トップページ、サービスページ、実績ページ、よくある質問ページなど、閲覧者が検討する各ページから、自然に問い合わせへ進める構成が必要になります。 スマートフォンで見たときに問い合わせボタンが押しやすいか、フォームの入力項目が多すぎないかといった点も、問い合わせ数に関係します。

山陰の地域企業の場合、問い合わせ前に「対応エリア」を確認されることも多くあります。 「松江市・出雲市を中心に対応」「島根県全域に対応」「鳥取県西部から島根県東部まで対応」「山陰全域に対応」など、地域名を具体的に掲載することで、閲覧者が相談しやすくなります。

RFPには、「問い合わせを増やしたい」という目的に加えて、現在の問い合わせ状況も書いておくとよいでしょう。 月に何件程度あるのか、電話が多いのかフォームが多いのか、どのサービスへの問い合わせを増やしたいのかがわかると、制作会社はより現実的な改善提案を行いやすくなります。

4-2. 採用応募を増やしたい

採用応募を増やしたいという目的も、ホームページ制作では非常に重要です。 特に地方では、人材確保が大きな課題になっている企業・団体も多く、ホームページは求職者に会社の魅力を伝える重要な場所になります。

採用を目的にする場合、単に募集要項を掲載するだけでは十分ではありません。 求職者は、仕事内容、職場の雰囲気、働く人、教育体制、福利厚生、将来性、地域での暮らしやすさなど、さまざまな情報を見て応募するかどうかを判断します。

RFPには、どのような採用を強化したいのかを具体的に書くことが大切です。

  • 新卒採用を強化したい
  • 中途採用を強化したい
  • 専門職・技術職の応募を増やしたい
  • パート・アルバイトの応募を増やしたい
  • Uターン・Iターン希望者に見てもらいたい
  • 若い世代に会社を知ってもらいたい
  • 求人媒体から来た人に会社理解を深めてもらいたい

採用ページでは、会社側が伝えたい情報だけでなく、求職者が不安に思うことに答える視点が必要です。 たとえば、「未経験でも働けるのか」「どのような人が働いているのか」「入社後にどのように成長できるのか」「職場の人間関係はどうか」「山陰で働き続けられる環境があるか」といった情報です。

山陰で採用を行う場合は、地域で働く魅力も重要な要素になります。 地元で働きたい人に向けた安心感、県外から戻ってきたい人への情報、家族との暮らしやすさ、通勤環境、地域との関わりなど、都市部の採用サイトとは違った視点が必要になることがあります。

また、採用を目的とする場合は、写真やインタビューの重要度が高くなります。 社員の表情、職場の雰囲気、仕事風景、代表者の考え方などは、求職者に安心感を与える材料になります。 RFPには、社員インタビューや写真撮影を依頼したいかどうかも書いておくとよいでしょう。

採用応募を増やすためのホームページでは、応募フォームの設計も重要です。 すぐに応募してもらうのか、まずは職場見学やカジュアル面談につなげるのかによって、導線の作り方が変わります。 RFPには、求職者に最終的に取ってほしい行動を明確に書いておきましょう。

4-3. 会社の信頼性を高めたい

ホームページは、会社や団体の信頼性を伝えるための重要な媒体です。 初めて会社名を知った人、紹介を受けた人、営業担当と会った後に確認する人、求人情報を見て興味を持った人など、多くの人がホームページを見て「信頼できるかどうか」を判断します。

会社の信頼性を高めたい場合、RFPにはその目的を明確に書いておきます。 たとえば、「古いホームページの印象を改善したい」「実績や専門性をきちんと伝えたい」「取引先や求職者に安心感を持ってもらいたい」といった書き方ができます。

信頼性を高めるためには、見た目のデザインだけでなく、掲載する情報の質が重要です。 次のような情報は、信頼感を伝える材料になります。

  • 会社概要
  • 代表メッセージ
  • 沿革
  • 事業内容
  • 実績・事例
  • 取引先・導入実績
  • 資格・認定・許認可
  • スタッフ紹介
  • お客様の声
  • メディア掲載・受賞歴

特に、BtoBの企業や専門性の高いサービスでは、「何ができる会社なのか」「どのような実績があるのか」「安心して相談できるのか」を丁寧に伝える必要があります。 会社概要だけが載っているサイトよりも、具体的な事例や取り組みが紹介されているサイトのほうが、閲覧者は判断しやすくなります。

山陰の企業・団体の場合、地域での活動や実績も信頼性につながります。 地元企業との取引、地域イベントへの参加、行政・教育機関・医療機関との関わり、地域貢献活動などがあれば、ホームページで紹介する価値があります。

また、信頼性を高めるためには、情報が古いままになっていないことも重要です。 お知らせが何年も更新されていない、古いスタッフ情報が残っている、サービス内容が現在と違っている、といった状態は、閲覧者に不安を与えることがあります。

RFPには、「信頼性を高めたい」という目的とあわせて、どのような相手に信頼してもらいたいのかを書いておくとよいでしょう。 新規顧客、取引先、求職者、地域住民、行政関係者など、相手によって伝えるべき情報は変わります。

4-4. 商品・サービスをわかりやすく伝えたい

ホームページの目的として、商品やサービスの内容をわかりやすく伝えたいというものもあります。 特に、専門性が高いサービス、複数の事業を展開している会社、説明しないと価値が伝わりにくい商品を扱っている場合は、情報整理が重要になります。

自社では当たり前に使っている言葉でも、閲覧者には伝わりにくいことがあります。 業界用語が多い、サービスの違いがわかりにくい、料金や依頼の流れが見えない、どのページを見ればよいかわからないといった状態では、問い合わせや相談につながりにくくなります。

RFPには、どの商品・サービスを重点的に伝えたいのかを書いておきます。 たとえば、次のような整理ができます。

  • 主力サービスをわかりやすく見せたい
  • 複数あるサービスを整理したい
  • 新しく始めた事業を前面に出したい
  • 問い合わせにつながるサービスを強化したい
  • 専門的な内容を一般の人にも伝わるようにしたい
  • 料金や依頼の流れをわかりやすくしたい

商品・サービスをわかりやすく伝えるためには、ページ構成が大切です。 すべての情報を一つのページに詰め込むのではなく、サービスごとにページを分けたり、利用者の目的別に導線を作ったりすることで、閲覧者が必要な情報にたどり着きやすくなります。

また、文章だけで説明するのが難しい場合は、図解、写真、イラスト、事例、比較表、よくある質問などを使う方法もあります。 制作会社に提案してほしい場合は、RFPに「専門的な内容をわかりやすく整理してほしい」「図や表を使った説明を提案してほしい」と書いておくとよいでしょう。

山陰の企業では、地域に根ざしたサービスと、県外にも提供できる専門サービスが同じサイト内に混在していることもあります。 その場合は、地域向けの情報と広域向けの情報をどのように整理するかが重要になります。

商品・サービスをわかりやすく伝えることは、問い合わせや購入だけでなく、営業活動の補助にもつながります。 営業担当が説明する前にホームページで基本情報を理解してもらえれば、商談や相談も進めやすくなります。

4-5. 行政・学校・医療・地域団体の場合の目的

ホームページ制作の目的は、民間企業だけでなく、行政、学校、医療機関、福祉施設、地域団体などでも重要です。 これらのサイトでは、問い合わせや売上だけでなく、正確な情報発信、利用者への案内、信頼性、公共性、アクセシビリティなどが大切になります。

行政や公共性の高い団体の場合、ホームページは地域住民に向けた情報提供の場になります。 手続き、イベント、防災、施設案内、相談窓口、各種お知らせなど、必要な情報に誰でもたどり着きやすい構成が求められます。

学校や教育機関の場合は、在校生・保護者・入学希望者・地域住民など、複数のターゲットが存在します。 学校の特色、教育方針、行事、入試情報、進路情報、日々の活動などを、わかりやすく整理する必要があります。

医療機関や福祉施設の場合は、利用者や家族が安心して情報を確認できることが重要です。 診療内容、利用方法、受付時間、アクセス、スタッフ体制、施設の雰囲気、よくある質問などを、わかりやすく正確に掲載する必要があります。

地域団体や各種協議会、商工団体、観光団体などの場合は、活動内容の発信、会員や関係者への情報共有、地域外への魅力発信などが目的になることがあります。 イベント情報やお知らせを継続的に更新できる仕組みも重要になります。

こうした公共性の高いホームページでは、見た目の印象だけでなく、情報の探しやすさ、スマートフォンでの見やすさ、Webアクセシビリティ、更新体制、セキュリティなども重視する必要があります。 RFPには、重視したい利用者層や、必ず伝えなければならない情報を整理して書いておきましょう。

山陰では、地域住民向けの情報発信や観光・教育・医療・福祉に関わるホームページも多くあります。 地域の人が日常的に使うサイトなのか、県外から訪れる人に向けたサイトなのかによって、必要な情報設計は変わります。

4-6. 目的を「なんとなくきれいにしたい」で終わらせない

ホームページをリニューアルしたい理由として、「古くなったから」「見た目をきれいにしたいから」という声はよくあります。 もちろん、デザインの古さを改善することも大切です。 しかし、RFPではそこで終わらせず、なぜきれいにしたいのか、きれいにすることで何を実現したいのかまで整理することが重要です。

たとえば、「デザインを新しくしたい」という要望の背景には、次のような目的があるかもしれません。

  • 採用希望者に古い会社だと思われたくない
  • 新規顧客に安心感を持ってもらいたい
  • 現在の事業内容に合った印象にしたい
  • 競合他社と比べて見劣りしないようにしたい
  • ブランドイメージを統一したい
  • スマートフォンで見やすくしたい

このように背景を掘り下げることで、制作会社は単なる見た目の変更ではなく、目的に合ったデザインや構成を提案しやすくなります。 採用を重視するなら、働く人や職場の雰囲気が伝わるデザインが必要です。 信頼性を高めたいなら、実績や会社情報をきちんと見せる構成が必要です。 問い合わせを増やしたいなら、サービス内容や導線の改善が必要です。

また、「なんとなくきれいにしたい」という依頼では、制作会社ごとの解釈が大きく分かれてしまいます。 ある会社はデザイン性を重視した提案をするかもしれません。 別の会社はSEOや導線改善を重視するかもしれません。 目的が明確でないと、提案を比較する基準も曖昧になります。

RFPでは、見た目の希望と事業上の目的を分けて整理することをおすすめします。 「デザインを新しくしたい」という希望がある場合でも、その理由として「採用応募を増やしたい」「問い合わせにつなげたい」「地域での信頼感を高めたい」など、目的を書き添えるとよいでしょう。

ホームページ制作は、単に見た目を整える作業ではありません。 企業や団体の情報を整理し、必要な人に伝わる形にし、問い合わせ、応募、来店、相談、理解、信頼につなげるための取り組みです。

RFPに目的を具体的に書くことは、よいホームページ制作の土台になります。 「何を作るか」だけでなく、「なぜ作るのか」を明確にすることで、制作会社からより実用的で目的に合った提案を受けやすくなります。

5. ターゲット・閲覧者を整理する

RFPでは、ホームページを「誰に見てもらいたいのか」を明確に書くことが大切です。 ホームページは、すべての人に同じように伝えようとすると、かえって内容がぼやけてしまいます。 どのような人に向けて、どのような情報を届け、最終的にどのような行動を取ってほしいのかを整理することで、サイト全体の構成や文章、デザイン、導線が決めやすくなります。

たとえば、同じ企業サイトでも、見込み客に見てもらいたい場合と、求職者に見てもらいたい場合では、必要な情報が異なります。 見込み客には、商品・サービスの内容、実績、料金の考え方、相談の流れ、問い合わせ方法などが重要です。 一方、求職者には、仕事内容、働く人、職場の雰囲気、教育体制、福利厚生、会社の考え方などが重要になります。

山陰の企業・団体がホームページ制作を依頼する場合も、ターゲットの整理は欠かせません。 地域内の人に向けた情報発信なのか、県外の人にも見てもらいたいのか、観光客や移住希望者を意識するのか、採用希望者を重視するのかによって、必要なコンテンツは変わります。

RFPにターゲットを具体的に書いておくことで、制作会社は「誰に向けたサイトなのか」を理解しやすくなります。 その結果、ページ構成、見出し、写真、文章、ボタンの配置、SEO対策、スマートフォンでの見せ方まで、目的に合った提案を受けやすくなります。

5-1. 顧客・取引先・求職者・保護者・地域住民など

ホームページを見る人は、一種類だけとは限りません。 企業や団体のサイトには、さまざまな立場の人が訪れます。 そのため、まずは想定される閲覧者を洗い出すことから始めます。

代表的な閲覧者には、次のような人が考えられます。

  • 商品やサービスを検討している新規顧客
  • すでに取引のある既存顧客
  • 法人の担当者・決裁者
  • 採用に応募しようとしている求職者
  • 学生・保護者
  • 施設やサービスの利用者
  • 地域住民
  • 行政・自治体・関係機関
  • 観光客・県外からの来訪者
  • メディア関係者

たとえば、一般企業のホームページであれば、新規顧客や取引先、求職者が主な閲覧者になることが多いでしょう。 学校や教育機関であれば、在校生、保護者、入学希望者、地域住民が重要な閲覧者になります。 医療機関や福祉施設であれば、患者、利用者、家族、関係機関、採用希望者などが想定されます。

閲覧者を整理するときは、「誰が見るか」だけでなく、「その人が何を知りたいか」を考えることが重要です。 新規顧客であれば、サービス内容や料金、実績、相談の流れを知りたいかもしれません。 求職者であれば、仕事内容や職場の雰囲気、働いている人の声を知りたいかもしれません。 保護者であれば、安全性や方針、日々の活動内容を確認したいかもしれません。

さらに、閲覧者ごとに「取ってほしい行動」も異なります。 新規顧客には問い合わせをしてほしい、求職者には応募してほしい、保護者には必要な情報を確認して安心してほしい、地域住民には活動を理解してほしい、といった違いがあります。

RFPでは、想定する閲覧者をできるだけ具体的に書きます。 可能であれば、主なターゲット、次に重視するターゲット、補助的なターゲットというように優先順位をつけておくと、制作会社がサイト全体の設計を考えやすくなります。

5-2. 山陰エリア内のユーザーか、県外・全国向けか

ターゲットを整理するときには、地域の範囲も重要です。 山陰エリア内のユーザーを主に想定するのか、県外や全国のユーザーにも情報を届けたいのかによって、ホームページで伝えるべき内容は変わります。

山陰エリア内のユーザーを対象にする場合は、地域名や対応エリアをわかりやすく示すことが重要です。 たとえば、「松江市を中心に対応」「出雲市・雲南市周辺に対応」「米子市・境港市エリアに対応」「島根県全域に対応」「山陰全域に対応」といった情報は、閲覧者が相談できるかどうかを判断する材料になります。

地域内のユーザーは、会社の所在地、アクセス、地元での実績、対応の早さ、地域での評判などを重視することがあります。 そのため、地域密着型の事業では、単にサービス内容を説明するだけでなく、「この地域で相談できる会社であること」を伝えることが大切です。

一方、県外・全国向けに情報を発信する場合は、山陰という地域を知らない人にも伝わる説明が必要になります。 たとえば、観光、宿泊、食品、ものづくり、専門サービス、オンライン対応の事業などでは、県外の人がホームページを見ることも多くあります。 その場合は、地理的な説明、アクセス方法、オンラインでの相談可否、配送・対応範囲などを明確にする必要があります。

採用を目的とする場合も、地域の範囲は重要です。 地元の求職者を主に想定するのか、Uターン・Iターン希望者を想定するのかによって、必要な情報が変わります。 地元向けであれば、会社の安定性や働きやすさが重要になるかもしれません。 県外からの移住希望者に向ける場合は、山陰で暮らす魅力、通勤環境、住まい、地域との関わりなども関心を持たれやすい情報です。

RFPには、主な対象エリアを明確に書いておきましょう。 「島根県東部の顧客を重視したい」「山陰全域から問い合わせを増やしたい」「県外からの観光客にも見てもらいたい」「全国の法人から相談を受けたい」など、地域の範囲を具体的に示すことで、SEOやコンテンツ設計の方向性も考えやすくなります。

5-3. 年齢層・利用端末・検索行動を考える

ターゲットを考えるときは、年齢層や利用端末、検索行動も整理しておくと役立ちます。 同じ情報を掲載する場合でも、閲覧者の年齢や利用環境によって、見せ方や導線の作り方が変わるためです。

たとえば、若い求職者を主なターゲットにする場合は、スマートフォンで見やすいことが特に重要になります。 求人媒体やSNSからスマートフォンでアクセスし、短い時間で会社の雰囲気や仕事内容を確認する人も多いでしょう。 その場合、写真、見出し、社員インタビュー、応募ボタンの配置などが重要になります。

一方、法人向けサービスの場合は、パソコンでじっくり比較検討されることもあります。 その場合は、サービス内容、導入事例、料金の考え方、よくある質問、資料ダウンロードなど、検討に必要な情報を整理して掲載することが大切です。

高齢者や地域住民向けの情報発信では、文字の読みやすさ、メニューのわかりやすさ、電話番号やアクセス情報の見つけやすさが重要になります。 行政、医療、福祉、公共性の高いサイトでは、スマートフォン対応だけでなく、情報の探しやすさやWebアクセシビリティへの配慮も求められます。

また、ターゲットがどのような言葉で検索するかも考えておきたいポイントです。 たとえば、地域の顧客は「松江市 ホームページ制作」「出雲市 工務店」「米子市 歯科」「島根 採用」など、地域名と目的を組み合わせて検索することがあります。 一方、専門サービスを探す人は、地域名よりも課題やサービス名で検索するかもしれません。

RFPには、ターゲットの年齢層や利用端末について、わかる範囲で記載しておくとよいでしょう。 「スマートフォンで見る人が多い」「法人担当者がパソコンで比較検討することが多い」「高齢の利用者にもわかりやすくしたい」「求職者が求人媒体からアクセスすることを想定している」などの情報は、制作会社にとって有益です。

ターゲットの行動を想像することで、ホームページに必要な情報が見えやすくなります。 どこで会社を知り、どのような不安を持ち、どのページを見て、最後にどのような行動を取るのかを考えることが、よい情報設計につながります。

5-4. ターゲットごとに必要な情報を整理する

ターゲットを整理したら、それぞれのターゲットに必要な情報を分けて考えます。 すべての閲覧者に同じ情報を見せるのではなく、ターゲットごとに知りたいことや不安に思うことを整理することで、ページ構成が作りやすくなります。

たとえば、新規顧客に向けては、次のような情報が必要になります。

  • どのような商品・サービスを提供しているか
  • どのような課題を解決できるか
  • 対応エリア
  • 実績・事例
  • 料金の考え方
  • 相談から依頼までの流れ
  • よくある質問
  • 問い合わせ方法

求職者に向けては、次のような情報が必要になります。

  • 仕事内容
  • 募集職種
  • 働いている人の紹介
  • 職場の雰囲気
  • 一日の流れ
  • 教育・研修制度
  • 福利厚生
  • 応募方法

既存顧客や取引先に向けては、お知らせ、営業時間、問い合わせ先、サポート情報、資料ダウンロード、よくある質問などが重要になる場合があります。 学校や医療・福祉施設、地域団体であれば、利用者や保護者、地域住民に向けて、正確で探しやすい情報提供が必要になります。

このように、ターゲットごとに必要な情報を整理すると、サイト内にどのようなページが必要かが見えてきます。 トップページで誰に何を伝えるべきか、サービスページや採用ページをどのように分けるべきか、お知らせやブログをどのように活用するべきかも考えやすくなります。

RFPには、ターゲットごとに必要な情報を簡単な表や箇条書きでまとめてもよいでしょう。 たとえば、「新規顧客にはサービス内容と実績を重視」「求職者には社員紹介と働く環境を重視」「地域住民には活動内容とお知らせをわかりやすく伝えたい」といった形です。

また、ターゲットごとに最終的に取ってほしい行動も整理しておきます。 問い合わせ、予約、資料請求、応募、電話、来店、資料確認、イベント参加など、目的によって導線の作り方が変わります。

ターゲット・閲覧者を整理することは、ホームページ制作の方向性を決めるうえで非常に重要です。 RFPにこの情報を書いておくことで、制作会社は見た目だけではなく、誰に何を届けるためのホームページなのかを理解したうえで提案できます。

6. 掲載したい内容・ページ構成を書く

RFPでは、ホームページに掲載したい内容や、想定しているページ構成も整理しておきます。 ホームページ制作会社に「会社のホームページを作りたい」と伝えるだけでは、どのようなページが必要なのか、どの情報を優先すべきなのかがわかりません。 そのため、RFPには、必要だと考えているページや、掲載したい情報をできるだけ具体的に書いておくことが大切です。

ただし、最初から完璧なサイトマップを作る必要はありません。 「このページは必ず必要」「この情報は載せたい」「この内容は制作会社から提案してほしい」というように、現時点で考えている範囲を整理すれば十分です。 制作会社はその情報をもとに、より見やすく、目的に合ったページ構成を提案できます。

ページ構成を考えるときは、会社側が伝えたい情報だけでなく、閲覧者が知りたい情報を意識することが重要です。 たとえば、サービスを検討している人は、サービス内容、料金の考え方、実績、相談の流れを知りたいかもしれません。 求職者は、仕事内容、働く人、職場の雰囲気、募集要項を知りたいかもしれません。

山陰の企業・団体の場合は、地域性もページ構成に関わります。 地域の顧客に向けた対応エリア、県外から訪れる人に向けたアクセス情報、Uターン・Iターン希望者に向けた採用情報、観光客向けの案内など、誰に何を伝えるかによって必要なページが変わります。

6-1. 必要なページ一覧を作る

まずは、ホームページに必要だと思うページを一覧にします。 現在のホームページがある場合は、既存ページをもとに「残すページ」「修正するページ」「削除するページ」「新しく作るページ」に分けて整理すると考えやすくなります。

一般的な企業サイトであれば、次のようなページが考えられます。

  • トップページ
  • 会社案内
  • 代表メッセージ
  • 事業内容・サービス紹介
  • 商品紹介
  • 実績・事例紹介
  • お客様の声
  • 採用情報
  • 社員紹介
  • お知らせ
  • ブログ・コラム
  • よくある質問
  • お問い合わせ
  • プライバシーポリシー

ただし、すべてのページを作ればよいわけではありません。 目的に合わせて必要なページを選ぶことが大切です。 問い合わせを増やしたい場合は、サービス紹介、実績、よくある質問、お問い合わせ導線が重要になります。 採用を重視する場合は、採用情報、社員紹介、働く環境、募集要項、応募フォームなどが重要になります。

RFPには、必要だと思うページを箇条書きで記載し、それぞれのページについて簡単な説明を添えるとよいでしょう。 たとえば、「サービス紹介ページ:主力サービスを3つに分けて紹介したい」「実績紹介ページ:写真と説明文で過去の事例を掲載したい」「採用情報ページ:新卒・中途の両方に対応したい」といった形です。

また、ページ数が多くなりそうな場合は、最初からすべてを作るのではなく、公開時に必要なページと、公開後に追加していくページを分けて考える方法もあります。 予算やスケジュールに限りがある場合は、優先順位をつけることが重要です。

6-2. トップページに載せたい情報

トップページは、ホームページ全体の入口になる重要なページです。 初めて訪れた人に対して、何の会社・団体なのか、どのような価値を提供しているのか、どのページを見ればよいのかをわかりやすく伝える役割があります。

RFPには、トップページで伝えたい内容も書いておくとよいでしょう。 たとえば、次のような情報が考えられます。

  • 会社・団体の特徴
  • 主力サービス・主力商品
  • 対応エリア
  • 強み・選ばれる理由
  • 実績・事例への導線
  • 採用情報への導線
  • お知らせ・ブログの新着情報
  • 問い合わせ・相談への導線
  • 地域との関わり

トップページで大切なのは、情報を詰め込みすぎないことです。 すべての情報を詳しく載せようとすると、かえって何を伝えたいのかわかりにくくなります。 トップページでは、重要な情報を整理して見せ、詳しい情報は下層ページへ案内する構成が基本になります。

たとえば、サービスが複数ある場合は、トップページではサービス全体の概要を見せ、それぞれの詳細ページへ誘導します。 採用を重視する場合は、トップページにも採用情報への導線を設け、会社の雰囲気や働く人の姿が伝わる写真を活用する方法があります。

山陰の企業・団体であれば、トップページで地域性をどう見せるかも検討ポイントになります。 地域密着型の事業であれば、対応エリアや地域での実績をわかりやすく示すことで、閲覧者が相談しやすくなります。 県外向けの事業であれば、山陰にある会社としての特徴や、地域資源を活かした価値を伝えることも考えられます。

RFPでは、「トップページに必ず載せたい情報」と「制作会社に提案してほしい見せ方」を分けて書くとよいでしょう。 内容は依頼者側で整理し、見せ方や優先順位は制作会社の提案を受ける形にすると、よりよい構成になりやすくなります。

6-3. 会社案内・サービス紹介・実績紹介

会社案内、サービス紹介、実績紹介は、多くの企業サイトで重要な役割を持つページです。 会社の信頼性を伝え、商品やサービスの内容を理解してもらい、問い合わせや相談につなげるための基本的なコンテンツになります。

会社案内ページでは、会社概要だけでなく、会社の考え方や特徴も伝えることが大切です。 所在地、代表者、設立年、事業内容といった基本情報に加えて、沿革、代表メッセージ、企業理念、地域での取り組みなどを掲載すると、会社の姿が伝わりやすくなります。

サービス紹介ページでは、何を提供しているのかを閲覧者にわかりやすく伝える必要があります。 自社では当たり前のサービス名でも、初めて見る人には内容が伝わらないことがあります。 そのため、サービスの特徴、対象となる人、解決できる課題、依頼の流れ、料金の考え方、よくある質問などを整理して掲載することが重要です。

実績紹介ページは、信頼性を高めるうえで非常に有効です。 過去の実績や事例を掲載することで、閲覧者は「この会社に依頼すると、どのような結果が得られるのか」を具体的にイメージしやすくなります。 写真、説明文、担当範囲、成果、お客様の声などがあると、より説得力が増します。

RFPには、会社案内・サービス紹介・実績紹介について、どのような情報を掲載したいかを書いておきます。 たとえば、次のような内容です。

  • 会社案内に代表メッセージを掲載したい
  • サービスを分野別に整理したい
  • 主力サービスを詳しく紹介したい
  • 実績を写真付きで掲載したい
  • 事例ごとに課題・提案・成果を紹介したい
  • 取引先名を掲載できる範囲で紹介したい
  • お客様の声を掲載したい

山陰で事業を行う企業の場合、地域での実績は大きな信頼材料になります。 「松江市での施工実績」「出雲市の企業への導入事例」「鳥取県西部での対応実績」など、地域名を含めて紹介できる場合は、閲覧者にとってもわかりやすい情報になります。

ただし、実績紹介では、顧客名や写真を公開できるかどうかの確認も必要です。 公開できない実績が多い場合は、業種や地域、対応内容を匿名で紹介する方法もあります。 RFPには、実績掲載の可否や素材の有無も書いておくとよいでしょう。

6-4. 採用情報・お知らせ・ブログ

採用情報、お知らせ、ブログは、ホームページ公開後の運用にも関わる重要なコンテンツです。 これらのページは、単に情報を掲載するだけでなく、継続的に更新することで、会社や団体の活動状況を伝える役割を持ちます。

採用情報ページでは、募集要項だけでなく、求職者が応募前に知りたい情報を整理します。 仕事内容、働く人、職場の雰囲気、教育制度、福利厚生、選考の流れ、よくある質問などを掲載することで、求職者が安心して応募しやすくなります。

特に山陰の企業では、地元で働きたい人だけでなく、Uターン・Iターンを考えている人に向けた情報も重要になることがあります。 地域での暮らしやすさ、通勤環境、会社の雰囲気、長く働ける環境などを伝えることで、応募前の不安を減らすことができます。

お知らせページは、会社や団体からの最新情報を発信する場所です。 休業日、イベント、サービス情報、採用情報、重要なお知らせなどを掲載できます。 ただし、お知らせが何年も更新されていない状態になると、閲覧者に古い印象を与えることもあります。 更新できる体制があるかどうかも含めて検討が必要です。

ブログやコラムは、専門性や考え方を伝えるために有効です。 商品やサービスに関する解説、よくある質問への回答、地域に関する情報、採用向けの記事、導入事例の紹介など、継続的な情報発信に活用できます。

RFPには、採用情報、お知らせ、ブログについて、どのように運用したいかを書いておきます。

  • 採用情報を自社で更新したい
  • 募集職種ごとにページを分けたい
  • お知らせをカテゴリー分けしたい
  • ブログやコラムで専門情報を発信したい
  • 更新は制作会社に依頼したい
  • 社内で更新できるCMSがほしい
  • 更新マニュアルを作成してほしい

採用情報やブログを重視する場合は、誰が原稿を書くのか、どのくらいの頻度で更新するのかも考えておく必要があります。 CMSを導入しても、更新する人や運用ルールが決まっていなければ、公開後に止まってしまうことがあります。

RFPの段階で、公開後の情報発信まで想定しておくことで、制作会社は更新しやすい管理画面やカテゴリ設計、運用しやすいページ構成を提案しやすくなります。

6-5. お問い合わせ・資料請求・予約フォーム

お問い合わせフォームや資料請求フォーム、予約フォームは、ホームページから具体的な行動につなげるための重要な機能です。 問い合わせや応募、予約を目的とするホームページでは、フォームの設計が成果に大きく関わります。

RFPには、どのようなフォームが必要なのかを記載しておきます。 たとえば、次のようなフォームが考えられます。

  • 一般的なお問い合わせフォーム
  • 資料請求フォーム
  • 見積依頼フォーム
  • 無料相談予約フォーム
  • 来店予約フォーム
  • 採用応募フォーム
  • イベント申込フォーム
  • 会員登録フォーム

フォームを作るときは、入力項目を増やしすぎないことが大切です。 会社側は多くの情報を事前に知りたいと思うかもしれませんが、閲覧者にとって入力項目が多すぎると、途中で離脱する原因になることがあります。 必須項目と任意項目を分け、本当に必要な情報を整理しましょう。

また、問い合わせ後の対応フローも考えておく必要があります。 フォームから送信された内容を誰が受け取るのか、どのメールアドレスに通知するのか、自動返信メールは必要か、管理画面に保存する必要があるかなどを整理しておくと、制作会社が仕様を確認しやすくなります。

予約フォームの場合は、予約日時の選択、定員管理、キャンセル対応、外部予約システムとの連携などが必要になることがあります。 採用応募フォームの場合は、履歴書や職務経歴書の添付が必要かどうか、個人情報の取り扱いをどうするかも検討が必要です。

RFPには、フォームの種類、目的、必要な入力項目、通知先、自動返信の有無、外部サービスとの連携の有無などを書いておくとよいでしょう。

山陰の企業・団体の場合、電話での問い合わせも重要な導線になることがあります。 フォームだけでなく、電話番号の表示位置、受付時間、スマートフォンでタップして電話できる設計なども検討するとよいでしょう。

6-6. 多言語対応・観光・行政系サイトの場合

観光、行政、教育、医療、公共性の高い団体などのホームページでは、多言語対応や情報分類、利用者ごとの導線設計が重要になることがあります。 一般的な企業サイトとは違い、対象となる閲覧者が多様で、掲載すべき情報量も多くなりやすいため、RFPの段階で要件を整理しておくことが大切です。

多言語対応が必要な場合は、どの言語に対応するのか、どのページを翻訳するのか、翻訳は誰が行うのかを明確にします。 たとえば、日本語、英語、中国語、韓国語などに対応する場合でも、すべてのページを翻訳するのか、観光案内やアクセス情報など一部のページだけを翻訳するのかによって、制作範囲は大きく変わります。

観光系サイトでは、県外や海外から訪れる人が、短時間で必要な情報にたどり着けることが重要です。 観光スポット、モデルコース、アクセス、駐車場、営業時間、料金、予約方法、周辺情報、季節ごとの見どころなどを整理して掲載する必要があります。

行政系サイトや公共性の高いサイトでは、情報の正確性と探しやすさが重要です。 手続き、申請、イベント、防災、施設案内、相談窓口など、利用者の目的に応じて情報を探せる構成が求められます。 また、スマートフォン対応やWebアクセシビリティへの配慮も欠かせません。

学校や医療・福祉施設の場合も、対象者ごとに必要な情報が異なります。 学校であれば、在校生、保護者、入学希望者、地域住民に向けた情報を整理する必要があります。 医療・福祉施設であれば、利用者、家族、関係機関、採用希望者に向けた情報を分けて考えることが重要です。

RFPには、次のような項目を記載しておくとよいでしょう。

  • 多言語対応の有無
  • 対応したい言語
  • 翻訳対象ページ
  • 翻訳原稿の準備担当
  • 観光客・地域住民・関係者など閲覧者の種類
  • 情報分類の考え方
  • 検索機能やカテゴリ機能の必要性
  • Webアクセシビリティへの対応方針
  • 更新担当者の人数や運用体制

特に情報量が多いサイトでは、ページを増やすことよりも、情報をどう整理するかが重要です。 利用者が目的別に探せるのか、カテゴリ別に探せるのか、検索機能が必要なのか、トップページからどの情報へ誘導するのかを検討する必要があります。

山陰では、観光資源、地域イベント、行政情報、教育・医療・福祉など、地域に密着した情報発信が重要なサイトも多くあります。 そのようなホームページでは、地域の人にとっても、県外から訪れる人にとっても、必要な情報がわかりやすく整理されていることが大切です。

掲載したい内容やページ構成をRFPに書くことは、制作会社に「何を作るか」を伝えるだけでなく、「誰に何を届けたいか」を共有する作業でもあります。 必要なページを整理し、優先順位をつけておくことで、目的に合ったホームページ制作につながります。

7. デザインの希望を伝える

RFPでは、ホームページのデザインに関する希望も整理しておきます。 デザインは、単に見た目をきれいにするためのものではありません。 会社や団体の印象を伝え、閲覧者に安心感や期待感を持ってもらい、必要な情報へスムーズに案内するための重要な要素です。

ただし、デザインの希望は言葉だけでは伝わりにくいことがあります。 「シンプル」「やさしい」「信頼感がある」「高級感がある」「親しみやすい」といった表現は、人によって受け取り方が異なります。 そのため、RFPでは、希望する雰囲気だけでなく、参考サイト、避けたい表現、既存素材の有無、地域性の出し方などもあわせて書くとよいでしょう。

山陰の企業・団体がホームページを作る場合、地域に根ざした安心感を出したいのか、県外に向けて専門性や先進性を見せたいのかによって、デザインの方向性は変わります。 地域性を強く出す場合も、単に風景写真を使えばよいというものではありません。 自社の目的やターゲットに合った形で、デザインの希望を整理することが大切です。

7-1. 好きな雰囲気・避けたい雰囲気

まずは、希望するデザインの雰囲気を言葉で整理します。 たとえば、次のような表現が考えられます。

  • 信頼感のあるデザインにしたい
  • 親しみやすい雰囲気にしたい
  • 落ち着いた印象にしたい
  • 明るく前向きな印象にしたい
  • 専門性が伝わるデザインにしたい
  • 採用向けに若い世代にも伝わりやすくしたい
  • 高級感や上質感を出したい
  • 地域に根ざしたあたたかさを出したい

ただし、こうした言葉だけでは解釈に幅があります。 たとえば「シンプル」といっても、余白を活かした洗練されたデザインを想像する人もいれば、情報量を少なくした簡素なデザインを想像する人もいます。 「親しみやすい」も、イラストを使った柔らかい印象なのか、スタッフ写真を使った人柄が伝わる印象なのかで方向性が異なります。

そこで、好きな雰囲気とあわせて、避けたい雰囲気も書いておくと効果的です。

  • 派手すぎる印象にはしたくない
  • 安っぽく見えるデザインは避けたい
  • 堅すぎて近寄りにくい印象にはしたくない
  • 文字が小さく読みにくいデザインは避けたい
  • 写真ばかりで内容が伝わりにくいサイトにはしたくない
  • 流行に寄りすぎて数年後に古く見えるデザインは避けたい

好きな雰囲気だけでなく、避けたい雰囲気を伝えることで、制作会社はデザインの方向性をより正確に理解できます。 特に、社内で複数人が確認する場合は、事前に「何を好むか」「何を避けたいか」を整理しておくことで、デザイン確認時の意見のばらつきを減らしやすくなります。

RFPには、デザインの希望を一言で書くだけでなく、「なぜその雰囲気にしたいのか」も書くとよいでしょう。 たとえば、「採用希望者に明るい職場だと感じてもらいたい」「法人顧客に安心して相談してもらいたい」「地域の人に親しみを持ってもらいたい」といった目的があると、制作会社は見た目だけでなく、情報設計や写真の使い方まで含めて提案しやすくなります。

7-2. 参考サイトの伝え方

デザインの希望を伝えるときは、参考サイトを用意すると効果的です。 言葉だけでは伝わりにくい雰囲気も、実際のサイトを見せることで制作会社と共有しやすくなります。

参考サイトは、同業他社のサイトでも、異業種のサイトでも構いません。 重要なのは、「そのサイトのどこを参考にしたいのか」を具体的に伝えることです。 URLだけを並べるのではなく、良いと思った理由を添えておきましょう。

たとえば、次のように書くと伝わりやすくなります。

  • トップページの第一印象がわかりやすい
  • 写真の使い方が自然で、会社の雰囲気が伝わる
  • サービス紹介の整理の仕方が見やすい
  • 採用ページの社員紹介が親しみやすい
  • 色づかいが落ち着いていて信頼感がある
  • スマートフォンで見たときの導線がわかりやすい
  • 余白があり、読みやすい

反対に、「このサイトのようにはしたくない」という例を出すことも有効です。 ただし、その場合も単に否定するのではなく、「文字が小さく読みにくい」「情報が多すぎて探しにくい」「写真が強すぎて内容が伝わりにくい」など、理由を具体的に書くとよいでしょう。

参考サイトを伝えるときに注意したいのは、他社サイトをそのまま真似ることはできないという点です。 デザイン、文章、写真、構成をそのままコピーすることは避けるべきです。 あくまで、雰囲気や情報整理の考え方を共有するための材料として使います。

また、参考サイトが自社の目的やターゲットに合っているとは限りません。 見た目が好みでも、問い合わせ獲得には向いていない場合や、採用向けには情報が足りない場合もあります。 そのため、RFPでは「参考にしたい点」と「自社で実現したい目的」を分けて書くことが大切です。

山陰でホームページ制作を依頼する場合は、地域内の競合サイトだけでなく、県外や全国の優れたサイトも参考にするとよいでしょう。 地域性を大切にしながらも、情報の見せ方、写真の使い方、導線設計などは、広い視点で参考にできます。

7-3. ロゴ・写真・パンフレットなど既存素材の有無

デザインを考えるうえで、既存素材の有無は重要です。 ロゴ、写真、パンフレット、会社案内、チラシ、動画、イラスト、ブランドガイドラインなどがある場合は、RFPに記載しておきましょう。

既存素材として確認しておきたいものには、次のようなものがあります。

  • ロゴデータ
  • 会社案内パンフレット
  • 商品・サービスのパンフレット
  • 名刺や封筒などの印刷物
  • 写真素材
  • 動画素材
  • イラスト素材
  • キャラクターやマスコット
  • ブランドカラーや指定フォント
  • 過去に作成した広告・チラシ

ロゴやブランドカラーがある場合は、それをホームページのデザインに反映することが基本になります。 ただし、ロゴデータが画像しかない場合や、印刷物用のデータしかない場合は、Webで使える形式に調整が必要になることもあります。 可能であれば、AI、EPS、SVG、PDF、PNGなど、どの形式のデータがあるかも確認しておきましょう。

写真素材も重要です。 会社の外観、スタッフ、仕事風景、商品、施工実績、施設、地域の風景など、使用できる写真があるかどうかで、デザインの作り方は変わります。 写真が不足している場合は、撮影を依頼するのか、素材写真を使うのか、イラストで表現するのかを検討する必要があります。

特に採用を重視するホームページでは、実際に働いている人や職場の写真が重要です。 素材写真だけでは、会社の雰囲気や人柄が伝わりにくいことがあります。 RFPには、写真撮影の希望や、撮影できる対象、撮影に協力できるスタッフの有無なども書いておくとよいでしょう。

既存のパンフレットや会社案内は、ホームページの原稿や構成を考えるうえで役立ちます。 ただし、印刷物の内容をそのままWebに載せればよいとは限りません。 Webでは、スマートフォンでの読みやすさ、検索されやすさ、ページごとの導線などを考慮して再構成する必要があります。

RFPでは、既存素材が「あるか・ないか」だけでなく、「使いたい素材」「見直したい素材」「新しく作成したい素材」も分けて書くとよいでしょう。

7-4. 山陰らしさ・地域性を出す場合の注意点

山陰でホームページ制作を行う場合、「地域らしさを出したい」という希望が出ることがあります。 地域密着型の企業や団体、観光関連、行政・公共団体、地域ブランドを扱う事業などでは、山陰らしさや地域性をどう表現するかが重要になります。

ただし、地域性を出すときは、単に山、海、夕日、神社、温泉、田園風景などの写真を使えばよいというものではありません。 それらが事業内容やターゲットと結びついていなければ、印象的ではあっても、目的に合ったデザインにはなりにくい場合があります。

地域性を出す場合は、次のような視点で考えるとよいでしょう。

  • 地域の顧客に安心感を持ってもらいたいのか
  • 県外の人に山陰の魅力を伝えたいのか
  • 地域での実績や信頼を見せたいのか
  • 地域資源を活かした商品・サービスを伝えたいのか
  • 採用で地元企業としての魅力を伝えたいのか
  • 観光や移住など、地域外の人に向けた情報発信なのか

たとえば、地元企業としての安心感を出したい場合は、地域の風景よりも、実際の店舗・事務所・スタッフ・施工実績などを見せたほうが効果的なことがあります。 観光客に向けたサイトであれば、風景写真やアクセス情報、季節ごとの魅力が重要になります。 採用向けであれば、山陰で働き、暮らすイメージを伝えることが大切です。

また、地域性を強く出しすぎると、県外や全国向けの専門サービスとして見せたい場合には、かえって範囲が狭く見えることもあります。 「山陰にある会社であること」を強みにするのか、「山陰から全国に対応できる専門性」を見せたいのかを整理しておく必要があります。

RFPには、地域性をどの程度出したいかを書いておくとよいでしょう。 たとえば、「地域密着の安心感を出したい」「山陰らしさは控えめにし、専門性を前面に出したい」「観光客向けに地域の魅力をしっかり伝えたい」「採用向けに地元で働く魅力を伝えたい」といった形です。

山陰らしさは、写真だけでなく、言葉、実績、地域名、活動紹介、スタッフの姿、アクセス情報などからも伝えることができます。 目的に合った形で地域性を表現することが、ホームページ全体の説得力につながります。

7-5. 「おまかせ」と書くときに最低限伝えるべきこと

デザインについて詳しくわからないため、「おまかせしたい」と考える企業・団体も少なくありません。 もちろん、デザインの専門的な部分は制作会社に任せることができます。 しかし、RFPに何も書かずに「おまかせ」とだけ伝えると、制作会社は判断材料が少なく、依頼者の期待とずれた提案になる可能性があります。

「おまかせ」と書く場合でも、最低限、次のような情報は伝えておくとよいでしょう。

  • ホームページ制作の目的
  • 主なターゲット
  • 大切にしたい会社・団体の印象
  • 避けたい印象
  • 参考にしたいサイト
  • 既存のロゴやブランドカラーの有無
  • 写真撮影の希望
  • 地域性を出したいかどうか

たとえば、「デザインはおまかせしたいが、採用希望者に明るく働きやすい会社だと感じてもらいたい」「専門性と信頼感を重視したい」「地域密着のあたたかさは出したいが、古い印象にはしたくない」といった書き方をすると、制作会社は方向性を考えやすくなります。

また、「おまかせ」とは、何も確認しないという意味ではありません。 制作会社に提案してもらったデザインに対して、目的に合っているか、ターゲットに伝わりそうか、自社の印象と合っているかを確認する必要があります。

社内でデザインを確認する場合は、好みだけで判断しないことも大切です。 「自分は好きではない」「もっと派手にしたい」といった感覚だけではなく、RFPに書いた目的やターゲットに合っているかを基準に確認すると、判断がしやすくなります。

デザインの希望は、制作会社に細かい指示を出すためだけのものではありません。 自社・自団体がどのように見られたいのか、誰にどのような印象を持ってもらいたいのかを共有するためのものです。

RFPにデザインの考え方を書いておくことで、制作会社は見た目の美しさだけでなく、目的やターゲットに合ったデザインを提案しやすくなります。 「おまかせ」にする場合でも、目的、ターゲット、避けたい印象だけは必ず整理しておきましょう。

8. 必要な機能・システムを書く

RFPでは、ホームページに必要な機能やシステムについても整理しておく必要があります。 ホームページ制作というと、デザインやページ構成に目が向きがちですが、実際には「公開後にどのように使うか」「誰が更新するか」「どのような問い合わせを受けるか」といった運用面によって、必要な機能は大きく変わります。

たとえば、お知らせを社内で更新したい場合はCMSが必要になります。 採用応募を受け付けたい場合は、応募フォームや通知先の設定が必要です。 予約や決済、会員専用ページなどを作りたい場合は、通常のホームページ制作よりもシステム開発に近い検討が必要になります。

RFPに必要な機能を具体的に書いておくことで、制作会社は見積範囲や開発方法を判断しやすくなります。 反対に、機能要件が曖昧なままだと、見積後や制作途中に追加費用が発生したり、想定していた使い方ができなかったりする可能性があります。

ただし、専門的な仕様をすべて依頼者側で決める必要はありません。 大切なのは、「何をしたいのか」「誰が使うのか」「どのくらいの頻度で使うのか」を伝えることです。 具体的な実装方法やシステム構成は、制作会社から提案を受ける形でも問題ありません。

8-1. お知らせ更新機能

多くのホームページで必要になるのが、お知らせ更新機能です。 休業日、イベント、サービス情報、採用情報、重要なお知らせなどを社内で更新できるようにする機能です。

お知らせ更新機能を希望する場合は、RFPに次のような内容を書いておくとよいでしょう。

  • お知らせを社内で更新したいか
  • 更新する担当者は何人いるか
  • 更新頻度はどのくらいか
  • カテゴリー分けが必要か
  • 画像やPDFを添付したいか
  • トップページに新着情報を表示したいか
  • 過去のお知らせを一覧で見せたいか

たとえば、企業サイトであれば「お知らせ」「採用情報」「セミナー情報」などにカテゴリーを分けたい場合があります。 医療機関や公共施設であれば、「休診情報」「重要なお知らせ」「イベント」など、利用者が必要な情報を見つけやすい分類が必要になることもあります。

また、お知らせの更新頻度も重要です。 月に数回更新する場合と、年に数回しか更新しない場合では、管理画面に求める使いやすさや運用方法が変わります。 頻繁に更新する場合は、担当者が迷わず投稿できるように、入力項目やカテゴリ設計をシンプルにしておくことが大切です。

山陰の企業・団体では、臨時休業、イベント案内、地域活動、採用説明会、補助金・制度に関する案内など、お知らせが重要な役割を持つ場合があります。 公開後に誰が更新するのかまで含めて、RFPに書いておくと制作会社が運用しやすい仕組みを提案しやすくなります。

8-2. ブログ・コラム機能

ブログやコラム機能は、継続的な情報発信を行いたい場合に有効です。 お知らせが「会社からの連絡」を中心にした情報であるのに対し、ブログやコラムは、専門知識、ノウハウ、事例紹介、地域情報、採用向けの読み物などを発信するために使えます。

RFPでは、ブログやコラムをどのような目的で使いたいのかを整理しておきましょう。

  • SEO対策として専門記事を増やしたい
  • お客様からよくある質問に答えたい
  • 施工事例や導入事例を紹介したい
  • 採用向けに社内の雰囲気を伝えたい
  • 地域イベントや活動を紹介したい
  • 専門家としての考え方を発信したい

ブログやコラムは、更新を続けることで効果が出やすいコンテンツです。 そのため、RFPには、誰が記事を書くのか、どのくらいの頻度で更新する予定なのか、制作会社にライティング支援を依頼したいのかも書いておくとよいでしょう。

また、記事をカテゴリーやタグで整理したい場合もあります。 たとえば、Web制作会社であれば「SEO」「広告運用」「ホームページ改善」「採用サイト」などに分けることができます。 工務店であれば「施工事例」「家づくりの知識」「補助金」「地域情報」などの分類が考えられます。

ブログやコラムをSEOやAI検索時代の情報発信に活用したい場合は、単なる日記ではなく、検索する人の疑問に答える記事を蓄積していくことが重要です。 RFPには、「専門記事の構成や運用方針も提案してほしい」と書いておくと、制作会社からコンテンツ設計を含めた提案を受けやすくなります。

8-3. お問い合わせフォーム

お問い合わせフォームは、ホームページから相談や見積依頼を受け付けるための基本的な機能です。 問い合わせ獲得を目的とするホームページでは、フォームの設計が成果に直結します。

RFPには、お問い合わせフォームについて次のような内容を書いておきます。

  • フォームの目的
  • 必要な入力項目
  • 必須項目と任意項目
  • 送信先メールアドレス
  • 自動返信メールの有無
  • 管理画面で問い合わせ履歴を保存したいか
  • ファイル添付が必要か
  • 迷惑メール対策の希望

入力項目は、必要最小限にすることが基本です。 名前、メールアドレス、電話番号、問い合わせ内容などは一般的ですが、住所、会社規模、予算、希望時期などを必須にすると、問い合わせのハードルが上がることがあります。 どの情報が本当に必要なのかを整理しましょう。

一方で、法人向けの見積依頼や専門サービスの場合は、事前にある程度の情報を入力してもらったほうが、対応しやすいこともあります。 たとえば、相談内容、希望納期、対象エリア、現在の課題などを選択式で入力できるようにすると、問い合わせ後のやり取りがスムーズになります。

また、迷惑メール対策も重要です。 フォームを設置すると、スパム送信や営業メールが増えることがあります。 RFPには、reCAPTCHAなどの迷惑メール対策を希望するか、確認画面を設けるか、自動返信メールを送るかなども書いておくとよいでしょう。

山陰の企業では、電話での相談も重要な場合があります。 お問い合わせフォームだけでなく、スマートフォンで電話しやすいボタンや、受付時間の表示もあわせて検討すると、地域の利用者にとって使いやすいサイトになります。

8-4. 採用エントリーフォーム

採用を目的としたホームページでは、採用エントリーフォームの有無も重要です。 求職者が興味を持ったときに、すぐ応募できる導線を用意しておくことで、応募機会を逃しにくくなります。

採用エントリーフォームを作る場合は、RFPに次のような内容を書いておきます。

  • 新卒採用・中途採用・パート採用などの区分
  • 応募職種の選択項目
  • 必要な入力項目
  • 履歴書・職務経歴書の添付が必要か
  • 応募後の自動返信メール
  • 通知先のメールアドレス
  • 個人情報の取り扱いに関する表示
  • 応募前相談や見学申込にも対応したいか

採用フォームでは、応募者に過度な負担をかけないことが大切です。 最初から入力項目が多すぎると、応募前に離脱してしまう可能性があります。 一方で、採用担当者にとって必要な情報が不足していると、その後の対応に手間がかかります。 応募者の使いやすさと、採用担当者の確認しやすさのバランスを考える必要があります。

また、近年は「いきなり応募」だけでなく、職場見学、カジュアル面談、採用に関する問い合わせなど、応募前の接点を用意することもあります。 山陰での採用では、地元の学生やUターン・Iターン希望者に対して、まずは話を聞いてもらう導線が有効な場合もあります。

RFPには、採用エントリーだけでなく、「見学申込フォームが必要」「採用に関する問い合わせフォームを分けたい」「求人媒体から来た人を受け止めるページがほしい」など、採用活動全体の流れも書いておくとよいでしょう。

8-5. 予約・決済・会員機能

予約、決済、会員機能は、通常の会社案内サイトよりも高度なシステム要件になります。 これらの機能が必要な場合は、RFPの段階でできるだけ具体的に書いておくことが重要です。

予約機能には、さまざまな種類があります。 たとえば、来店予約、相談予約、施設予約、イベント申込、セミナー予約、宿泊予約などです。 予約枠の管理、定員、キャンセル、リマインドメール、管理者への通知など、必要な機能は用途によって変わります。

決済機能を設ける場合は、クレジットカード決済、銀行振込、コンビニ決済、請求書払いなど、どの方法に対応するのかを検討する必要があります。 既存の決済サービスを利用するのか、ECサイトのような仕組みを作るのかによって、制作費や運用方法も変わります。

会員機能には、ログイン、マイページ、会員限定コンテンツ、申込履歴、資料ダウンロード、会員情報の変更などがあります。 会員情報を扱う場合は、個人情報保護やセキュリティへの配慮も必要です。

RFPには、次のような内容を整理しておくとよいでしょう。

  • 予約機能が必要か
  • 予約対象は何か
  • 予約枠や定員管理が必要か
  • キャンセルや変更に対応するか
  • オンライン決済が必要か
  • 対応したい決済方法
  • 会員登録が必要か
  • ログイン後に何ができる必要があるか
  • 外部サービスを利用してよいか

予約や決済は、ゼロから開発する方法もあれば、既存の外部サービスを利用する方法もあります。 たとえば、予約システム、ECカート、決済サービス、会員管理サービスなどを連携すれば、開発費を抑えられる場合があります。 一方で、外部サービスでは細かいカスタマイズが難しいこともあります。

RFPでは、「自社専用に細かく作り込みたい」のか、「外部サービスを使って費用を抑えたい」のか、考え方を書いておくと制作会社が提案しやすくなります。

8-6. CMSの有無と更新しやすさ

CMSとは、専門知識がなくてもホームページの一部を更新できる仕組みのことです。 WordPressなどの一般的なCMSのほか、独自CMSや、既存システムに組み込まれた管理画面などもあります。

RFPでは、CMSが必要かどうか、どの範囲を社内で更新したいのかを書いておきます。

  • お知らせを更新したい
  • ブログ・コラムを投稿したい
  • 実績紹介を追加したい
  • 採用情報を更新したい
  • スタッフ紹介を更新したい
  • イベント情報を更新したい
  • 固定ページの文章も自社で編集したい

CMSを導入する場合、更新できる範囲を広げるほど便利になる一方で、管理画面が複雑になったり、誤操作のリスクが増えたりすることがあります。 そのため、実際に社内で更新する可能性が高い部分と、制作会社に依頼したほうがよい部分を分けて考えることが大切です。

たとえば、お知らせや採用情報は社内で更新し、トップページのレイアウト変更やデザインに関わる部分は制作会社に依頼する、という分け方ができます。 実績紹介やブログを頻繁に追加する場合は、入力しやすい専用の投稿画面を作ると運用しやすくなります。

また、更新担当者の人数やスキルも重要です。 パソコン操作に慣れていない人が更新する場合は、できるだけシンプルな管理画面にする必要があります。 複数人で更新する場合は、権限管理や承認フローが必要になることもあります。

RFPには、「社内でどこまで更新したいか」「更新担当者は何人か」「更新頻度はどのくらいか」「マニュアルや操作説明が必要か」を書いておくとよいでしょう。 公開後の運用を考えたCMS設計は、ホームページを長く活用するために重要です。

8-7. 外部サービスとの連携

ホームページでは、外部サービスとの連携が必要になることもあります。 すでに使っているサービスがある場合や、今後活用したいサービスがある場合は、RFPに記載しておきましょう。

外部サービスの例としては、次のようなものがあります。

  • Googleアナリティクスなどのアクセス解析
  • Googleタグマネージャー
  • Googleビジネスプロフィール
  • SNSの埋め込み
  • YouTube動画の埋め込み
  • 予約システム
  • 決済サービス
  • メール配信サービス
  • MAツール・CRM
  • 求人媒体
  • チャットツール
  • 地図サービス

外部サービスと連携する場合は、単に「連携したい」と書くだけでなく、何のために連携したいのかを書くことが大切です。 たとえば、Instagramの投稿を表示したいのか、YouTube動画を掲載したいのか、予約システムへ誘導したいのか、フォーム送信後にCRMへ登録したいのかによって、必要な作業は異なります。

また、外部サービスには、アカウント権限、API連携、月額費用、仕様変更などの注意点があります。 すでに利用しているサービスがある場合は、管理者アカウントの有無や、契約状況も確認しておくとよいでしょう。

SNS連携についても、どのように使いたいかを整理しておく必要があります。 ホームページにInstagramの投稿を自動表示したいのか、SNSへのリンクを設置するだけでよいのか、SNS広告やWeb広告と連携した導線を作りたいのかで、設計は変わります。

山陰の企業・団体では、Googleビジネスプロフィール、地図、SNS、予約サービス、求人媒体などとの連携が重要になることがあります。 店舗や施設、観光、採用、イベント運営などでは、ホームページ単体ではなく、外部サービスとの組み合わせで利用者に情報を届けることが多いためです。

RFPに必要な機能・システムを書く目的は、制作会社に細かい仕様を押し付けることではありません。 自社・自団体がホームページをどのように使いたいのか、公開後にどのような運用をしたいのかを共有することです。 その情報が整理されていれば、制作会社は予算や目的に合った現実的なシステム構成を提案しやすくなります。

9. SEO・集客・広告について書く

RFPでは、SEOや集客、Web広告に関する希望も整理しておくことが大切です。 ホームページは、作って公開すれば自動的に見てもらえるものではありません。 検索エンジン、Googleビジネスプロフィール、SNS、Web広告、既存の営業活動など、さまざまな接点からユーザーに見つけてもらう必要があります。

特に、問い合わせや採用応募、予約、資料請求などを目的とするホームページでは、公開後にどのように集客するかを考えておくことが重要です。 RFPの段階でSEOや広告について触れておくことで、制作会社はサイト構成、ページ設計、キーワード設計、アクセス解析、広告導線まで含めた提案をしやすくなります。

山陰の企業・団体の場合、地域名を含む検索への対応が重要になることがあります。 たとえば、「松江市 ホームページ制作」「出雲市 工務店」「米子市 採用」「島根 観光」「鳥取 歯科」など、地域名とサービス名を組み合わせて検索するユーザーに見つけてもらうための設計が必要です。

また、近年は検索エンジンだけでなく、AIによる回答、SNS、地図検索、口コミ、広告など、ユーザーが情報にたどり着く経路が多様化しています。 RFPには、単に「SEOをしたい」と書くだけでなく、どのような人に、どのような経路で見つけてもらいたいのかを整理しておくとよいでしょう。

9-1. 検索で見つけてもらいたいキーワード

SEOを考えるうえで、まず整理したいのが「どのようなキーワードで見つけてもらいたいか」です。 検索キーワードは、ユーザーが抱えている課題や目的を表すものです。 自社が使っている専門用語だけでなく、ユーザーが実際に検索しそうな言葉を考える必要があります。

RFPには、検索で見つけてもらいたいキーワードの候補を書いておくとよいでしょう。 たとえば、次のような考え方があります。

  • サービス名で見つけてもらいたい
  • 商品名で見つけてもらいたい
  • 地域名と業種名の組み合わせで見つけてもらいたい
  • 課題や悩みに関する検索で見つけてもらいたい
  • 採用に関する検索で見つけてもらいたい
  • 会社名やブランド名で正しく見つけてもらいたい

たとえば、工務店であれば「出雲市 注文住宅」「松江市 リフォーム」「島根 省エネ住宅」などが考えられます。 採用を重視する企業であれば、「島根 Web制作 採用」「松江市 事務 求人」「山陰 Uターン 就職」など、求職者が検索しそうな言葉を考えることができます。

ただし、キーワードを単に多く並べればよいわけではありません。 重要なのは、自社の事業内容や強み、ターゲット、提供エリアと合っているかどうかです。 検索数が多いキーワードでも、自社のサービスとずれていれば、問い合わせや応募にはつながりにくくなります。

また、ユーザーは必ずしも業界用語で検索するとは限りません。 専門的なサービスほど、ユーザーは「何と検索すればよいかわからない」状態にあることがあります。 その場合は、サービス名だけでなく、悩みや目的に合わせたページやコラムを用意することも有効です。

RFPには、現時点で思いつくキーワード候補に加えて、「キーワード調査も含めて提案してほしい」と書いておくとよいでしょう。 制作会社は、検索需要や競合状況を踏まえて、現実的なSEO方針を提案しやすくなります。

9-2. 地域名を含む検索への対応

山陰でホームページ制作を依頼する場合、地域名を含む検索への対応は重要なポイントです。 地域の顧客にサービスを提供している企業・団体では、ユーザーが「地域名+サービス名」で検索することが多いためです。

たとえば、次のような検索が考えられます。

  • 松江市 ホームページ制作
  • 出雲市 リフォーム
  • 島根 採用サイト制作
  • 米子市 歯科
  • 鳥取 工務店
  • 山陰 Webマーケティング
  • 島根 観光 モデルコース

地域名を含む検索に対応するためには、単にページ内に地名を入れるだけでは不十分です。 対応エリア、所在地、地域での実績、事例、アクセス情報、地域に関する説明などを、自然でわかりやすい形で掲載する必要があります。

たとえば、「島根県対応」とだけ書くよりも、「松江市・出雲市を中心に、島根県東部の企業を支援しています」と書いたほうが、閲覧者にとって具体的です。 「山陰全域に対応」と書く場合も、鳥取県・島根県のどのエリアまで対応できるのかを補足すると、相談しやすくなります。

また、地域ごとのニーズが違う場合は、エリア別のページを作る方法もあります。 たとえば、「松江市向け」「出雲市向け」「鳥取県西部向け」など、地域ごとに課題や事例、対応内容を整理したページを作ることで、ユーザーにとってわかりやすい情報になります。

ただし、地域名だけを変えた内容の薄いページを大量に作ることは避けるべきです。 それぞれの地域に対して、実績、対応内容、利用者の課題、アクセス、地域事情など、意味のある情報を掲載することが大切です。

RFPには、重視したい地域名や対応エリアを具体的に書いておきましょう。 「松江市からの問い合わせを増やしたい」「出雲市周辺の採用応募を増やしたい」「山陰全域で認知を高めたい」「県外からの相談も受けたい」など、地域に関する目的を書くことで、制作会社はSEOやページ構成を提案しやすくなります。

9-3. Googleビジネスプロフィールとの連携

店舗、医院、施設、事務所、観光関連、地域密着型サービスなどでは、Googleビジネスプロフィールとの連携も重要です。 Google検索やGoogleマップで会社・店舗・施設を見つけた人が、ホームページへアクセスすることも多いためです。

Googleビジネスプロフィールには、会社名、所在地、電話番号、営業時間、写真、口コミ、サービス内容、投稿などを掲載できます。 ホームページと情報が一致していない場合、ユーザーが混乱することがあります。 そのため、RFPではGoogleビジネスプロフィールを運用しているかどうかも書いておくとよいでしょう。

確認しておきたい項目には、次のようなものがあります。

  • Googleビジネスプロフィールを登録しているか
  • 管理権限を持っているか
  • 住所・電話番号・営業時間が正しいか
  • 写真を定期的に追加しているか
  • 口コミへの対応をしているか
  • 複数拠点があるか
  • ホームページと情報が一致しているか

特に、店舗や施設の場合、ユーザーはホームページを見る前にGoogleマップで場所や口コミを確認することがあります。 そのため、ホームページだけを整えても、Googleビジネスプロフィールの情報が古いままだと、集客の機会を逃すことがあります。

また、ホームページ側にも、所在地、アクセス、駐車場、営業時間、電話番号、対応エリアなどをわかりやすく掲載することが重要です。 スマートフォンで見たときに、電話をかける、地図を開く、予約する、といった行動が取りやすい導線も必要になります。

山陰では、車で移動する利用者が多い業種もあります。 その場合、住所だけでなく、駐車場の有無、主要道路からのアクセス、目印になる施設などを掲載すると親切です。 観光や飲食、医療、福祉、店舗型サービスでは、こうした情報が利用者の安心につながります。

RFPには、Googleビジネスプロフィールとの連携について、「情報の整合性を確認したい」「マップからの流入も意識したい」「店舗情報をわかりやすく掲載したい」などと書いておくとよいでしょう。

9-4. Web広告・SNSとの連携

ホームページを公開した後、Web広告やSNSを使って集客する場合は、RFPの段階でその予定を書いておくことが大切です。 広告やSNSからアクセスするユーザーを想定しておくと、ページ構成や導線、計測方法を最初から設計しやすくなります。

Web広告には、検索広告、ディスプレイ広告、SNS広告、動画広告などがあります。 たとえば、問い合わせを増やしたい場合は検索広告、採用向けにはSNS広告や求人媒体との連携、認知拡大には動画広告やディスプレイ広告が選択肢になることがあります。

RFPには、広告について次のような内容を書いておくとよいでしょう。

  • Web広告を実施する予定があるか
  • どの広告媒体を使いたいか
  • 広告から誘導する専用ページが必要か
  • 問い合わせや応募を計測したいか
  • 広告運用も制作会社に相談したいか
  • 広告予算を別途確保しているか

広告を使う場合、ホームページ全体とは別に、ランディングページを用意したほうがよい場合もあります。 たとえば、特定のサービスへの問い合わせを増やしたい場合や、採用説明会への申込を増やしたい場合は、広告から直接目的のページへ誘導する設計が有効です。

SNSとの連携も、目的によって考え方が変わります。 Instagramの投稿をホームページに表示したいのか、YouTube動画を埋め込みたいのか、LINE公式アカウントへ誘導したいのか、SNS広告からホームページへ誘導したいのかによって、必要な対応は異なります。

山陰の企業・団体では、地域イベント、採用活動、観光情報、店舗情報などでSNSを活用することも多くあります。 SNSで興味を持った人がホームページで詳しい情報を確認する、あるいはホームページからSNSへ移動して日々の雰囲気を見る、といった流れを設計しておくことが大切です。

RFPには、現在使っているSNSや広告媒体、今後使いたい媒体、連携したい内容を書いておきましょう。 ホームページと広告・SNSを別々に考えるのではなく、ユーザーがどの経路から来て、どのような行動を取るのかを一体で考えることが重要です。

9-5. アクセス解析・効果測定

ホームページは公開して終わりではありません。 公開後にどのくらい見られているのか、どのページが読まれているのか、問い合わせや応募につながっているのかを確認し、改善していくことが大切です。 そのため、RFPにはアクセス解析や効果測定についても書いておくとよいでしょう。

一般的には、GoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソール、Googleタグマネージャーなどを使って、アクセス状況や検索流入、フォーム送信などを確認します。 すでに利用している場合は、現在の設定状況や管理権限の有無も確認しておきます。

RFPに書いておきたい項目には、次のようなものがあります。

  • 現在アクセス解析を導入しているか
  • Googleアナリティクスの管理権限があるか
  • Googleサーチコンソールを使っているか
  • 問い合わせフォームの送信数を計測したいか
  • 電話タップや資料ダウンロードを計測したいか
  • 広告の効果測定を行いたいか
  • 公開後のレポートや改善提案を希望するか

効果測定を行うためには、何を成果と見るのかを決めておく必要があります。 問い合わせ数、採用応募数、資料請求数、予約数、電話タップ数、特定ページの閲覧数など、目的に応じて見るべき指標は変わります。

たとえば、問い合わせを目的とするサイトであれば、アクセス数だけでなく、問い合わせフォームの送信数や、サービスページからフォームへの移動数が重要になります。 採用サイトであれば、採用ページの閲覧数、募集要項の閲覧数、応募フォームへの遷移数などが参考になります。

ただし、数値を見るだけでは改善にはつながりません。 どのページで離脱しているのか、どの検索キーワードから来ているのか、スマートフォンで見にくい箇所はないかなどを確認し、改善を続けることが大切です。

RFPには、「公開後も効果を見ながら改善したい」「月次レポートがほしい」「広告とあわせて計測したい」「問い合わせにつながる導線を分析したい」など、公開後の改善に関する希望も書いておくとよいでしょう。

9-6. AI検索時代に意識したい情報設計

近年は、検索エンジンだけでなく、AIによる回答や要約を通じて情報が見られる機会も増えています。 ユーザーが「山陰でおすすめのホームページ制作会社はどこか」「島根で採用サイトを作るにはどうすればよいか」といった質問をしたとき、AIがWeb上の情報を参考に回答することがあります。

そのため、ホームページでは、会社名、所在地、対応エリア、サービス内容、実績、専門性、対象顧客、料金の考え方、よくある質問などを、わかりやすく整理して掲載することが重要になります。 曖昧な表現だけでなく、具体的な情報をページ内に明記することで、人にも検索エンジンにもAIにも内容が伝わりやすくなります。

RFPには、AI検索時代を意識した情報設計として、次のような希望を書いておくことができます。

  • 自社の専門性が伝わるページを作りたい
  • 地域名とサービス内容を明確に掲載したい
  • よくある質問を充実させたい
  • 比較検討される情報を整理したい
  • 実績や事例をわかりやすく掲載したい
  • 構造化データに対応したい
  • 会社情報やサービス情報を正確に整理したい

AI検索を意識する場合でも、基本はユーザーにとって役立つ情報を掲載することです。 「どの地域で対応しているのか」「どのような課題を解決できるのか」「他社と何が違うのか」「どのような実績があるのか」「相談すると何をしてくれるのか」といった情報を、具体的に伝える必要があります。

また、よくある質問やコラム記事も有効です。 ユーザーが検索やAIへの質問で使いそうな疑問に対して、わかりやすく答えるコンテンツを用意することで、サイト全体の情報価値が高まります。 たとえば、「ホームページ制作の費用はどのくらいか」「RFPには何を書けばよいか」「採用サイトには何が必要か」といった記事は、見込み客の検討段階で役立ちます。

ただし、AI検索を意識するあまり、不自然にキーワードを詰め込む必要はありません。 重要なのは、会社やサービスの実態を正確に、具体的に、整理して掲載することです。 ユーザーが読んで納得できる情報であることが、結果的に検索やAIにも伝わりやすい情報になります。

RFPにSEO・集客・広告について書くことは、制作会社に「公開後にどう成果を出したいのか」を伝えるために重要です。 ホームページを作る段階から、検索、地域性、SNS、広告、アクセス解析、AI検索時代の情報設計まで考えておくことで、公開後に活用しやすいサイトになります。

10. 写真・文章・原稿の準備について

RFPでは、ホームページに掲載する写真や文章、原稿を誰が準備するのかも明確にしておく必要があります。 ホームページ制作では、デザインやシステムに注目しがちですが、実際に閲覧者へ情報を伝える中心になるのは、写真と文章です。 どれだけ見た目が整っていても、掲載する内容が古かったり、写真が不足していたり、文章が曖昧だったりすると、ホームページの効果は十分に発揮されません。

特にリニューアルの場合、既存サイトの文章をそのまま使えると思っていても、実際には現在の事業内容と合わなくなっていることがあります。 会社概要、サービス内容、スタッフ情報、実績、料金、対応エリア、採用情報などが古いままになっているケースも少なくありません。 RFPを作る段階で、どの情報を流用できるのか、どの情報を新しく作る必要があるのかを整理しておくことが大切です。

また、写真についても同様です。 会社の外観、スタッフ、仕事風景、商品、施工事例、施設、地域の風景など、ホームページに使える写真があるかどうかで、デザインやページ構成は大きく変わります。 写真が不足している場合は、撮影を行うのか、素材写真を使うのか、イラストや図解で表現するのかを検討する必要があります。

山陰の企業・団体の場合、地域性や人柄、現場の雰囲気がホームページの信頼感につながることがあります。 そのため、写真や文章をどのように準備するかは、単なる制作作業ではなく、会社や団体の魅力をどう伝えるかに関わる重要な項目です。

10-1. 原稿は誰が用意するのか

ホームページ制作でよく問題になるのが、原稿を誰が用意するのかという点です。 RFPでは、原稿を依頼者側で準備するのか、制作会社にライティングを依頼するのかを明確にしておく必要があります。

原稿を依頼者側で準備する場合は、事業内容や専門的な情報を正確に伝えやすいというメリットがあります。 会社の歴史、サービスの詳細、実績、社内の考え方などは、社内の人でなければわからない情報も多いためです。 一方で、Web向けに読みやすく整理したり、SEOを意識した見出しや文章に整えたりするには、別の視点が必要になることもあります。

制作会社に原稿作成を依頼する場合は、取材やヒアリングを通じて情報を整理し、閲覧者に伝わりやすい文章にまとめてもらえる可能性があります。 特に、専門的な内容を一般の人にもわかりやすく伝えたい場合や、採用ページ、サービス紹介、事例紹介などを充実させたい場合は、ライティングを依頼する価値があります。

RFPには、原稿について次のような内容を書いておくとよいでしょう。

  • 原稿は自社で用意するのか
  • 制作会社にライティングを依頼したいのか
  • 既存サイトの文章を流用したいのか
  • パンフレットや会社案内の文章を活用したいのか
  • 取材やヒアリングを希望するのか
  • 専門的な内容をわかりやすく整理してほしいのか
  • SEOを意識した文章にしたいのか

原稿を自社で用意する場合でも、すべてを完成形で準備する必要はありません。 箇条書きやメモ、パンフレット、過去の提案資料、社内資料などをもとに、制作会社が整理する方法もあります。 ただし、その場合はどこまで制作会社に依頼するのかを見積範囲に含めておく必要があります。

原稿準備が遅れると、制作全体のスケジュールにも影響します。 デザインやページ制作が進んでいても、原稿が揃わなければ確認や公開ができません。 RFPの段階で、誰が、いつまでに、どの原稿を用意するのかを考えておくことが大切です。

10-2. 写真撮影は必要か

ホームページの印象を大きく左右するのが写真です。 写真は、会社や団体の雰囲気、スタッフの人柄、商品やサービスの特徴、施設の様子、地域との関わりを直感的に伝えることができます。

RFPでは、写真撮影が必要かどうかを整理しておきましょう。 すでに十分な写真素材がある場合は、それを活用できます。 しかし、古い写真しかない、画質が低い、現在の事業内容と合っていない、採用向けに使える写真がないという場合は、新たに撮影を検討したほうがよいでしょう。

撮影が必要になりやすい写真には、次のようなものがあります。

  • 会社・店舗・施設の外観
  • 社内・施設内の様子
  • スタッフ・社員の写真
  • 仕事風景
  • 商品・サービスの利用シーン
  • 施工事例・導入事例
  • 代表者・役員の写真
  • 採用ページ用の職場風景
  • 地域や活動の様子

特に採用を重視するホームページでは、実際に働いている人や職場の雰囲気が伝わる写真が重要です。 素材写真だけでは、会社のリアルな雰囲気や人柄は伝わりにくくなります。 求職者は、文章だけでなく写真からも「自分がここで働くイメージ」を判断します。

また、医療・福祉・教育・観光・店舗型サービスなどでは、施設や空間の写真が安心感につながります。 初めて利用する人にとって、入口、受付、待合室、教室、客室、駐車場などの写真があると、訪問前の不安を減らすことができます。

山陰の企業・団体では、地域の風景や活動写真を活用することで、地域に根ざした印象を伝えられる場合もあります。 ただし、地域風景だけに頼るのではなく、自社・自団体の実際の姿が伝わる写真を用意することが大切です。

RFPには、写真撮影の希望、撮影したい対象、撮影場所、撮影可能な時期、社員や利用者の顔出し可否などを書いておくとよいでしょう。 撮影が必要かどうかは、制作費やスケジュールにも関わるため、早い段階で共有しておくことが重要です。

10-3. 代表挨拶・スタッフ紹介・実績紹介の書き方

代表挨拶、スタッフ紹介、実績紹介は、会社や団体の信頼感を高めるために有効なコンテンツです。 ただし、形式的に掲載するだけでは、閲覧者に十分な印象を残せないことがあります。 RFPでは、これらのコンテンツをどの程度充実させたいかも整理しておくとよいでしょう。

代表挨拶では、単に「今後ともよろしくお願いします」といった定型文だけでなく、会社の考え方や、事業に対する姿勢、地域との関わり、今後目指している方向性を伝えることが大切です。 代表者の言葉は、会社の信頼性や人柄を伝える重要な要素になります。

スタッフ紹介では、名前や役職だけでなく、担当している仕事、得意分野、仕事への思い、資格、趣味、地域との関わりなどを紹介することで、親しみや安心感が生まれます。 特に、相談型のサービス、医療・福祉、教育、採用を重視する企業では、人が見える情報が重要になります。

実績紹介では、単に写真や名称を並べるだけでなく、背景や成果を伝えると効果的です。 どのような課題があり、どのような提案や対応を行い、どのような結果につながったのかを整理すると、閲覧者が自分の場合に置き換えて考えやすくなります。

実績紹介に含めたい情報には、次のようなものがあります。

  • 依頼内容・相談内容
  • 課題や背景
  • 提案した内容
  • 実施した内容
  • 成果・変化
  • お客様の声
  • 写真・図表
  • 対応エリア・業種

ただし、実績やお客様の声を掲載する場合は、掲載許可が必要になることがあります。 顧客名、写真、数値、具体的な成果などを公開できるかどうかは、事前に確認しておきましょう。 公開が難しい場合は、匿名事例として「島根県内の製造業」「松江市の医療機関」「山陰エリアの小売業」などの形で紹介する方法もあります。

RFPには、代表挨拶、スタッフ紹介、実績紹介について、掲載したいかどうか、取材が必要か、写真撮影が必要か、掲載許可を取れるかどうかを書いておくとよいでしょう。 これらのコンテンツは、会社や団体の個性を伝えるために重要です。

10-4. 既存サイトから流用できるもの

リニューアルの場合、既存サイトの内容をどこまで流用するかを整理しておく必要があります。 すべてを新しく作り直すのか、使える情報は活用するのかによって、制作範囲や費用、スケジュールが変わります。

既存サイトから流用できる可能性があるものには、次のようなものがあります。

  • 会社概要
  • 沿革
  • 事業内容
  • サービス紹介文
  • 商品情報
  • 実績紹介
  • お知らせ記事
  • ブログ記事
  • 写真素材
  • PDF資料
  • プライバシーポリシー

ただし、既存サイトの情報をそのまま使う前に、内容が現在の状況と合っているか確認する必要があります。 会社概要の住所や電話番号、役員名、営業時間、サービス内容、料金、対応エリア、スタッフ情報などが古くなっている場合があります。

また、昔のホームページでは、文章が短すぎたり、逆に情報が整理されていなかったりすることもあります。 検索やAIへの対応を意識する場合も、古い文章をそのまま移すだけではなく、見出しや説明文を整理し直すことが重要です。

既存のブログ記事やお知らせを移行する場合は、移行対象を決める必要があります。 すべての記事を移すのか、重要な記事だけを移すのか、古い記事は整理するのかによって、作業量が変わります。 画像やPDF、カテゴリ、URLの引き継ぎについても確認が必要です。

RFPには、既存サイトから流用したい内容、見直したい内容、削除したい内容を分けて書くとよいでしょう。 たとえば、「会社概要は流用可能」「サービス紹介は全面的に見直したい」「過去のお知らせは直近3年分だけ移行したい」「ブログ記事は重要なものだけ残したい」といった形です。

既存サイトの流用方針を明確にしておくことで、制作会社は移行作業の範囲やリニューアル後のサイト構成を考えやすくなります。

10-5. 制作会社にライティングを依頼する場合

ホームページの文章を制作会社に依頼する場合は、RFPにその希望を明確に書いておきます。 ライティングを依頼するかどうかによって、見積内容や制作スケジュールが大きく変わるためです。

制作会社にライティングを依頼するメリットは、閲覧者に伝わりやすい形で情報を整理できることです。 事業内容や強みをヒアリングし、ページ構成に合わせて文章を作ることで、読みやすく、目的に合ったホームページになりやすくなります。

ライティングを依頼したほうがよいケースには、次のようなものがあります。

  • 社内で原稿を書く時間がない
  • 専門的な内容をわかりやすく伝えたい
  • 採用ページを充実させたい
  • サービス紹介を整理し直したい
  • 実績紹介や事例記事を作りたい
  • SEOを意識した文章にしたい
  • 会社の強みを客観的に整理してほしい

ライティングを依頼する場合は、取材やヒアリングの有無も確認します。 メールや資料だけで原稿を作るのか、代表者や担当者に取材するのか、社員インタビューを行うのかによって、文章の深さや制作費が変わります。

採用ページでは、社員インタビューや一日の仕事の流れ、職場の雰囲気を伝える文章が重要になることがあります。 サービス紹介では、社内で使っている専門用語を、閲覧者に伝わる言葉へ置き換える必要があります。 実績紹介では、課題、対応内容、成果を整理することで、検討中のユーザーに伝わりやすくなります。

山陰の企業・団体の場合、地域での実績や人とのつながり、現場の丁寧な対応など、文章にしないと伝わりにくい強みがあることも多いです。 そうした強みを引き出すためには、制作会社によるヒアリングやライティングが有効な場合があります。

RFPには、「ライティングを依頼したいページ」「取材を希望する対象」「SEOを意識したい記事」「採用インタビューの有無」などを具体的に書いておくとよいでしょう。 写真や文章の準備は、ホームページの完成度を大きく左右します。 早い段階で準備方法を決めておくことで、制作をスムーズに進めやすくなります。

11. Webアクセシビリティ・スマホ対応・セキュリティ

RFPでは、Webアクセシビリティ、スマートフォン対応、セキュリティについても必ず整理しておきます。 これらは、ホームページの見た目や機能とは別の話に見えますが、実際にはサイトの品質や信頼性に深く関わる重要な項目です。

ホームページは、さまざまな人が、さまざまな環境で閲覧します。 スマートフォンで見る人、パソコンでじっくり比較する人、高齢の方、障害のある方、通信環境が不安定な場所で見る人など、利用状況は一つではありません。 そのため、誰にとっても使いやすく、安心して利用できるホームページを目指す必要があります。

また、お問い合わせフォームや採用応募フォームなどで個人情報を扱う場合は、セキュリティ面の配慮も欠かせません。 SSL対応、フォームの迷惑メール対策、個人情報保護方針、管理画面の安全性、更新システムの保守などを考えておくことが大切です。

山陰の企業・団体でも、スマートフォンからの閲覧は一般的です。 また、行政、学校、医療、福祉、公共性の高い団体では、Webアクセシビリティへの配慮が特に重要になります。 RFPの段階で品質要件を明確にしておくことで、制作会社からより具体的な対応方針を提案してもらいやすくなります。

11-1. スマートフォン対応は必須

現在のホームページ制作では、スマートフォン対応はほぼ必須です。 ユーザーは、会社情報、店舗情報、採用情報、アクセス、問い合わせ先などをスマートフォンで確認することが多くなっています。 パソコンでは見やすいサイトでも、スマートフォンで文字が小さい、ボタンが押しにくい、メニューがわかりにくい状態では、閲覧者に不便を与えてしまいます。

RFPには、スマートフォン対応を前提として制作してほしいことを明記しておきましょう。 一般的には、画面幅に応じてレイアウトが変わるレスポンシブWebデザインで制作することが多くなります。 スマートフォン、タブレット、パソコンなど、複数の画面サイズで見やすく使える設計が必要です。

スマートフォン対応で確認したい項目には、次のようなものがあります。

  • 文字が読みやすい大きさになっているか
  • ボタンやリンクが押しやすいか
  • メニューがわかりやすいか
  • 問い合わせや電話への導線が見つけやすいか
  • 画像や表が画面内で見やすいか
  • フォーム入力がしやすいか
  • ページの表示速度に問題がないか
  • 不要な横スクロールが発生しないか

特に、地域の店舗や施設、医療機関、観光関連サイトでは、スマートフォンでの使いやすさが重要です。 外出先で営業時間や地図を確認する、電話をかける、予約する、駐車場を調べるといった行動が発生しやすいためです。

採用サイトでも、スマートフォン対応は重要です。 求職者が求人媒体やSNSからスマートフォンでアクセスし、会社情報や募集要項を確認することは珍しくありません。 そのため、採用情報、社員紹介、応募フォームなどがスマートフォンで見やすく、使いやすいことが求められます。

RFPには、「スマートフォンでの見やすさを重視したい」「電話・問い合わせ・応募への導線をスマートフォンで使いやすくしたい」「スマートフォンで表や写真も見やすくしたい」など、特に重視したい点を書いておくとよいでしょう。

11-2. Webアクセシビリティへの配慮

Webアクセシビリティとは、年齢や障害の有無、利用環境にかかわらず、できるだけ多くの人がホームページの情報を利用できるようにする考え方です。 視覚に障害のある人、色の違いがわかりにくい人、キーボードで操作する人、高齢の人、スマートフォンで閲覧する人など、さまざまな利用者を想定して設計することが重要です。

Webアクセシビリティは、特別な人だけのための対応ではありません。 文字が読みやすい、ボタンが押しやすい、見出しが整理されている、フォームがわかりやすい、画像に代替テキストがあるといった配慮は、多くのユーザーにとって使いやすさにつながります。

RFPでは、Webアクセシビリティについてどの程度対応したいのかを記載します。 特に、官公庁、自治体、学校、医療機関、福祉施設、公共性の高い団体では、アクセシビリティへの配慮を明確にしておくことが重要です。

Webアクセシビリティで確認したい項目には、次のようなものがあります。

  • 見出し構造が適切に整理されているか
  • 画像に適切な代替テキストを設定するか
  • 文字色と背景色のコントラストに配慮するか
  • キーボードだけでも操作しやすいか
  • リンクやボタンの意味がわかりやすいか
  • フォームの入力項目やエラー表示がわかりやすいか
  • PDFなどの掲載資料にも配慮が必要か
  • 動画に字幕や説明が必要か

すべてを完璧に対応しようとすると、制作範囲や費用、運用体制にも影響します。 そのため、RFPでは「どのレベルまで対応したいのか」「検査やチェックを実施してほしいのか」「公開後の更新時にも配慮したいのか」を明確にしておくことが大切です。

たとえば、「JIS X 8341-3への配慮を希望する」「主要ページについてアクセシビリティチェックを行いたい」「画像の代替テキスト設定ルールを作りたい」「公開後に社内で更新する際の注意点も教えてほしい」といった形で書くことができます。

山陰の自治体、公共施設、学校、医療・福祉関連団体などでは、高齢者や地域住民が日常的に利用する情報を掲載することも多くあります。 そうしたサイトでは、見た目の美しさだけでなく、誰にとっても情報を探しやすく、読みやすい構成を重視しましょう。

11-3. SSL・フォームのセキュリティ

ホームページで個人情報を扱う場合は、SSL対応やフォームのセキュリティ対策が必要です。 SSLとは、ホームページと閲覧者の通信を暗号化する仕組みです。 現在では、お問い合わせフォームの有無にかかわらず、ホームページ全体をHTTPS化することが一般的です。

RFPには、SSL対応を前提とすることを記載しておきましょう。 既存サイトをリニューアルする場合は、現在SSL化されているか、証明書の管理は誰が行っているか、サーバー移転が必要かどうかも確認しておくとよいでしょう。

フォームのセキュリティについては、次のような項目を整理しておきます。

  • SSL対応を行うか
  • お問い合わせフォームで個人情報を扱うか
  • 採用応募フォームで履歴書などを受け付けるか
  • フォームの送信内容を管理画面に保存するか
  • 迷惑メール対策を行うか
  • 自動返信メールを送るか
  • 送信先メールアドレスを複数設定するか
  • ファイル添付を許可するか

特に、ファイル添付を許可する場合は注意が必要です。 採用応募で履歴書や職務経歴書を受け付ける場合、ファイル形式や容量制限、ウイルス対策、保存方法、閲覧権限などを検討する必要があります。

また、フォームには迷惑メールが届くことがあります。 営業メール、自動送信スパム、不正な入力などを減らすために、reCAPTCHAなどの対策や、入力内容のチェック、確認画面の設置などを検討します。

RFPには、「フォームの迷惑メール対策を希望する」「採用応募ではファイル添付が必要」「問い合わせ内容を管理画面に保存しない」「個人情報を扱うため安全性を重視したい」など、セキュリティ上の希望を書いておくとよいでしょう。

11-4. 個人情報保護・プライバシーポリシー

お問い合わせフォーム、採用応募フォーム、予約フォーム、資料請求フォームなどで個人情報を取得する場合は、個人情報保護への配慮が必要です。 氏名、メールアドレス、電話番号、住所、勤務先、応募書類などは、適切に取り扱わなければなりません。

RFPでは、プライバシーポリシーの有無や、個人情報の取り扱いに関する方針を確認しておきます。 既存サイトにプライバシーポリシーがある場合は、それを流用するのか、内容を見直すのかを決めておきましょう。

確認しておきたい項目には、次のようなものがあります。

  • プライバシーポリシーが既にあるか
  • 現在の内容を見直す必要があるか
  • 問い合わせフォームで同意チェックを設けるか
  • 採用応募時の個人情報取り扱いを明記するか
  • アクセス解析や広告タグの利用を記載するか
  • Cookieの利用について記載するか
  • 外部サービスを利用する場合の記載が必要か

プライバシーポリシーは、他社のものをそのままコピーするものではありません。 自社・自団体がどのような個人情報を取得し、何のために利用し、どのように管理するのかに合わせて作成する必要があります。 必要に応じて、専門家に確認することも検討しましょう。

また、アクセス解析や広告配信、SNS埋め込み、外部予約システムなどを利用する場合は、Cookieや外部サービスに関する記載が必要になることがあります。 RFPには、利用予定の外部サービスがあれば書いておくと、制作会社がプライバシーポリシーや同意表示の必要性を確認しやすくなります。

個人情報を扱うページでは、利用者が不安なく送信できることが大切です。 フォームの近くにプライバシーポリシーへのリンクを設置する、同意チェックを設ける、送信後の流れを説明するなど、安心して利用できる設計を検討しましょう。

11-5. 官公庁・学校・公共性の高いサイトで注意すること

官公庁、自治体、学校、医療機関、福祉施設、公共施設、地域団体などのホームページでは、一般的な企業サイト以上に、情報の正確性、探しやすさ、アクセシビリティ、セキュリティが重要になります。 多くの人が日常的に利用する情報を掲載するため、特定の人だけが使いやすいサイトではなく、幅広い利用者に配慮した設計が必要です。

公共性の高いサイトで注意したい項目には、次のようなものがあります。

  • 必要な情報にすぐたどり着ける構成になっているか
  • 高齢者や障害のある人にも読みやすいか
  • スマートフォンでも情報を探しやすいか
  • 緊急情報や重要なお知らせを目立たせられるか
  • 複数部署・複数担当者で更新できるか
  • 公開前の承認フローが必要か
  • PDF資料の掲載ルールがあるか
  • 個人情報や機密情報の取り扱いに問題がないか

行政や公共団体のサイトでは、利用者が「知りたい情報」を目的別に探せることが重要です。 組織側の部署分類だけでなく、利用者の行動や目的に合わせた導線を用意すると、情報を見つけやすくなります。

学校サイトでは、在校生、保護者、入学希望者、卒業生、地域住民など、複数の閲覧者がいます。 それぞれに必要な情報を整理し、重要なお知らせや緊急連絡が見つけやすい構成にすることが求められます。

医療・福祉関連サイトでは、利用者や家族が安心して情報を確認できることが大切です。 診療内容、利用方法、受付時間、アクセス、駐車場、問い合わせ先、よくある質問などをわかりやすく掲載する必要があります。

また、公共性の高いサイトでは、公開後の運用体制も重要です。 担当者が異動する、複数部署が更新する、承認が必要になるなど、民間企業とは違った運用上の課題が発生しやすいためです。 RFPには、更新担当者、承認フロー、更新頻度、マニュアルの必要性なども書いておくとよいでしょう。

Webアクセシビリティ、スマートフォン対応、セキュリティは、ホームページ制作の品質を支える基本要素です。 RFPでこれらの要件を整理しておくことで、制作会社は見た目だけでなく、使いやすさ、安全性、運用しやすさまで含めた提案を行いやすくなります。

12. サーバー・ドメイン・保守運用について

RFPでは、サーバー、ドメイン、メール、公開後の保守運用についても整理しておく必要があります。 ホームページ制作というと、デザインやページ構成、掲載内容に意識が向きやすいですが、実際にサイトを安定して公開し続けるためには、運用環境の確認が欠かせません。

サーバーやドメインの情報が曖昧なままだと、公開直前になって必要な情報が見つからない、メールに影響が出る、SSL証明書の設定ができない、旧サイトから新サイトへの切り替えに時間がかかる、といった問題が起こることがあります。

また、ホームページは公開して終わりではありません。 お知らせの更新、CMSの保守、セキュリティ対策、バックアップ、フォームの確認、アクセス解析、軽微な修正など、公開後にも継続的な運用が必要です。 RFPの段階で、公開後の管理を誰が行うのかを確認しておくことで、長く安心して使えるホームページにしやすくなります。

山陰の企業・団体の場合、社内にWeb専任担当者がいないことも珍しくありません。 そのため、サーバーや保守運用をどこまで自社で管理するのか、どこから制作会社に依頼するのかを、事前に整理しておくことが大切です。

12-1. 現在のサーバー・ドメイン情報

既存のホームページがある場合は、現在利用しているサーバーとドメインの情報を確認しておきます。 リニューアル時には、既存のサーバーをそのまま使うのか、新しいサーバーへ移転するのか、ドメイン管理を変更するのかを判断する必要があります。

RFPには、わかる範囲で次のような情報を書いておくとよいでしょう。

  • 現在のホームページURL
  • ドメイン名
  • ドメインの管理会社
  • サーバー会社
  • 契約プラン
  • 管理画面のログイン情報の有無
  • SSL証明書の設定状況
  • 現在のCMSやシステムの種類
  • サーバー移転を希望するかどうか

すべての情報がわからなくても構いません。 ただし、「誰が管理しているかわからない」「以前の制作会社しかログイン情報を持っていない」「ドメインの契約者が不明」といった状態は、公開作業に影響することがあります。 早めに確認しておくことをおすすめします。

ドメインは、会社や団体のWeb上の住所にあたる重要な資産です。 リニューアル後も同じドメインを使う場合は、ドメインの契約状況や更新期限、管理権限を確認しておきましょう。 ドメインの期限切れは、ホームページやメールが使えなくなる原因になるため注意が必要です。

サーバーについては、現在の環境が新しいホームページに適しているかを制作会社に確認してもらう必要があります。 古いPHPやCMSを使っている場合、セキュリティや動作環境の面で見直しが必要になることがあります。 また、表示速度や容量、バックアップ機能、SSL対応、メール機能なども確認対象になります。

RFPには、「現在のサーバーを使い続けたい」「必要であればサーバー移転も検討したい」「サーバーやドメインの管理も相談したい」など、希望を書いておくとよいでしょう。 制作会社は、その情報をもとに、現実的な公開方法や保守体制を提案できます。

12-2. メールアドレスの利用状況

ホームページのリニューアルやサーバー移転で注意したいのが、メールアドレスへの影響です。 会社や団体で独自ドメインのメールアドレスを使っている場合、サーバーやDNSの変更によって、メール送受信に影響が出る可能性があります。

たとえば、ホームページとメールを同じレンタルサーバーで運用している場合、新しいサーバーへ移転するときにメール設定も移行する必要があるかもしれません。 一方で、Google WorkspaceやMicrosoft 365など、外部のメールサービスを使っている場合は、DNS設定を正しく引き継ぐことが重要になります。

RFPには、メールについて次のような情報を書いておくとよいでしょう。

  • 独自ドメインのメールアドレスを使っているか
  • 利用しているメールアドレスの数
  • メールを管理しているサービス
  • Google WorkspaceやMicrosoft 365を利用しているか
  • メールの設定変更を避けたいか
  • サーバー移転時にメール移行も必要か
  • フォーム送信先として使うメールアドレス
  • 自動返信メールの送信元アドレス

メールは業務への影響が大きいため、ホームページ公開作業の中でも特に慎重に扱う必要があります。 「ホームページだけを新しくするつもりだったのに、メールが受信できなくなった」という事態は避けなければなりません。

また、お問い合わせフォームや採用応募フォームを設置する場合は、フォームから送られるメールが迷惑メール扱いにならないように設定する必要があります。 送信元メールアドレス、通知先メールアドレス、自動返信メール、SPFやDKIMなどのメール認証設定が関係することもあります。

山陰の中小企業では、メール設定を以前の制作会社やサーバー会社に任せたまま、現在の管理状況がわからなくなっていることもあります。 RFPを作るタイミングで、ドメイン、サーバー、メールの管理者や契約情報を確認しておくと、リニューアル時のトラブルを減らしやすくなります。

12-3. 公開後の更新・保守体制

ホームページは公開後の運用が重要です。 公開時点では整っていても、その後に情報が古くなったり、CMSやプログラムの更新が止まったりすると、信頼性や安全性が低下することがあります。

RFPには、公開後の更新や保守を誰が行うのかを記載しておきましょう。 自社で更新するのか、制作会社に依頼するのか、あるいは一部だけ自社で更新して、技術的な保守は制作会社に依頼するのかを整理します。

公開後の運用で検討したい項目には、次のようなものがあります。

  • お知らせやブログを誰が更新するか
  • 採用情報や実績紹介を誰が更新するか
  • CMSの操作説明やマニュアルが必要か
  • 軽微な文章修正や画像差し替えを誰が行うか
  • CMSやプラグインのアップデートを誰が行うか
  • 不具合発生時の連絡先をどうするか
  • 月額保守契約が必要か
  • アクセス解析や改善提案を希望するか

社内で更新する場合は、更新しやすいCMS設計が必要です。 管理画面が複雑すぎると、担当者が使いにくく、結局更新されないホームページになってしまいます。 逆に、すべてを制作会社に依頼する場合は、修正依頼の方法や対応費用、対応スピードを確認しておく必要があります。

また、更新担当者が異動・退職する可能性も考えておく必要があります。 特に学校、行政、団体、複数部署で運用するサイトでは、担当者が変わっても更新を続けられるように、マニュアルや運用ルールを用意しておくと安心です。

RFPには、「公開後も月1回程度の修正を依頼したい」「お知らせは自社で更新したい」「CMSの操作説明をしてほしい」「保守契約の内容も提案してほしい」など、運用に関する希望を書いておくとよいでしょう。

12-4. バックアップ・セキュリティ対応

ホームページを安全に運用するためには、バックアップとセキュリティ対応が欠かせません。 万が一、サーバートラブル、操作ミス、不正アクセス、CMSの不具合などが発生した場合でも、バックアップがあれば復旧しやすくなります。

RFPには、バックアップやセキュリティについて、制作会社にどのような対応を求めるのかを書いておきます。 特にCMSを使う場合は、定期的なアップデートや脆弱性対策が重要です。

確認したい項目には、次のようなものがあります。

  • サーバー側の自動バックアップがあるか
  • 制作会社側でバックアップを行うか
  • バックアップの頻度
  • 復旧作業の対応範囲
  • CMS本体のアップデート対応
  • プラグインやテーマのアップデート対応
  • 管理画面のログイン対策
  • 不正アクセス時の対応
  • SSL証明書の更新管理

バックアップは、単に保存していればよいというものではありません。 どの範囲をバックアップしているのか、どの時点まで戻せるのか、復旧作業は誰が行うのかを確認しておく必要があります。 データベースを使うCMSでは、ファイルだけでなくデータベースのバックアップも重要です。

セキュリティ面では、管理画面のID・パスワード管理、不要なアカウントの削除、権限設定、フォームのスパム対策、CMSの更新などが関係します。 WordPressなどのCMSを使う場合は、公開後に放置せず、継続的に保守することが大切です。

また、採用応募フォームや会員機能などで個人情報を扱う場合は、セキュリティ要件をより慎重に考える必要があります。 ファイル添付、応募情報の保存、管理画面での閲覧権限など、情報漏えいを防ぐための設計が必要です。

RFPには、「バックアップとCMSアップデートを保守契約に含めたい」「セキュリティ対応を重視したい」「不正アクセス時の対応も相談したい」など、保守運用に関する考え方を書いておくとよいでしょう。

12-5. 山陰の企業が地元制作会社に相談しやすい運用面

山陰の企業・団体がホームページ制作を依頼する場合、地元制作会社に相談しやすい運用面もあります。 ホームページ公開後には、ちょっとした修正、写真の差し替え、イベント情報の掲載、採用情報の更新、フォームの変更など、細かな相談が発生することがあります。

地元制作会社に依頼するメリットの一つは、地域事情や事業環境を理解したうえで相談しやすいことです。 たとえば、山陰エリアの採用事情、地域イベント、行政・学校・医療・福祉関連の情報発信、観光シーズン、地域名を含む検索対策など、地域に関わる相談がしやすくなります。

ただし、地元だから安心というだけで判断するのではなく、公開後の保守内容や対応範囲を具体的に確認することが大切です。 「何を月額保守に含むのか」「どこから追加費用になるのか」「修正依頼はどのように行うのか」「緊急時の対応はどうなるのか」を事前に確認しておきましょう。

RFPには、公開後の相談体制について次のような希望を書いておくとよいでしょう。

  • 公開後も継続的に相談したい
  • 月額保守の内容を提案してほしい
  • 軽微な修正への対応範囲を知りたい
  • アクセス解析をもとに改善提案を受けたい
  • 採用や集客の相談もしたい
  • 必要に応じて対面やオンラインで打ち合わせしたい
  • 更新担当者向けの説明をしてほしい

また、ホームページは会社の成長や事業の変化に合わせて見直していくものです。 新しいサービスを始める、採用を強化する、補助金を活用する、Web広告を始める、SNSと連携するなど、公開後に必要な対応は変わっていきます。 そのため、単に制作して終わりではなく、相談しながら改善できる体制を考えておくことが重要です。

山陰の企業・団体にとって、ホームページは地域内外に情報を届ける大切な基盤です。 サーバー、ドメイン、メール、保守、バックアップ、セキュリティ、更新体制をRFPに整理しておくことで、公開後も安心して運用しやすいホームページになります。

13. スケジュールと予算を書く

RFPでは、ホームページ制作のスケジュールと予算についても明確に書いておく必要があります。 スケジュールと予算は、制作会社が提案内容や制作範囲を考えるうえで重要な条件です。 どれだけ理想的な提案であっても、希望する公開時期や予算に合わなければ、実現が難しくなることがあります。

ホームページ制作には、ヒアリング、企画、サイト構成、デザイン、原稿作成、写真撮影、コーディング、CMS構築、フォーム設定、確認、修正、公開作業など、多くの工程があります。 制作会社だけでなく、依頼者側でも原稿確認、写真準備、社内承認、掲載内容の確認などが必要になります。

そのため、RFPでは「いつまでに公開したいのか」「なぜその時期に公開したいのか」「どのくらいの予算を想定しているのか」をできるだけ具体的に伝えることが大切です。 スケジュールや予算が整理されていれば、制作会社は現実的な提案を行いやすくなります。

山陰の企業・団体の場合、年度末、採用活動、イベント、観光シーズン、補助金の期限、事業開始時期などに合わせてホームページを公開したいケースもあります。 こうした事情がある場合は、RFPにその背景も書いておくとよいでしょう。

13-1. 希望公開日

まず、ホームページの希望公開日を記載します。 希望公開日は、制作スケジュール全体の基準になります。 「できるだけ早く」ではなく、可能であれば具体的な日付や時期を書いておくと、制作会社が工程を組み立てやすくなります。

希望公開日の書き方には、次のような例があります。

  • 2026年10月末までに公開したい
  • 年度内に公開したい
  • 採用活動が始まる前の2月までに公開したい
  • 新サービス開始に合わせて公開したい
  • イベント告知に間に合うように公開したい
  • 補助金の事業期間内に公開したい

希望公開日には、理由も添えておくとよいでしょう。 たとえば、「新卒採用のエントリー開始に間に合わせたい」「展示会で案内するために公開したい」「新店舗オープンに合わせたい」「観光シーズン前に情報を整えたい」などです。 理由がわかると、制作会社はどの工程を優先すべきか判断しやすくなります。

ただし、希望公開日が近すぎる場合は、制作範囲を調整する必要があります。 すべてのページや機能を最初から作り込むのではなく、公開時に必要な内容を優先し、公開後に段階的に追加していく方法もあります。

たとえば、まず会社案内、サービス紹介、お問い合わせ、採用情報などの主要ページを公開し、実績紹介やコラム、詳細な採用コンテンツは公開後に追加する方法です。 このような段階公開を検討できる場合は、RFPに「優先ページから公開する提案も可」と書いておくとよいでしょう。

希望公開日は、制作会社に無理な納期を押しつけるためのものではありません。 目的に合わせてスケジュールを共有し、現実的な進め方を相談するための情報です。

13-2. 提案・選定・制作・確認・公開までの流れ

RFPには、提案依頼から公開までの大まかな流れも書いておくと親切です。 特に複数の制作会社に提案を依頼する場合は、質問受付、提案書提出、選定、契約、制作開始、公開予定日などを明確にしておく必要があります。

一般的な流れとしては、次のような工程が考えられます。

  • RFPの配布
  • 制作会社からの質問受付
  • 質問への回答共有
  • 提案書・見積書の提出
  • 提案内容の確認
  • 制作会社の選定
  • 契約・発注
  • キックオフミーティング
  • サイト構成・仕様の確定
  • 原稿・写真の準備
  • デザイン制作
  • コーディング・CMS構築
  • 確認・修正
  • 公開作業
  • 公開後の確認・運用開始

RFPでは、提案依頼から発注までのスケジュールを特に明確にしておくとよいでしょう。 たとえば、質問受付期限、提案書の提出期限、プレゼンテーションの有無、選定結果の通知予定日などです。

制作開始後の詳細な工程は、制作会社の進め方によって異なります。 そのため、RFPでは「希望する公開時期」と「社内確認に必要な期間」を共有し、具体的な制作スケジュールは提案してもらう形でも問題ありません。

また、確認や修正の回数もスケジュールに影響します。 デザイン確認、原稿確認、テストサイト確認など、それぞれの段階で依頼者側の確認が必要になります。 確認に時間がかかる場合は、制作会社側の作業が止まってしまうこともあります。

RFPには、「提案時に制作スケジュール案を提示してほしい」「公開までの各工程と依頼者側の作業も示してほしい」などと書いておくと、制作会社から具体的な進行計画を受け取りやすくなります。

13-3. 社内確認にかかる時間を見込む

ホームページ制作のスケジュールで見落とされやすいのが、依頼者側の確認にかかる時間です。 制作会社の作業期間だけを考えていると、社内確認や承認に時間がかかり、結果として公開が遅れることがあります。

たとえば、次のような確認作業が発生します。

  • サイト構成案の確認
  • デザイン案の確認
  • 原稿内容の確認
  • 写真や素材の確認
  • フォーム項目の確認
  • テストサイトの表示確認
  • スマートフォン表示の確認
  • 公開前の最終確認

確認者が少ない場合は比較的スムーズに進みますが、代表者、役員、複数部署、委員会、関係機関などが確認する場合は、時間がかかることがあります。 学校、行政、医療、福祉、団体サイトなどでは、確認者が多くなりやすいため、あらかじめ承認フローを整理しておくことが大切です。

社内確認で注意したいのは、修正意見の取りまとめです。 複数人が別々に修正指示を出すと、内容が重複したり、意見が矛盾したりすることがあります。 そのため、制作会社へ伝える前に、社内で意見をまとめる担当者を決めておくとよいでしょう。

RFPには、確認体制について次のような情報を書いておくと、制作会社がスケジュールを見積もりやすくなります。

  • 主な窓口担当者
  • 最終決定者
  • 確認に関わる部署や人数
  • 役員会や委員会の承認が必要か
  • 確認に通常どのくらい時間がかかるか
  • 長期休暇や繁忙期があるか

特に、年度末や年末年始、夏季休業、採用活動の繁忙期、イベント前などは確認が遅れやすくなります。 こうした時期がある場合は、スケジュールに余裕を持たせることが重要です。

ホームページ制作は、制作会社だけで進むものではありません。 依頼者側の確認や判断も重要な工程です。 RFPの段階で社内確認にかかる時間を見込んでおくことで、無理のない制作スケジュールを組みやすくなります。

13-4. 予算の書き方

RFPでは、予算についてもできるだけ記載することをおすすめします。 予算を書かないほうが安く提案してもらえるのではないかと考える方もいますが、実際には予算がわからないと、制作会社はどの範囲まで提案すればよいのか判断しにくくなります。

ホームページ制作の費用は、ページ数、デザインの作り込み、CMSの有無、フォームの数、写真撮影、ライティング、システム開発、SEO設計、保守内容などによって大きく変わります。 同じ「ホームページ制作」でも、会社案内中心の小規模サイトと、採用、実績、予約、会員機能まで含むサイトでは、必要な作業量がまったく異なります。

予算を書くときは、次のような形が考えられます。

  • 初期制作費として100万円程度を想定
  • 初期制作費は150万円以内を希望
  • 撮影・ライティング込みで検討したい
  • 初期費用と月額保守費を分けて提案してほしい
  • 複数パターンの見積を出してほしい
  • 必要最小限の案と、理想的な案の両方を見たい

予算を記載することで、制作会社はその範囲内で優先順位を考えた提案ができます。 たとえば、限られた予算の中で問い合わせ獲得を重視するなら、ページ数を絞ってサービス紹介と問い合わせ導線を強化する提案になるかもしれません。 採用を重視するなら、社員インタビューや写真撮影に予算を配分する提案になるかもしれません。

また、予算には初期制作費だけでなく、公開後の保守費用や広告費、撮影費、ライティング費、サーバー費用なども関係します。 RFPでは、どこまでを制作費に含めたいのか、別予算として考えているものがあるのかを整理しておきましょう。

たとえば、「初期制作費とは別に、公開後の保守費用も提案してほしい」「Web広告費は別予算で検討する」「写真撮影は別途見積にしてほしい」といった書き方ができます。

予算は、制作会社を制限するためだけのものではありません。 限られた条件の中で、何を優先し、何を後回しにするかを判断するための基準です。 RFPに予算感を書いておくことで、現実的で比較しやすい提案を受けやすくなります。

13-5. 予算未定の場合の伝え方

予算がまだ決まっていない場合でも、RFPにはその状況を正直に書いておくとよいでしょう。 「予算未定」とだけ書くのではなく、どのような考え方で検討しているのかを伝えることで、制作会社は提案を組み立てやすくなります。

予算未定の場合の書き方には、次のような例があります。

  • 予算は未定のため、必要な範囲と費用感を提案してほしい
  • 目的達成に必要な内容を優先して見積を提示してほしい
  • 最低限必要な案と、充実させた案の2案を提案してほしい
  • 段階的に公開する場合の費用も知りたい
  • 初期費用を抑え、公開後に追加していく方法も検討したい
  • 補助金の活用を想定しており、予算は今後確定する予定

予算未定の場合は、提案内容が制作会社ごとに大きく異なることがあります。 ある会社は必要最小限の提案を出し、別の会社は理想的なフル機能の提案を出すかもしれません。 そのままでは比較が難しくなるため、提案してほしい範囲をある程度指定しておくことが大切です。

たとえば、「必須要件」と「できれば対応したい要件」を分けて書くと、制作会社は優先順位をつけやすくなります。 必須要件として、会社案内、サービス紹介、お問い合わせフォーム、スマートフォン対応を挙げ、追加要件として、採用ページ、ブログ、実績紹介、撮影、SEO記事などを挙げる方法です。

また、予算が未定でも、上限に近い考え方がある場合は共有したほうがよい場合があります。 「大規模なシステム開発までは想定していない」「まずは会社案内と問い合わせ導線を整えたい」「採用コンテンツには一定の費用をかけたい」など、判断材料になる情報を伝えましょう。

山陰の中小企業や団体では、補助金や助成金を活用してホームページ制作を検討することもあります。 その場合は、申請時期、採択時期、事業実施期間、支払い条件などがスケジュールに関わるため、RFPに書いておくと制作会社が対応しやすくなります。

スケジュールと予算は、ホームページ制作の現実的な進め方を決めるための重要な情報です。 希望公開日、社内確認の期間、予算感、予算未定の場合の考え方をRFPに整理しておくことで、制作会社から実行可能で比較しやすい提案を受けやすくなります。

14. 提案してほしい内容を明確にする

RFPでは、制作会社に「何を提案してほしいのか」を明確に書いておくことが大切です。 ホームページ制作の相談では、見積金額だけに目が向きがちですが、本当に比較すべきなのは、金額だけではありません。 目的をどのように理解しているか、どのようなサイト構成を提案しているか、公開後の運用まで考えられているかなど、提案内容全体を見る必要があります。

たとえば、同じ「ホームページリニューアル」という依頼でも、制作会社によって提案の方向性は異なります。 デザインを重視する会社もあれば、SEOや広告運用を重視する会社もあります。 CMSやシステム開発に強い会社、採用コンテンツの制作が得意な会社、地域密着の情報発信に詳しい会社など、それぞれに特徴があります。

そのため、RFPでは「見積書をください」だけでなく、「どのような観点で提案してほしいのか」を具体的に伝えることが重要です。 提案してほしい内容を明確にしておくことで、各社の提案を比較しやすくなり、自社・自団体に合った制作会社を選びやすくなります。

山陰の企業・団体がホームページ制作を依頼する場合も、地域理解、運用のしやすさ、採用や集客への対応、公開後の相談体制など、確認しておきたいポイントがあります。 RFPに提案項目を整理しておくことで、制作会社から具体的で実用的な提案を受けやすくなります。

14-1. 見積書だけでなく提案内容も依頼する

ホームページ制作を依頼するとき、見積書だけを比較してしまうと、判断を誤ることがあります。 見積金額が安く見えても、原稿作成、写真撮影、CMS構築、フォーム設定、SEO設計、保守対応などが含まれていなければ、後から追加費用が発生することがあります。

反対に、金額が高く見える提案でも、企画、設計、取材、ライティング、撮影、運用サポートまで含まれている場合は、内容として妥当なこともあります。 そのため、RFPでは見積書だけでなく、提案内容もあわせて提出してもらうようにしましょう。

提案書に含めてもらいたい内容には、次のようなものがあります。

  • 現状課題への理解
  • 制作・リニューアルの方針
  • サイト構成案
  • デザインの方向性
  • 必要な機能・システムの考え方
  • SEO・集客への対応方針
  • 原稿・写真・素材準備の考え方
  • 制作スケジュール
  • 公開後の保守・運用サポート
  • 見積金額と内訳

提案内容を依頼することで、制作会社がどれだけ自社・自団体の目的を理解しているかを確認できます。 単にページ数と金額だけを並べた見積ではなく、なぜその構成が必要なのか、どのように成果につなげるのかまで説明されている提案のほうが、判断しやすくなります。

RFPには、「見積書に加えて、企画方針やサイト構成案を含む提案書を提出してください」と書いておくとよいでしょう。 また、「費用の内訳がわかるようにしてください」「オプション項目は別に記載してください」といった指定をしておくと、比較しやすくなります。

14-2. サイト構成案

制作会社には、サイト構成案を提案してもらうことをおすすめします。 サイト構成案とは、ホームページにどのようなページを作り、それらをどのように整理するかを示すものです。 サイトマップと呼ばれることもあります。

サイト構成は、ホームページの使いやすさや成果に大きく関わります。 必要な情報があっても、ページの分け方や導線がわかりにくければ、閲覧者は目的の情報にたどり着きにくくなります。 反対に、情報が整理されていれば、サービス内容、実績、採用情報、問い合わせなどへスムーズに進んでもらいやすくなります。

RFPでは、自社が想定しているページ一覧を提示したうえで、制作会社によりよい構成を提案してもらう形がよいでしょう。 たとえば、次のように依頼できます。

  • 目的に合ったサイト構成案を提案してほしい
  • 既存サイトのページを整理した構成案を出してほしい
  • 問い合わせにつながりやすい導線を提案してほしい
  • 採用情報を強化する構成を提案してほしい
  • 地域別・サービス別のページ構成を提案してほしい
  • 公開時に必要なページと、公開後に追加するページを分けて提案してほしい

サイト構成案を見るときは、ページ数の多さだけで判断しないことが大切です。 ページ数が多ければよいわけではありません。 目的に対して必要な情報が整理されているか、閲覧者が迷わず移動できるか、更新しやすい構成になっているかを確認しましょう。

山陰の企業・団体の場合、対応エリアや地域ごとの情報をどう扱うかも重要です。 「松江市向け」「出雲市向け」「島根県西部向け」などのエリア別ページを作る場合は、それぞれのページに意味のある情報を掲載できるかを検討する必要があります。

制作会社にサイト構成案を提案してもらうことで、自社では気づかなかったページや導線の改善点が見つかることがあります。 RFPでは、ページ一覧を固定しすぎず、制作会社の提案余地を残しておくことも大切です。

14-3. デザイン方針

提案書では、デザイン方針も確認したい項目です。 デザイン方針とは、どのような印象を目指すのか、誰に向けてどのように見せるのか、どのような表現で会社や団体の魅力を伝えるのかという考え方です。

RFPで参考サイトや希望する雰囲気を伝えている場合でも、制作会社からは、その目的やターゲットに合わせたデザイン方針を提案してもらうとよいでしょう。 単に「きれいなデザインにします」ではなく、「採用希望者に職場の雰囲気が伝わるように写真を活かす」「法人顧客に信頼感を与えるために落ち着いた配色にする」など、理由のある提案が望ましいです。

デザイン方針で確認したい項目には、次のようなものがあります。

  • 目指す印象
  • ターゲットに合わせた見せ方
  • トップページの考え方
  • 写真やイラストの使い方
  • ロゴやブランドカラーの扱い
  • スマートフォンでの見せ方
  • 山陰らしさ・地域性の表現
  • 情報の読みやすさへの配慮

デザインは好みだけで判断しないことが大切です。 社内で確認すると、どうしても「好き」「嫌い」の意見が出やすくなります。 しかし、本来確認すべきなのは、RFPに書いた目的やターゲットに合っているかどうかです。

たとえば、採用を重視するサイトであれば、求職者が会社の雰囲気を感じ取れるデザインになっているかを確認します。 問い合わせを増やしたいサイトであれば、サービス内容がわかりやすく、問い合わせへの導線が見つけやすいかを確認します。 公共性の高いサイトであれば、見た目の個性よりも、情報の探しやすさや読みやすさが重要になることもあります。

RFPには、「デザイン案だけでなく、デザイン方針の説明も提案書に含めてほしい」と書いておくとよいでしょう。 方針が明確であれば、デザイン確認時の判断基準も共有しやすくなります。

14-4. CMS・システム構成

ホームページにCMSやフォーム、予約、会員機能などが必要な場合は、CMS・システム構成についても提案してもらいましょう。 見た目が同じようなホームページでも、裏側の仕組みによって、更新のしやすさ、保守性、セキュリティ、将来の拡張性は大きく変わります。

CMSを導入する場合は、どのCMSを使うのか、どの範囲を社内で更新できるようにするのか、管理画面はどのような形になるのかを確認します。 WordPressなどの一般的なCMSを使うのか、独自CMSを使うのか、既存サービスを利用するのかによって、費用や運用方法が異なります。

制作会社に提案してもらいたい項目には、次のようなものがあります。

  • 使用するCMSの種類
  • CMSを導入する理由
  • 社内で更新できる範囲
  • 管理画面の使いやすさ
  • 権限管理の有無
  • フォームの仕様
  • 予約・決済・会員機能の実現方法
  • 外部サービス利用の有無
  • セキュリティ対策
  • 保守・アップデートの方針

システム構成を比較するときは、「どの機能があるか」だけでなく、「公開後に運用しやすいか」を見ることが大切です。 多機能な仕組みでも、担当者が使いこなせなければ更新が止まってしまいます。 逆に、必要な機能に絞ったシンプルなCMSのほうが、長く使いやすい場合もあります。

予約、決済、会員機能などが必要な場合は、ゼロから開発するのか、外部サービスを活用するのかも重要な判断になります。 外部サービスを使うことで費用を抑えられる場合がありますが、デザインや機能の自由度が制限されることもあります。 独自開発は自由度が高い一方で、開発費や保守費が大きくなることがあります。

RFPには、「CMSやシステム構成について、理由を含めて提案してほしい」「外部サービス利用も含めて現実的な方法を提案してほしい」と書いておくと、制作会社から比較しやすい提案を受けやすくなります。

14-5. SEO・運用改善の提案

ホームページを集客や採用に活用したい場合は、SEOや公開後の運用改善についても提案してもらうことが重要です。 ホームページは公開して終わりではなく、検索状況やアクセス状況を見ながら改善していくことで、成果につながりやすくなります。

RFPでは、SEOについてどの範囲まで提案してほしいのかを書いておきましょう。 たとえば、サイト構成の段階からSEOを考慮するのか、ページタイトルや見出しを整えるのか、コラム記事の方針まで提案してもらうのかによって、提案内容は変わります。

提案してもらいたい項目には、次のようなものがあります。

  • SEOを意識したサイト構成
  • 対策キーワードの考え方
  • 地域名を含む検索への対応
  • サービスページの設計
  • ブログ・コラムの運用方針
  • 構造化データへの対応
  • Googleビジネスプロフィールとの連携
  • アクセス解析の導入
  • 公開後の改善提案

SEOの提案を見るときは、「検索順位を保証する」といった言葉だけに注目しないようにしましょう。 検索順位はさまざまな要因で変動するため、確実な保証は難しいものです。 重要なのは、自社の事業内容やターゲットに合ったキーワード設計、情報設計、継続的な改善方針があるかどうかです。

山陰の企業・団体の場合は、地域名を含む検索への対応も大切です。 「島根」「鳥取」「山陰」「松江市」「出雲市」「米子市」など、どの地域を重視するのかによって、ページ構成や文章の書き方が変わります。 地域ごとのページを作る場合は、内容の薄いページにならないよう、実績や地域事情を含めた情報設計が必要です。

また、公開後にどのような改善を行うのかも確認しておきましょう。 月次レポート、アクセス解析、検索キーワードの確認、問い合わせ導線の改善、記事追加の提案、広告運用との連携など、制作会社によって対応範囲は異なります。

RFPには、「SEOの基本対応だけでなく、公開後の改善提案も含めてほしい」「地域名検索やAI検索時代を意識した情報設計を提案してほしい」など、期待する範囲を書いておくとよいでしょう。

14-6. 保守費用・公開後サポート

提案を依頼するときは、初期制作費だけでなく、公開後の保守費用やサポート内容も確認しておきます。 ホームページは公開後にも、更新、修正、セキュリティ対応、バックアップ、不具合対応、アクセス解析などが必要になるためです。

RFPでは、保守・運用サポートについて、提案書に含めてもらうよう依頼しましょう。 特にCMSを使う場合や、フォーム、予約、会員機能などがある場合は、公開後の保守体制が重要になります。

保守費用・公開後サポートで確認したい項目には、次のようなものがあります。

  • 月額保守費用
  • 保守費用に含まれる作業範囲
  • 軽微な修正の対応範囲
  • CMSやプラグインのアップデート
  • バックアップの有無
  • 不具合発生時の対応
  • セキュリティ対応
  • アクセス解析レポート
  • 改善提案の有無
  • 問い合わせ方法と対応時間

保守契約は、制作会社によって内容が大きく異なります。 月額費用が安くても、ほとんどの作業が別料金になる場合もあります。 反対に、月額費用が高めでも、定期的な更新、バックアップ、セキュリティ対応、レポート提出まで含まれている場合もあります。

そのため、保守費用を見るときは、金額だけでなく「何が含まれているか」を確認しましょう。 軽微な修正とはどの範囲か、対応回数に制限があるか、緊急時の対応は可能か、CMSのアップデート後に不具合が出た場合はどうするかなど、具体的な条件を確認することが大切です。

山陰の企業・団体では、社内にWeb担当者が専任でいない場合もあります。 その場合、公開後に気軽に相談できる制作会社の存在は重要です。 お知らせの更新、採用情報の変更、写真差し替え、イベント情報の追加、アクセス解析の見方など、継続的な相談が必要になることがあります。

RFPには、「公開後の保守・運用サポートも提案してほしい」「月額保守費用と対応範囲を明記してほしい」「改善提案やアクセス解析の支援も含めて検討したい」と書いておくとよいでしょう。

提案してほしい内容を明確にしておくことは、制作会社を正しく比較するために重要です。 見積金額だけでなく、サイト構成、デザイン方針、CMS・システム構成、SEO・運用改善、保守サポートまで確認することで、自社・自団体に合った制作会社を選びやすくなります。

15. 制作会社を比較するときのポイント

RFPをもとに複数の制作会社から提案を受け取ったら、次はその内容を比較します。 ホームページ制作会社を選ぶときは、見積金額だけで判断しないことが大切です。 金額はもちろん重要ですが、提案内容、目的理解、制作体制、公開後のサポート、地域への理解なども含めて総合的に判断する必要があります。

同じRFPを渡しても、制作会社によって提案の方向性は大きく異なります。 ある会社はデザイン性を重視するかもしれません。 別の会社はSEOや広告運用を重視するかもしれません。 CMSやシステム開発に強い会社もあれば、取材やライティング、採用コンテンツの制作に強い会社もあります。

そのため、制作会社を比較するときは、「自社・自団体が今回のホームページ制作で何を実現したいのか」に立ち返ることが重要です。 問い合わせを増やしたいのか、採用を強化したいのか、信頼性を高めたいのか、情報発信をしやすくしたいのかによって、選ぶべき制作会社は変わります。

山陰でホームページ制作を依頼する場合は、地域事情への理解や、公開後に相談しやすい体制も重要な比較ポイントになります。 ただし、地元だからよい、県外だから悪いという単純な判断ではなく、目的に合った提案ができているか、運用まで見据えているかを確認しましょう。

15-1. 金額だけで判断しない

制作会社を比較するとき、最も目につきやすいのは見積金額です。 もちろん、予算に合っているかどうかは重要です。 しかし、金額だけで判断すると、必要な作業が含まれていなかったり、公開後に追加費用が発生したりすることがあります。

ホームページ制作の見積には、さまざまな作業が含まれます。 たとえば、企画、設計、デザイン、コーディング、CMS構築、フォーム設定、原稿作成、写真撮影、SEO設計、アクセス解析設定、公開作業、保守対応などです。 見積金額が安くても、これらのうち一部が含まれていなければ、結果的に追加費用が必要になることがあります。

比較するときは、次のような点を確認しましょう。

  • 見積に含まれる作業範囲は明確か
  • ページ数や機能の前提は同じか
  • CMS構築が含まれているか
  • フォーム設定が含まれているか
  • 原稿作成やライティングが含まれているか
  • 写真撮影が含まれているか
  • SEOの基本対応が含まれているか
  • 公開作業が含まれているか
  • 保守費用は別途か
  • 追加費用が発生する条件は明確か

安い見積が悪いわけではありません。 必要な範囲を絞り、シンプルな構成で制作する場合は、費用を抑えた提案が適していることもあります。 反対に、採用強化、SEO、取材、撮影、システム開発まで含めたい場合は、一定の費用が必要になります。

大切なのは、金額と内容のバランスを見ることです。 「何が含まれていて、何が含まれていないのか」を確認し、自社の目的に対して妥当な提案かどうかを判断しましょう。

15-2. 地域理解があるか

山陰でホームページ制作を依頼する場合、地域理解があるかどうかも重要な比較ポイントです。 地域の顧客に向けた情報発信、採用、観光、行政・公共情報などでは、地域事情を踏まえた提案が必要になることがあります。

たとえば、島根県や鳥取県の企業がホームページを作る場合、対応エリア、地域名を含む検索、地元での実績、車移動を前提としたアクセス情報、地域の採用事情などが関係することがあります。 県外の人に向けたサイトであれば、山陰という地域を知らない人にも伝わる説明が必要になるかもしれません。

地域理解を見るときは、単に「地元の会社かどうか」だけではなく、提案内容に地域への視点が入っているかを確認しましょう。

  • 対応エリアや地域名の扱いを考えているか
  • 地域の顧客に向けた導線を提案しているか
  • 山陰での採用やUターン・Iターンを意識しているか
  • 地域での実績や活動を活かす提案があるか
  • 観光・行政・医療・福祉など地域性の強い分野に配慮しているか
  • 地元ユーザーの検索行動を想定しているか

地元制作会社であれば、地域事情を理解しており、対面で相談しやすいというメリットがあります。 一方で、県外の制作会社でも、専門性が高く、目的に合った提案ができる場合もあります。 重要なのは、地域性をどのようにホームページに反映するかを具体的に考えているかどうかです。

山陰らしさを出す場合も、単に風景写真を使うだけでは不十分です。 地域での信頼、事業の実績、働く人、利用者の声、対応エリア、地域との関わりなどをどう見せるかまで提案されているかを確認しましょう。

15-3. 目的に合った提案になっているか

制作会社を比較するときに最も重要なのは、提案が目的に合っているかどうかです。 RFPに書いた目的を制作会社が正しく理解し、その目的に対して具体的な提案をしているかを確認しましょう。

たとえば、問い合わせを増やしたいと書いたにもかかわらず、デザインの話ばかりで、サービスページや問い合わせ導線、フォーム改善、SEOについて触れられていない場合は、目的に対する提案として不十分かもしれません。

採用応募を増やしたい場合は、募集要項を掲載するだけではなく、求職者が知りたい情報、社員紹介、職場の雰囲気、応募前の不安を解消するコンテンツ、応募導線などが提案されているかを見る必要があります。

会社の信頼性を高めたい場合は、会社概要、代表メッセージ、実績、事例、資格・認定、お客様の声などをどのように見せるかが重要です。 商品やサービスをわかりやすく伝えたい場合は、サービスの分類、説明の順番、図解、よくある質問、事例などの提案があるかを確認します。

目的に合った提案かどうかを見るときは、次の点を確認しましょう。

  • RFPに書いた課題を理解しているか
  • 目的に対する具体的な解決策があるか
  • ターゲットに合わせた構成になっているか
  • 必要なページや導線が提案されているか
  • デザインの理由が目的と結びついているか
  • 公開後の成果や改善まで考えているか

提案書を見るときは、「見た目がよさそうか」だけでなく、「なぜその提案なのか」を確認することが大切です。 目的に合った提案には、デザインや機能、ページ構成に理由があります。 その理由が説明されている制作会社は、依頼内容を深く理解しようとしている可能性が高いといえます。

15-4. 公開後の運用まで考えられているか

ホームページは公開して終わりではありません。 公開後に情報を更新し、必要に応じて改善し、セキュリティやバックアップを維持していく必要があります。 そのため、制作会社を比較するときは、公開後の運用まで考えられているかを確認しましょう。

公開後の運用で重要になるのは、更新のしやすさです。 お知らせ、採用情報、実績紹介、ブログ、イベント情報などを社内で更新したい場合は、CMSの管理画面が使いやすいか、更新方法の説明があるか、マニュアルが用意されるかを確認する必要があります。

また、保守やセキュリティ対応も重要です。 CMSを使う場合は、アップデート、バックアップ、不具合対応、フォームの動作確認、セキュリティ対策などが必要になります。 これらが保守契約に含まれているのか、別途費用なのかを確認しましょう。

比較時に確認したい項目には、次のようなものがあります。

  • 公開後の更新方法が明確か
  • CMSの操作説明があるか
  • 保守契約の内容が具体的か
  • バックアップ対応があるか
  • セキュリティ対応が含まれるか
  • 軽微な修正の対応範囲が明確か
  • アクセス解析や改善提案があるか
  • 困ったときの相談先が明確か

特に、社内にWeb担当者が専任でいない場合は、公開後に相談できる体制が重要です。 「お知らせの更新方法がわからない」「採用情報を変更したい」「フォームに迷惑メールが増えた」「アクセス数を確認したい」といった相談は、公開後によく発生します。

山陰の企業・団体では、少人数でホームページ運用を行うことも多いため、運用しやすい設計と、相談しやすい保守体制が大切です。 提案の段階で、公開後の運用まで具体的に考えられているかを確認しましょう。

15-5. 担当者との相性・説明のわかりやすさ

ホームページ制作では、担当者との相性や説明のわかりやすさも重要です。 制作期間中は、何度も打ち合わせや確認を行います。 公開後も、更新や修正、保守、改善について相談することがあります。 そのため、安心して相談できる相手かどうかは、制作会社選びの大切なポイントです。

専門用語ばかりで説明されると、依頼者側が内容を理解できないまま進んでしまうことがあります。 逆に、難しい内容をわかりやすく説明してくれる制作会社であれば、判断しやすくなります。 特に、CMS、サーバー、SEO、広告、アクセス解析、セキュリティなどは専門的な内容になりやすいため、説明のわかりやすさが重要です。

担当者について確認したい点には、次のようなものがあります。

  • こちらの話を丁寧に聞いてくれるか
  • 目的や課題を理解しようとしているか
  • 専門的な内容をわかりやすく説明してくれるか
  • できること・できないことを正直に伝えてくれるか
  • 質問への回答が具体的か
  • 連絡方法や対応スピードが合っているか
  • 制作後も相談しやすそうか

また、提案時のやり取りは、制作開始後の進め方を想像する材料になります。 質問への回答が遅い、説明が曖昧、見積範囲が不明確、こちらの意図を汲み取らないまま進めようとする、といった場合は注意が必要です。

一方で、依頼者側も、制作会社にすべてを丸投げするのではなく、目的や情報をきちんと共有する姿勢が大切です。 よいホームページ制作は、制作会社だけでなく、依頼者との協力によって進みます。

担当者との相性は、価格表や提案書だけではわかりにくい部分です。 打ち合わせや質問への対応を通じて、安心して一緒に進められる相手かどうかを確認しましょう。

15-6. 山陰で依頼する場合の比較軸

山陰でホームページ制作を依頼する場合は、一般的な比較項目に加えて、地域ならではの比較軸も考えておくとよいでしょう。 地域の顧客や求職者に向けた情報発信、山陰内での認知、地元企業としての信頼性、県外への発信など、ホームページに求められる役割が地域性と関わることがあるためです。

山陰で依頼する場合の比較軸としては、次のようなものがあります。

  • 島根・鳥取の地域事情を理解しているか
  • 地域名を含むSEOに対応できるか
  • 地元企業・団体の制作実績があるか
  • 採用やUターン・Iターンへの視点があるか
  • 観光・行政・医療・福祉など地域性の強い分野に対応できるか
  • 公開後も相談しやすい体制があるか
  • 対面・オンラインどちらでも打ち合わせできるか
  • 地域内外へ発信するための提案があるか

たとえば、地域密着型の事業であれば、「地元で相談できる安心感」をホームページ上でどう伝えるかが重要になります。 対応エリア、地域での実績、スタッフの顔、アクセス、地元のお客様の声などをどう整理するかを確認しましょう。

採用を重視する場合は、山陰で働く魅力や、Uターン・Iターン希望者に向けた情報設計が必要になることがあります。 会社の魅力だけでなく、地域で暮らすイメージや、働き続けられる環境をどう伝えるかも比較ポイントになります。

観光や地域資源を扱うサイトでは、県外から訪れる人に向けた説明や導線が重要です。 山陰を知らない人にも伝わる情報設計、アクセス案内、季節ごとの見せ方、写真や多言語対応なども検討対象になります。

また、山陰の中小企業では、ホームページ公開後に継続的な相談が発生することも多くあります。 新しいサービスの追加、採用情報の更新、補助金活用、広告運用、SNS連携、アクセス解析など、公開後の伴走支援ができるかどうかも確認しておくと安心です。

制作会社を比較するときは、見積金額、デザイン、機能だけでなく、目的理解、地域理解、運用支援、説明のわかりやすさまで含めて判断しましょう。 RFPに書いた目的に対して、最も納得できる提案をしている会社を選ぶことが、よいホームページ制作につながります。

16. RFPに書かないほうがよいこと・注意点

RFPは、ホームページ制作会社に自社・自団体の考えを伝えるための大切な資料です。 しかし、何でも細かく書けばよいというものではありません。 書き方によっては、制作会社の提案の幅を狭めてしまったり、本来の目的からずれた提案になったりすることがあります。

RFPで大切なのは、「何を実現したいのか」「どのような課題を解決したいのか」「どの条件は外せないのか」を明確にすることです。 一方で、デザインや機能、システムの細部まで依頼者側で決めすぎてしまうと、制作会社の専門的な提案を受けにくくなることがあります。

また、要望を詰め込みすぎたり、目的と手段を混同したり、予算や納期を曖昧にしたまま依頼したりすると、提案内容や見積内容が比較しにくくなります。 RFPは、制作会社を縛るための資料ではなく、よい提案を引き出すための資料です。

この章では、RFPを書くときに注意したい点を整理します。 山陰の企業・団体がホームページ制作を依頼する場合でも、これらのポイントを押さえておくことで、制作会社との認識違いや、制作開始後の手戻りを減らしやすくなります。

16-1. 要望を詰め込みすぎない

RFPを作るときに注意したいのが、要望を詰め込みすぎることです。 せっかくホームページを作るなら、あれも入れたい、これもできるようにしたいと考えるのは自然なことです。 しかし、要望が多すぎると、目的がぼやけたり、予算やスケジュールに合わなくなったりすることがあります。

たとえば、問い合わせを増やしたい、採用応募も増やしたい、ブログも運用したい、動画も入れたい、予約機能もほしい、会員機能もほしい、多言語対応もしたい、広告用のページも作りたい、というようにすべてを一度に盛り込むと、制作範囲は大きくなります。

要望が多いこと自体が悪いわけではありません。 重要なのは、優先順位をつけることです。 RFPでは、要望を「必ず必要なもの」と「できれば対応したいもの」に分けて書くと、制作会社が現実的な提案をしやすくなります。

たとえば、次のように整理できます。

  • 必須:会社案内、サービス紹介、お問い合わせフォーム、スマートフォン対応
  • 重要:採用情報、実績紹介、SEOを意識したページ設計
  • できれば:ブログ機能、動画掲載、多言語対応、広告用ランディングページ
  • 将来的に検討:会員機能、予約機能、決済機能

このように分類しておくと、制作会社は予算や公開時期に合わせて、どこまでを初期制作に含めるべきか、どこからを次の段階に回すべきかを提案しやすくなります。

また、要望を詰め込みすぎると、閲覧者にとってもわかりにくいホームページになることがあります。 会社側が載せたい情報をすべて並べるのではなく、ターゲットが必要とする情報を優先して整理することが大切です。

山陰の中小企業や団体では、限られた予算や人員でホームページを運用することも多くあります。 公開時にすべてを完成させようとするのではなく、まず重要なページを整え、公開後に情報を追加していく進め方も検討しましょう。

16-2. 目的と手段を混同しない

RFPを書くときは、目的と手段を混同しないことが重要です。 目的とは、ホームページを通じて実現したいことです。 手段とは、その目的を実現するための方法です。

たとえば、「問い合わせを増やしたい」は目的です。 そのための手段として、サービスページを改善する、問い合わせボタンを目立たせる、よくある質問を追加する、実績紹介を充実させる、SEO対策を行う、といった方法があります。

一方で、「ブログを作りたい」「動画を載せたい」「Instagramを埋め込みたい」「予約機能を入れたい」といった要望は、多くの場合、手段です。 それ自体が目的ではなく、何のために必要なのかを考える必要があります。

目的と手段を整理せずにRFPを書くと、制作会社は「なぜその機能が必要なのか」を判断しにくくなります。 たとえば、ブログ機能を希望していても、社内で記事を書く体制がなければ、公開後に更新されない可能性があります。 予約機能を希望していても、既存の予約サービスを使ったほうが費用や運用面で適している場合もあります。

RFPでは、要望を書くときに「その理由」も添えるとよいでしょう。

  • 問い合わせを増やしたいため、サービス内容と実績をわかりやすく見せたい
  • 採用応募を増やしたいため、社員紹介と職場写真を充実させたい
  • 地域の人に活動を知ってもらうため、お知らせを自社で更新したい
  • 観光客に情報を届けるため、アクセス情報と多言語対応を検討したい
  • 専門性を伝えるため、コラム記事の運用を始めたい

このように書くと、制作会社は目的に合った別の方法も提案しやすくなります。 依頼者が考えている手段が必ずしも最適とは限らないため、目的を共有しておくことが重要です。

ホームページ制作では、「何を作るか」よりも「なぜ作るか」が先にあります。 RFPでは、機能やデザインの要望だけでなく、その背景にある目的を必ず書くようにしましょう。

16-3. 「全部おまかせ」にしすぎない

ホームページ制作について詳しくない場合、「全部おまかせしたい」と考えることがあります。 専門的な設計やデザイン、システム構成を制作会社に任せること自体は問題ありません。 しかし、RFPに何も書かずに「おまかせ」とだけ伝えると、制作会社は判断材料が少なく、依頼者の期待とずれた提案になる可能性があります。

制作会社が専門家であっても、依頼者の会社や団体のことを最初から深く理解しているわけではありません。 事業内容、強み、ターゲット、地域での立ち位置、採用課題、公開後の運用体制などは、依頼者側から共有する必要があります。

「おまかせ」にする場合でも、最低限、次の情報は伝えておきましょう。

  • ホームページ制作の目的
  • 現在の課題
  • 主なターゲット
  • 優先したい成果
  • 必要なページや機能
  • 予算感
  • 希望公開時期
  • 避けたいデザインや表現
  • 公開後の更新体制

たとえば、「デザインはおまかせしたいが、採用希望者に明るい職場だと感じてもらいたい」「サイト構成は提案してほしいが、問い合わせを増やすことを最優先にしたい」といった書き方であれば、制作会社は専門性を活かして提案しやすくなります。

「全部おまかせ」は、制作会社にとって自由度が高いように見えますが、実際には判断基準がないため、提案が難しくなることもあります。 依頼者側の考えが見えないと、制作会社は無難な提案をするしかなくなる場合があります。

RFPは、細かな仕様をすべて決めるための資料ではありません。 しかし、目的や条件、優先順位は依頼者側が整理して伝える必要があります。 そのうえで、具体的な見せ方や技術的な方法を制作会社に提案してもらうのがよい進め方です。

16-4. 予算・納期を曖昧にしすぎない

RFPでは、予算や納期をできるだけ具体的に書くことが望ましいです。 予算や納期が曖昧なままだと、制作会社はどの範囲まで提案すればよいのか判断しにくくなります。 その結果、提案内容や見積金額に大きな差が出て、比較しにくくなることがあります。

たとえば、同じ「ホームページをリニューアルしたい」という依頼でも、50万円程度で必要最小限の会社案内サイトを作るのか、200万円以上かけて採用、SEO、撮影、ライティング、CMSまで含めたサイトを作るのかでは、提案内容が大きく変わります。

予算を書きにくい場合でも、考え方を伝えることはできます。

  • 初期費用はできるだけ抑えたい
  • 採用ページには予算をかけたい
  • 撮影・ライティング込みで提案してほしい
  • 必要最小限の案と充実案の両方を見たい
  • 公開後の保守費用も含めて検討したい
  • 補助金の範囲内で制作したい

納期についても、「急ぎで」「なるべく早く」といった表現だけでは不十分です。 可能であれば、希望公開日や、その理由を書いておきましょう。 「採用活動が始まる前に公開したい」「イベント告知に間に合わせたい」「年度内に公開したい」など、背景がわかると制作会社は現実的なスケジュールを提案しやすくなります。

ただし、希望納期が短い場合は、制作範囲の調整が必要になることがあります。 すべてのページや機能を一度に作るのではなく、主要ページだけ先に公開し、その他のコンテンツを後から追加する段階公開も検討できます。

予算や納期を曖昧にしすぎると、制作会社との認識違いが起こりやすくなります。 RFPでは、確定していない場合でも「現時点での希望」や「検討中の条件」を書いておくことが大切です。

16-5. 提案の自由度を残す

RFPは、依頼内容を整理するための資料ですが、制作会社の提案の自由度を残すことも大切です。 依頼者側でページ構成、デザイン、機能、システム仕様を細かく決めすぎると、制作会社が専門的な視点から改善案を出しにくくなることがあります。

たとえば、「トップページにはこの順番でこの要素を必ず入れる」「このCMSを必ず使う」「このボタンをこの位置に置く」と細かく指定しすぎると、制作会社はその条件に合わせるだけになってしまいます。 しかし、目的によっては別の構成のほうが使いやすい場合や、別のシステムのほうが運用しやすい場合もあります。

RFPでは、必ず守ってほしい条件と、提案してほしい部分を分けて書くとよいでしょう。

  • 必須条件:スマートフォン対応、問い合わせフォーム、採用情報、CMSでのお知らせ更新
  • 希望条件:実績紹介を充実させたい、地域名検索を意識したい、写真を多く使いたい
  • 提案希望:サイト構成、デザイン方針、CMSの種類、SEO方針、公開後の運用方法

このように分けることで、制作会社は守るべき条件を理解しながら、よりよい方法を提案できます。 依頼者側が考えている方法よりも、目的に合った別の方法がある場合もあります。

また、提案の自由度を残すことは、複数社を比較するうえでも役立ちます。 同じ条件に対して、各社がどのような考え方で提案するのかを見ることで、制作会社ごとの強みや姿勢がわかりやすくなります。

山陰でホームページ制作を依頼する場合も、地域性の出し方、採用情報の見せ方、SEOの考え方、公開後の運用体制などは、制作会社によって提案が分かれる部分です。 RFPで目的や条件を共有したうえで、具体的な方法は制作会社に提案してもらう姿勢が大切です。

RFPに書かないほうがよいこととは、情報を隠すことではありません。 むしろ、目的、課題、条件、優先順位はしっかり書くべきです。 その一方で、手段を細かく固定しすぎず、制作会社が専門性を活かして提案できる余地を残すことが、よいRFPにつながります。

17. RFPの簡易テンプレート

ここまで、RFPに書くべき内容を項目ごとに整理してきました。 実際にRFPを作るときは、最初から完璧な資料を作ろうとしなくても構いません。 まずは、会社・団体の情報、制作の目的、ターゲット、必要なページや機能、予算、スケジュールなどを簡単に書き出すことから始めましょう。

RFPは、制作会社に正確な指示を出すためだけの資料ではありません。 自社・自団体の中で、ホームページ制作の目的や優先順位を整理するための資料でもあります。 書き出してみることで、まだ決まっていないこと、社内で確認が必要なこと、制作会社に相談したいことが見えてきます。

以下のテンプレートは、山陰の企業・団体がホームページ制作を依頼するときに使いやすいように、基本的な項目を整理したものです。 すべてを埋める必要はありません。 わかるところから記入し、不明な部分は「相談したい」「提案してほしい」と書いておくとよいでしょう。

17-1. 会社・団体情報

まず、依頼元となる会社・団体の基本情報を記載します。 制作会社が事業内容や組織の特徴を理解するための前提情報になります。

会社・団体情報

  • 会社名・団体名:
  • 所在地:
  • 代表者名:
  • 担当者名:
  • 担当者の連絡先:
  • 事業内容・活動内容:
  • 主な商品・サービス:
  • 対応エリア:
  • 現在のホームページURL:
  • 現在利用しているSNS:
  • 現在利用しているGoogleビジネスプロフィールの有無:

事業内容は、社内で使っている説明だけでなく、初めて見る人にも伝わるように書くことが大切です。 特に、専門的なサービスや地域密着型の事業では、誰に何を提供しているのかを具体的に書くと、制作会社が提案しやすくなります。

山陰で事業を行っている場合は、松江市、出雲市、米子市、鳥取市、島根県西部、山陰全域など、対応エリアも書いておくとよいでしょう。 地域名を含む検索や、地域性を活かした情報設計を検討しやすくなります。

17-2. 制作の目的

次に、ホームページ制作やリニューアルの目的を記載します。 ここはRFPの中でも特に重要な項目です。 目的が明確であれば、制作会社はサイト構成、デザイン、機能、SEO、運用方法を目的に合わせて提案できます。

制作の目的

  • 今回の制作は新規制作か、リニューアルか:
  • 現在のホームページの課題:
  • 今回のホームページ制作で実現したいこと:
  • 最も重視したい目的:
  • 問い合わせを増やしたいか:
  • 採用応募を増やしたいか:
  • 会社・団体の信頼性を高めたいか:
  • 商品・サービスをわかりやすく伝えたいか:
  • 地域への情報発信を強化したいか:
  • 公開後にどのように活用したいか:

目的を書くときは、「デザインを新しくしたい」だけで終わらせないことが大切です。 なぜデザインを新しくしたいのか、誰にどう見られたいのか、どのような成果につなげたいのかまで書くと、提案の質が高まりやすくなります。

たとえば、「問い合わせを増やしたい」「採用応募を増やしたい」「古い印象を改善したい」「地域の人に活動を知ってもらいたい」「県外の人にもサービスを伝えたい」といった目的を整理しておきましょう。

17-3. ターゲット

ホームページを誰に見てほしいのかを整理します。 ターゲットが明確でないと、デザインや文章、ページ構成、導線が曖昧になりやすくなります。

ターゲット

  • 主な閲覧者:
  • 顧客・取引先向けか:
  • 求職者向けか:
  • 保護者・学生向けか:
  • 地域住民向けか:
  • 観光客・県外の人向けか:
  • 年齢層:
  • 閲覧時に使う端末の想定:
  • 主に山陰エリア内の人か、県外・全国向けか:
  • ターゲットが知りたい情報:
  • ターゲットに取ってほしい行動:

ターゲットは一つに絞れない場合もあります。 その場合は、優先順位をつけて整理しましょう。 たとえば、企業サイトであれば、顧客、取引先、求職者、地域住民など複数の閲覧者が考えられます。

重要なのは、それぞれのターゲットが何を知りたいのかを考えることです。 顧客はサービス内容や実績を見たいかもしれません。 求職者は職場の雰囲気や募集要項を見たいかもしれません。 地域住民は営業時間、アクセス、活動内容を確認したいかもしれません。

17-4. 必要なページ・機能

ホームページに必要なページや機能を整理します。 ここでは、必須のものと、できれば対応したいものを分けて書くと、制作会社が優先順位を判断しやすくなります。

必要なページ

  • トップページ:
  • 会社案内・団体概要:
  • サービス紹介:
  • 商品紹介:
  • 実績紹介・事例紹介:
  • 採用情報:
  • お知らせ:
  • ブログ・コラム:
  • よくある質問:
  • お問い合わせ:
  • アクセス:
  • プライバシーポリシー:
  • その他必要なページ:

必要な機能

  • お知らせ更新機能:
  • ブログ・コラム更新機能:
  • 実績紹介の更新機能:
  • お問い合わせフォーム:
  • 採用エントリーフォーム:
  • 資料請求フォーム:
  • 予約機能:
  • 決済機能:
  • 会員機能:
  • 多言語対応:
  • SNS連携:
  • Googleマップ表示:
  • アクセス解析:
  • その他必要な機能:

必要なページや機能は、多ければよいというものではありません。 目的やターゲットに合わせて、本当に必要なものを整理することが大切です。 公開時に必須のものと、公開後に追加できるものを分けておくと、予算やスケジュールに合わせた提案を受けやすくなります。

17-5. デザインの希望

デザインについては、希望する雰囲気、避けたい雰囲気、参考サイト、既存素材の有無を記載します。 抽象的な言葉だけでなく、理由や目的も添えると伝わりやすくなります。

デザインの希望

  • 希望する雰囲気:
  • 避けたい雰囲気:
  • 重視したい印象:
  • 参考にしたいサイトURL:
  • 参考サイトのどこを参考にしたいか:
  • ロゴデータの有無:
  • ブランドカラーの有無:
  • 既存パンフレットや会社案内の有無:
  • 使用できる写真の有無:
  • 新規写真撮影の希望:
  • 山陰らしさ・地域性を出したいか:
  • デザインで特に相談したいこと:

「シンプル」「信頼感」「親しみやすい」といった言葉は、人によって解釈が異なります。 そのため、参考サイトや避けたい例を添えると、制作会社との認識違いを減らしやすくなります。

山陰らしさを出したい場合も、どの程度表現したいのかを整理しておきましょう。 地域密着の安心感を出したいのか、県外に向けて専門性を見せたいのか、観光や地域資源を前面に出したいのかによって、デザインの方向性は変わります。

17-6. 予算・スケジュール

予算とスケジュールは、制作会社が現実的な提案を行うために重要な情報です。 確定していない場合でも、現時点での希望や考え方を書いておくとよいでしょう。

予算

  • 初期制作費の予算:
  • 予算の上限:
  • 予算が未定の場合の考え方:
  • 写真撮影費を含めるか:
  • ライティング費を含めるか:
  • システム開発費を含めるか:
  • 公開後の保守費用を含めるか:
  • Web広告費は別予算か:
  • 補助金・助成金の利用予定:

スケジュール

  • 希望公開日:
  • 公開希望日の理由:
  • 提案書の提出期限:
  • 制作会社の選定予定日:
  • 制作開始希望時期:
  • 社内確認にかかる期間:
  • 繁忙期・長期休暇など注意すべき時期:
  • 段階公開を検討できるか:

予算が未定の場合は、「必要最小限の案と充実案の2案を提案してほしい」「段階的に公開する方法も知りたい」と書いておくと、制作会社から比較しやすい提案を受けやすくなります。

スケジュールについては、制作会社の作業期間だけでなく、依頼者側の確認期間も見込むことが大切です。 役員会や委員会、複数部署での確認が必要な場合は、その分の時間も考えておきましょう。

17-7. 提案してほしい内容

制作会社に何を提案してほしいのかを明確にしておきます。 見積書だけでなく、サイト構成やデザイン方針、CMS、SEO、保守運用まで含めて提案してもらうと、比較しやすくなります。

提案してほしい内容

  • 現状課題に対する提案:
  • サイト構成案:
  • トップページの考え方:
  • デザイン方針:
  • CMS・システム構成:
  • SEO・集客方針:
  • 地域名検索への対応:
  • AI検索時代を意識した情報設計:
  • 原稿・写真準備の進め方:
  • 制作スケジュール:
  • 見積金額と内訳:
  • 公開後の保守・運用サポート:
  • アクセス解析・改善提案:
  • その他、制作会社からの提案:

提案してほしい内容を具体的に書くことで、各社の提案を比較しやすくなります。 また、制作会社にとっても、どの範囲まで提案すればよいのかが明確になります。

ただし、提案の自由度を残すことも大切です。 「この条件は必須」「この部分は提案してほしい」と分けて書くことで、制作会社の専門性を活かした提案を受けやすくなります。

17-8. 問い合わせ先

最後に、RFPに関する問い合わせ先を記載します。 提案依頼中に制作会社から質問が出ることはよくあります。 質問への回答方法や期限を決めておくと、やり取りがスムーズになります。

問い合わせ先

  • 担当者名:
  • 部署名:
  • メールアドレス:
  • 電話番号:
  • 問い合わせ受付期限:
  • 質問への回答方法:
  • 提案書の提出方法:
  • 提案書の提出期限:
  • プレゼンテーションの有無:
  • 選定結果の通知予定日:

複数の制作会社に提案を依頼する場合は、質問への回答を各社に公平に共有する方法も検討しましょう。 たとえば、質問を一定期間受け付け、回答をまとめて全社へ共有する方法があります。

また、提案書の提出形式も指定しておくとよいでしょう。 PDFで提出してほしいのか、メール添付でよいのか、オンラインストレージを使うのか、見積書を別紙にするのかなどを決めておくと、受け取り後の確認がしやすくなります。

RFPのテンプレートは、あくまで出発点です。 すべての項目を無理に埋める必要はありません。 むしろ、不明な点や迷っている点を明確にしておくことで、制作会社に相談しやすくなります。

よいRFPは、依頼者が一方的に仕様を決めるためのものではなく、制作会社と目的や条件を共有するためのものです。 このテンプレートをもとに、自社・自団体の状況に合わせて必要な項目を整理していきましょう。

18. まとめ:よいRFPは、よいホームページ制作の第一歩

ホームページ制作を成功させるためには、制作会社の技術力やデザイン力だけでなく、依頼する側が「何を実現したいのか」を整理しておくことが大切です。 RFPは、そのための出発点になります。 目的、ターゲット、必要なページ、機能、デザインの希望、予算、スケジュール、公開後の運用まで整理しておくことで、制作会社はより具体的で実現性のある提案を行いやすくなります。

RFPを作ることは、単に依頼内容を文書にまとめる作業ではありません。 自社・自団体の課題を見直し、ホームページに期待する役割を明確にし、関係者の認識をそろえる作業でもあります。 その過程で、「本当に必要なページは何か」「誰に見てもらいたいのか」「公開後に誰が更新するのか」といった重要な点が見えてきます。

特に、山陰の企業・団体がホームページ制作を依頼する場合は、地域性、採用、問い合わせ、観光、公共性、運用体制など、地域の実情に合った整理が必要になることがあります。 松江市、出雲市、米子市、鳥取市、島根県西部、山陰全域など、どの地域に向けて情報を届けたいのかによって、サイト構成や文章、SEO、デザインの考え方も変わります。

よいRFPがあれば、制作会社は依頼者の目的や背景を理解しやすくなります。 その結果、見積金額だけではなく、サイト構成、デザイン方針、CMS、SEO、運用改善、保守サポートまで含めた、比較しやすい提案を受けられるようになります。

18-1. RFPは制作会社を縛るものではなく、方向性を共有するもの

RFPというと、細かな仕様をすべて決めて、制作会社にその通りに作ってもらうための資料だと思われることがあります。 しかし、ホームページ制作におけるRFPは、制作会社を縛るためだけのものではありません。 むしろ、目的や条件を共有し、よりよい提案を引き出すための資料です。

依頼者側が、デザイン、ページ構成、機能、システム仕様をすべて細かく決めすぎると、制作会社の専門的な視点が活かされにくくなることがあります。 一方で、何も整理せずに「おまかせ」とだけ伝えると、制作会社は判断材料が少なく、期待とずれた提案になる可能性があります。

大切なのは、必ず守ってほしい条件と、提案してほしい部分を分けて考えることです。 たとえば、目的、ターゲット、予算、公開時期、必須機能、運用体制などは依頼者側で整理しておく必要があります。 そのうえで、サイト構成、デザイン方針、CMSの選定、SEO施策、公開後の改善方法などは、制作会社から提案を受けることができます。

RFPには、次のような情報を整理しておくとよいでしょう。

  • 今回のホームページ制作で実現したい目的
  • 現在の課題や困っていること
  • 主なターゲット
  • 必要なページや機能
  • 希望するデザインの方向性
  • 予算やスケジュール
  • 公開後の更新・保守体制
  • 制作会社に提案してほしい内容

これらを整理することで、制作会社は「何を優先すべきか」を判断しやすくなります。 そして、依頼者側も、提案を比較するときに「自社の目的に合っているか」という基準で判断しやすくなります。

RFPは、制作会社に自由を与えないための資料ではなく、制作会社が専門性を発揮しやすくするための資料です。 方向性を共有しながら、よりよい提案を受けるために活用しましょう。

18-2. 山陰の企業・団体こそ目的整理が大切

山陰の企業・団体がホームページを作る場合、目的整理は特に重要です。 地域密着で顧客に安心感を伝えたいのか、県外に向けて専門性を発信したいのか、採用を強化したいのか、観光や地域資源を発信したいのかによって、必要なホームページは大きく変わります。

たとえば、地域密着型の企業であれば、対応エリア、実績、スタッフの顔、アクセス、地元での活動などが信頼につながります。 採用を重視する企業であれば、仕事内容、職場の雰囲気、社員紹介、働き方、Uターン・Iターン希望者への情報などが重要になります。 観光や地域団体のサイトであれば、地域外の人にも伝わる説明や、写真、アクセス、多言語対応などを検討する必要があります。

また、山陰の中小企業や団体では、社内にWeb専任担当者がいないこともあります。 その場合、公開後に誰が更新するのか、制作会社にどこまで保守を依頼するのか、CMSの操作説明が必要かなどを、制作前に整理しておくことが大切です。

目的が曖昧なまま制作を進めると、見た目は整っていても、問い合わせにつながらない、採用に活用できない、更新されない、必要な情報が見つかりにくいホームページになることがあります。 反対に、目的が明確であれば、限られた予算やスケジュールの中でも、優先すべきページや機能を判断しやすくなります。

RFPを作る過程では、次のような問いを社内で確認してみるとよいでしょう。

  • このホームページで一番達成したいことは何か
  • 誰に見てもらうことを優先するのか
  • 閲覧者にどのような行動を取ってほしいのか
  • 現在のホームページで困っていることは何か
  • 地域性をどの程度出したいのか
  • 公開後に誰が更新するのか
  • どこまでを制作会社に相談したいのか

山陰の企業・団体にとって、ホームページは単なる会社案内ではなく、地域内外に情報を届けるための重要な基盤です。 目的を整理したRFPを作ることで、自社・自団体に合ったホームページ制作を進めやすくなります。

18-3. 迷ったら制作会社に相談しながら作ってよい

RFPは、最初から完璧に作る必要はありません。 むしろ、すべてを依頼者側だけで決めようとすると、必要以上に難しく感じてしまうことがあります。 わからない部分や判断に迷う部分があれば、制作会社に相談しながら整理しても問題ありません。

たとえば、次のような項目は、専門的な判断が必要になることがあります。

  • SEOを意識したページ構成
  • CMSの選定
  • 予約・決済・会員機能の実現方法
  • Webアクセシビリティへの対応範囲
  • 写真撮影やライティングの進め方
  • サーバー移転やドメイン管理
  • アクセス解析や広告連携
  • 公開後の保守内容

これらは、依頼者側で答えを決めてから相談する必要はありません。 RFPには「提案してほしい」「相談したい」「現状がわからないため確認してほしい」と書いておけば十分です。 不明な点をそのままにせず、相談事項として明記することが大切です。

制作会社に相談しながらRFPを整えることで、ホームページ制作の目的や優先順位がより明確になることもあります。 制作会社からの質問によって、自社では気づいていなかった課題が見つかることもあります。 たとえば、ターゲットが複数いること、採用情報が不足していること、フォームの項目が多すぎること、既存サイトの情報が古くなっていることなどです。

RFPを作るときは、「完成した仕様書」を目指すよりも、「制作会社とよい話し合いを始めるための資料」と考えるとよいでしょう。 目的、課題、希望、条件、不明点が整理されていれば、制作会社はそれをもとに具体的な提案を行うことができます。

ホームページ制作は、依頼者と制作会社が協力して進めるプロジェクトです。 依頼者は事業や組織のことを知っており、制作会社はWeb制作や運用の専門知識を持っています。 それぞれの情報を持ち寄ることで、より実用的で成果につながるホームページを作りやすくなります。

よいRFPは、よいホームページ制作の第一歩です。 まずは自社・自団体の目的を整理し、必要な情報を書き出し、迷うところは制作会社に相談しながら進めていきましょう。 その積み重ねが、公開後も活用しやすく、地域や顧客、求職者に伝わるホームページにつながります。

19. 付録:RFP作成時に確認しておきたいチェックリスト

RFPを作成するときは、文章としてきれいにまとめること以上に、必要な情報が抜けていないかを確認することが大切です。 ここでは、ホームページ制作を依頼する前に確認しておきたい項目をチェックリストとして整理します。

すべての項目を最初から埋める必要はありません。 わからない項目がある場合は、「未定」「相談したい」「制作会社に提案してほしい」と書いておけば大丈夫です。 大切なのは、不明点をそのままにせず、制作会社と共有できる状態にしておくことです。

19-1. 基本情報のチェック

  • 会社名・団体名は正確に記載しているか
  • 所在地・電話番号・代表者名などの基本情報は最新か
  • 現在のホームページURLを記載しているか
  • 現在のホームページの課題を整理しているか
  • 事業内容・サービス内容を初めて見る人にもわかるように書いているか
  • 対応エリアを明確にしているか
  • 山陰・島根・鳥取など、重視したい地域名を整理しているか

19-2. 目的・ターゲットのチェック

  • ホームページ制作の目的を明確にしているか
  • 問い合わせ、採用、信頼性向上、情報発信など、優先順位をつけているか
  • 主なターゲットを整理しているか
  • 顧客、求職者、取引先、地域住民など、閲覧者ごとに必要な情報を考えているか
  • ターゲットに取ってほしい行動を明確にしているか
  • 現在の課題と制作目的がつながっているか

19-3. ページ・コンテンツのチェック

  • 必要なページ一覧を作成しているか
  • トップページに載せたい情報を整理しているか
  • 会社案内・サービス紹介・実績紹介の内容を確認しているか
  • 採用情報が必要かどうかを検討しているか
  • お知らせ・ブログ・コラムを運用するか決めているか
  • よくある質問を掲載するか検討しているか
  • 既存サイトから流用するページと見直すページを分けているか
  • 公開時に必要なページと、公開後に追加するページを分けているか

19-4. デザイン・素材のチェック

  • 希望するデザインの雰囲気を整理しているか
  • 避けたいデザインの雰囲気を整理しているか
  • 参考サイトを用意しているか
  • 参考サイトのどこを参考にしたいか説明できるか
  • ロゴデータの有無を確認しているか
  • ブランドカラーや既存パンフレットの有無を確認しているか
  • 使用できる写真素材があるか確認しているか
  • 新規の写真撮影が必要か検討しているか
  • 山陰らしさや地域性をどの程度出したいか整理しているか

19-5. 機能・システムのチェック

  • お知らせ更新機能が必要か
  • ブログ・コラム機能が必要か
  • お問い合わせフォームの項目を整理しているか
  • 採用エントリーフォームが必要か
  • 予約・決済・会員機能が必要か
  • CMSでどこまで更新したいか整理しているか
  • 外部サービスとの連携が必要か
  • Googleマップ、SNS、YouTube、予約システムなどの利用予定を確認しているか
  • 管理画面を使う担当者や人数を確認しているか

19-6. SEO・集客・広告のチェック

  • 検索で見つけてもらいたいキーワードを整理しているか
  • 地域名を含む検索への対応を検討しているか
  • Googleビジネスプロフィールの運用状況を確認しているか
  • Web広告を実施する予定があるか
  • SNSとの連携方針を整理しているか
  • アクセス解析を導入するか
  • 問い合わせや応募などの成果を計測したいか
  • AI検索時代を意識した情報整理やFAQの掲載を検討しているか

19-7. サーバー・ドメイン・保守のチェック

  • 現在のサーバー会社を確認しているか
  • ドメインの管理会社を確認しているか
  • ドメインの管理権限や更新期限を確認しているか
  • メールアドレスの利用状況を確認しているか
  • サーバー移転が必要かどうか検討しているか
  • SSL対応の状況を確認しているか
  • 公開後の更新担当者を決めているか
  • 保守契約が必要か検討しているか
  • バックアップやセキュリティ対応をどうするか確認しているか

19-8. 予算・スケジュールのチェック

  • 希望公開日を決めているか
  • 希望公開日の理由を説明できるか
  • 提案書の提出期限を決めているか
  • 制作会社の選定予定日を決めているか
  • 社内確認にかかる時間を見込んでいるか
  • 初期制作費の予算感を整理しているか
  • 保守費用や広告費を別予算として考えているか
  • 予算未定の場合、提案してほしい範囲を整理しているか
  • 段階公開を検討できるか

19-9. 提案依頼時のチェック

  • 見積書だけでなく提案書も依頼しているか
  • サイト構成案を提案してもらうよう依頼しているか
  • デザイン方針の説明を依頼しているか
  • CMS・システム構成の提案を依頼しているか
  • SEO・運用改善の提案を依頼しているか
  • 保守費用と公開後サポートの提案を依頼しているか
  • 見積の内訳を明確にしてもらうよう依頼しているか
  • オプション費用を分けて記載してもらうよう依頼しているか
  • 質問受付や提案書提出の方法を明記しているか

19-10. 最後に確認したいこと

RFPを提出する前に、もう一度「このホームページで一番実現したいことは何か」を確認しましょう。 目的が明確であれば、ページ構成、デザイン、機能、SEO、保守運用の判断もしやすくなります。

また、RFPは一度作って終わりではありません。 制作会社からの質問や提案を受ける中で、内容を補足したり、優先順位を見直したりしても構いません。 不明な点や迷っている点は、無理に決めきらず、相談事項として書いておくことも大切です。

山陰でホームページ制作を依頼する場合、地域性、採用、問い合わせ、運用体制など、依頼者ごとに重視すべきポイントは異なります。 このチェックリストを使いながら、自社・自団体に必要な項目を整理し、制作会社と目的を共有できるRFPを作成していきましょう。

ヒニアラタ編集部 監修: 馬庭 吾以千

ヒニアラタ編集部では地方の中小企業様のWeb活用をお手伝いするため、私たちが持っている専門知識を「コラム」という形で分かりやすく公開しています。 私たち自身が地方の企業であるからこそ分かること、感じることがあると思っています。

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