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【組み合わせ例付】ネット広告はターゲティングの組み合わせが大切!現状を踏まえたリアル分析で解説!

ネット広告には純広告や運用型広告がありますが、ここで必ず必要になるのがターゲティングです。

今回は実際に架空の商品を準備して、商品の分析の方法からどのようにターゲティングを探すのかまで細かく解説していきますので、ネット広告の組み合わせについて本記事を通して知識を深めてくださいね。

ネット広告で成功する秘訣はターゲティングが重要!

ターゲティングというと、運用型広告で日々チェックしながらノウハウを培い、徐々に最大効率にしていくというイメージがあるかもしれません。

しかし、ネット広告だけではなく、「広告」という手法全てでターゲティングが必要です。

ターゲティングを決めるためには?

それではここからターゲティングを決めるための作業を行っていきましょう。

感覚的に「このような人に対してアプローチを仕掛けてみよう」という方法でも悪くはありませんが、一つのターゲティングだけでネット広告を実践するのは効率的ではありません。

適宜最適なターゲティングを選び、設定して集客することで効率的に集客を行うことができます。

分析手法を使用する

これは別の記事でも紹介していますが、今回は、ターゲティングを決めるために、この2つの分析手法を利用していきます。

  • 3C分析
  • STP分析

ここでも概要について解説しますが、更に詳細を知りたいという方はこちらの記事を見てください。

関連記事:マーケティング次第でネット広告の効果が変わる!?おすすめのマーケティング手法からツールまで全解説!

それでは今回は架空の商品として、イメージしやすい商品を2パターン使って解説します。

  • オンライン学習サービス
  • 実店舗(飲食店)

この2つの分析を一緒に考えていけば、自身の商品にも流用できるようにするので見るだけではなく、一緒に考えながらやってみましょう。

ツールを有効利用し、いつでも見れる状態にしておく

管理にはExcelやWordといったツールをどんどん利用していきましょう。

ネット広告でもいつ、どのターゲティングでどれだけ成果が出たのかを管理することでどのターゲティングの組み合わせが効果的なのかを一目で把握することができます。

そして今回の分析には「マインドマップ」というツールを利用します。

有料版もありますが、無料で使えるツールも大量にあるので自分の使いやすいツールを探してみましょう。

3C分析

それでは3C分析からやっていきましょう。

3C分析を簡単に説明すると、

  • Customer(市場・顧客)
  • Competitor(競合相手)
  • Company(自身・自社)

この3つで構成されており、

  • Customer(市場・顧客)は、「市場の動向や顧客はどんな人なのか」
  • Competitor(競合相手)は、「競合相手の強みや弱み、市場シェアや市場評価」
  • Company(自身・自社)は、「自身の強みや弱み、市場シェアや市場評価」

これをそれぞれ分析していきます。

分析するときには、疑問形で自問自答していくと様々な要素を出しやすくなるのでおすすめの手法です。

Customer(市場・顧客)への質問

ではまずCustomerについての質問を考えましょう。

まずは、大前提として「誰に」対して販売するのかが重要です。

そしてそのユーザーはどのような消費行動・購買行動を取っているかを知らなければ販売すらできません。これを質問にすると、

  • どのようなユーザーに対して販売するのか
  • ユーザーはこの業界でどのような消費行動・購買行動を取っているのか

ここで挙げた消費行動・購買行動とは、例えば携帯電話を例にすると、最近では2年スパンで新しいスマートフォンに変更するというのが一般的でした。

であれば顧客の購買行動は2年おきに定期的に訪れます。

それ以外にも食品であれば日々消費するユーザーもいれば週に1回だったりとまばらですが、かなり高い頻度で消費行動を取られます。

このような行動を予測し、自身の商品と照らし合わせて考えていきます。

次に市場についてですが、まずは市場にどれだけのユーザーがいて、どれだけのお金が動いているのかといった市場規模が知っておきたい情報です。

さらにその市場規模が今後も続いていくのか、もしくは成長する・衰退する可能性があるのかを様々な情報を基に予測していきます。

であれば質問としては、

  • 広告を出したい市場の規模は一体どれほどなのか
  • その市場は今後成長するのか、衰退するのか、またその理由はなぜか

この2つの質問にまとまります。

Competitor(競合相手)の質問

次に競合についてです。

実際にネット広告を出している企業が、どのような内容の広告、商品を出しているのかを調査します。

他にも市場の中でどのレベルの立ち位置(シェア)にいるのかも調べなければいけません。

このようなことをふまえ、ここで分析しなければいけない質問は

  • どれほどの競合相手がいるのか
  • その中で注目すべき事業主・企業は?
  • その企業や商品の情報は?
  • 競合相手はどのような広告を出しているのか
  • 競合相手はどのような商品を出しているのか
  • 競合相手は市場でどの程度シェアを持っているのか
  • 競合相手の広告で出している強みはどのような点なのか
  • 競合相手の弱みは何か

かなり項目が多いですが、最低でもこれだけのことを分析しなければいけません。

競合相手は自身が参入する以前に既に広告を出しています。

その商品内容と打ち出している強みなどを踏まえて様々なターゲットに対して広告を出していることでしょう。

そこで今回の質問をしっかり分析しなければ、競合相手を追いかけたターゲティングの組み合わせになってしまい、全体の効果は減少してしまいます。

Company(自身・自社)の質問

そして最後に自身・自社についてです。

ここで自身や商品について細かく分析していきます。

「自分の商品や広告なんて大体理解できているから」とこの分析を甘くする方もいますが、今まで、Customer、Competitorと分析してきた結果、ここで再度自身について分析することで今まで気づかなかったことが浮き彫りになります。

なので最後まで気を抜かずしっかりと取り組みましょう。

では肝心の質問についてはこのようになります。

  • 自身・商品の強みは何なのか
  • 自身・商品の弱みは何なのか

一番最初に分析するようなことですが、ここではこの質問から更に詳細なところまでピックアップしていきます。その詳細についてはこの後説明していきます。

3C分析の質問を全てまとめて更に細分化する

実際にマインドマップにまとめてみました。

ネット広告のの3C分析

これが3C分析を行う場合の最も簡単なテンプレートです。ではここから更に考えやすいように細分化を行います。

一つずつ細かく説明していきますので少し長くなりますが、しっかりとマインドマップを入れていきますので難しい場合はマインドマップを見て理解していきましょう。

どのようなユーザーに対して販売するのか

ネット広告の組み合わせ

まず誰に対して販売したいのか。これはターゲティングを決めるときに参考にもなりますが、ここで細分化することは、「商品が誰向けに作られているのか」です。

ここだけの話ですが、子供向けの玩具であっても、広告次第で大人が購入する頻度を上げることだって可能です。

しかしその場合にはそのギャップを埋めるほどの商品に対する工夫が必要になります。

今回はわかりやすいように、誰向けの商品なのかからそのユーザーに向けた広告を準備できるように分析しましょう。

ユーザーはこの業界でどのような消費行動・購買行動を取っているのか

次に先ほど決めたユーザーの行動を分析します。

ここで考えるのは、ユーザーの細分化次第になりますが、以下の5つだけを考えることが重要です。

  • 性別
  • 年齢層
  • 職業
  • 普段何にお金を使用しているのか
  • 普段からどのようなサイトを見ているのか

基本的にユーザーの購買行動に合わせて広告を出すことができれば、興味付けはほぼ100%成功します。

しかし全員が同じ行動を取るとは限りません。

例えば、会社員などであれば大まかな傾向が掴めるのでその傾向にマッチしているユーザーに対して広告でアプローチをかけることができます。

広告を出したい市場の規模は一体どれほどなのか

ネット広告の市場規模

そして参入したい市場規模を分析しましょう。

分析方法にはいくつか種類がありますが、最も手軽なのはその業界で代表的な会社をチェックする方法がおすすめです。

その代表的な会社の何を調査するのかは、この2つです。

  • 売上
  • 市場シェア

これだけわかれば全体の市場規模はすぐにわかります。

売上が1億円で市場規模が20%程度であれば、全体の市場規模は1億円の5倍で5億円が全体の市場規模です。

市場規模の分析は最低でもこの2つは行いましょう!

その市場は今後成長するのか、衰退するのか、またその理由はなぜか

ネット広告の市場規模

これは参入するか否かの判断にも直結しますが、業界全体で成長しているのか、衰退しているのかを分析します。

ここも市場規模の分析からはじまりますが、まずは年間の市場規模の推移を5年間調査しましょう。

これで年間でどれだけ成長しているのかを感覚的ではなく実数値として判断できます。

そしてここで基本的には横ばいではなく、成長もしくは衰退していると思いますが、それに対する原因を調査しましょう。

成長・衰退には必ず原因があります。「ネット広告」を例にしてみましょう。

ネット広告は2015年から現在まで約1兆円近く成長をしています。

ではなぜ成長しているのか考えられる原因は、

  • 新聞やテレビ離れが加速した
  • 参入障壁が他の広告と違い圧倒的に低い
  • デジタル化が日々進歩している

このような原因が考えられます。

この原因から未来を推測すると、衰退することはほぼないと言ってもいいでしょう。

このように参入したい市場の原因を推測していきます。

そして細分化したものは、このようになります。

  • 市場規模の推移(調査する年は多い方が分析しやすい)
  • 成長・衰退している要因になりえる事象とは?
  • 今後の予測
  • 何が起きると市場は動くのか

上記4つです。最後の項目は市場の変動が大きい市場では、少しの出来事で大きく変動します。

例えば、何度もニュースになっていますが、飲食業界では新型コロナウイルスの影響で市場規模はかなり縮小しています。

他にも食品が規制など去れるようなことがあれば市場としては縮小してしまいますよね。

このように何が起きると業界全体が大きく動く可能性があるのかもここで分析しておきましょう。

関連記事:日本と世界で年々拡大するネット広告の市場規模!今後を含めデータから予測する!

どれほどの競合相手がいるのか

ここは市場規模を調べる際に一緒に把握できるかもしれません。

ここは細分化せずに、一体どれほどの競合相手がいるのかを調査しましょう。

その中で注注意すべき事業主・企業は?

ネット広告の企業

先ほど調査した競合相手の中で、

  • 自身の商品に似ている
  • 自身の広告に似ている
  • 出そうとしている広告の種類が被っている

このような競合企業があればそれは自身が動向を注目しなければいけない企業です。

調査するためには、まずはどの広告の種類を利用したいのかを予め決めておくと、ピックアップしやすいです。

では細分化する項目は、

  • どの広告で広告を出す予定なのか
  • 自身の商品と似ている企業はあるか
  • 自身が出そうとしている広告に似ている企業はあるか

この3つを分析しましょう。

関連記事:ネット広告は広告代理店に依頼すべき?【広告代理店へ依頼の方法からよくある失敗まで解説】

競合相手はどのような広告を出しているのか

ネット広告の企業

次に最も多くのユーザーに触れられる広告についてです。今回のターゲティングにでも非常に重要な要素なのでしっかりと分析していきましょう。

ここでは広告の種類・広告の内容・広告の規模について分析していきます。そのため、ここで細分化する内容は、

  • どの媒体に広告を出稿されているのか
  • 広告の種類はどんな広告なのか(テキスト広告・動画広告等)
  • どれだけの頻度広告を見かけるのか

この3つです。

最後の広告の頻度については、感覚でも問題ありませんので1日に○○回見かけるなどで問題ありません。

この頻度が多ければ多いほどを広告にかけている予算が多いことがわかります。

競合相手はどのような商品を出しているのか

ネット広告の競合相手

広告だけではなく実際の商品についても分析しましょう

いくら広告で競合相手より良い数字を持っていても最終的に商品の購入というタイミングで競合相手の商品が良ければその商品に鞍替えすることもよくあります。

それでは細分化すると、

  • 競合相手はどのような商品を出しているのか
  • 競合相手の商品の価格はいくらなのか
  • その商品の内容は自信の商品とどのように違うのか

この三つを分析していきましょう。

最後の商品の違いについては、これからお話しする競合相手の強みと弱み、そして自身の強みと弱みを分析するにあたって、ここで分析しておくとこれからの情報の整理が楽になります。

競合相手は市場でどの程度シェアを持っているのか

ネット広告の競合相手のシェア

その競合相手は市場でどの程度のシェアを持っているのかを分析しましょう。

市場のシェアを分析する方法はこの前に解説した「広告を出したい市場の規模はいったいどれほどなのか」という分析の方法で調査すると簡単に調べることができます。

そしてこの細分化は前の質問の競合企業バージョンで細分化するだけでいいので

  • 競合企業の売上
  • 市場全体の売上÷競合企業の売上(競合企業のシェアは何%なのか)

最後だけ少し違い、最後の計算式は全体の市場から競合の売上を割ると市場全体の何パーセントがシェアなのかわかります。

ここも慣れてくれば感覚的にどれぐらいのシェアなのかを判断する方法でも問題ありませんが、初めて分析される方は手を抜かずに計算してみましょう。

調べることができれば後は電卓で一瞬で計算ができます。

競合相手の広告で出している強みはどのような点なのか

ネット広告の競合相手の強み

次に競合相手が出している広告について調べてみましょう

広告と言っても文章広告から動画広告まで多種多様な種類があり、「競合相手はどのような広告を出しているのか」という内容で細分化することで、相手がどんな広告を出しているのかを分析しています。

では実際にその広告の内容についてここでは分析していきます。広告出している強みと言うと、自分自身が広告を見て瞬時に判断できるもの、例えば、会員制サイトの登録が1ヶ月間無料というキャンペーンがあった場合に、広告の内容で「一ヶ月」という文言が大々的に書いてあるようであれば、その広告の強みは1ヶ月は無料でその会員制サイトを使用できるというのが強みになります。

意外とこの分析が難しいという方もいますので、それぞれの広告をテンプレート化していきましょう。

【文章広告の場合】

  • その広告で最も多用されている文字は何なのか
  • 最も強調されている文字は何なのか
  • 二つの結果を合わせてその広告(商品)の強みは何なのか

【画像広告の場合】

  • 一番最初に印象に残る画像や文字はどういったものか
  • その広告にどのようなイメージを抱くのか
  • この結果を分析してその広告の強みは何なのか

【動画広告の場合】

  • 動画の長さはどれぐらいあるのか
  • その動画でよく使われる文字は何なのか
  • その広告にどのようなイメージを抱くのか

基本的には「文章広告」「画像広告」「動画広告」の3種類がメジャーなネット広告の手法になるので競合相手が出しているそれぞれの広告手法によってテンプレート使い分けましょう。

競合相手の弱みは何か

ネット広告の競合相手の弱み

競合相手の弱みについてを分析していきましょう。ここで言う弱みとは 自身より劣っていると感じることで問題ありません。

劣っているという言葉を使っていますが、例えば広告に対する予算が自身より少ない場合には、 ネット広告という場合にはこちらの方が様々な施策に予算を使ったりすることができ、幅広い範囲でユーザーを見つけることができる可能性もあります。

他にもネット広告では施策を打ち出すスピードというのは非常に重要なことですが、そのスピードが遅ければそれは弱みになり得ます。

このように分析することで相手の弱みを探しやすくなります。

では、ここで細分化する内容はひとつです。

競合相手が自身より劣っていると感じているのはどういったところか

これで弱みを探していきましょう。

自身の商品や広告の強み・弱みは何なのか

自社の強み

それではここから自分の商品や広告について分析していきます。

商品や広告の強みと弱みについて細かく分析していきますが、意外と自身の商品や広告に対して分析することというのは難しいです。

しかし、これからあげていく細分化の内容に対して、一問一答形式で答えるだけでそれが強みになったり弱みになったりします。

マインドマップでは強みと弱みをそれぞれ分けていました。

しかし今回行う細分化では、細分化した内容を仕分けするだけで強みと弱みを分析させることができるので、今回はわかりやすいように一つにまとめます。

  • 商品の金額はいくらなのか
  • 競合相手と比べて商品にはどのような違いがあるのか
  • 広告にかけられる予算はどれぐらいなのか
  • 出せる広告の種類は何パターンあるのか
  • 自身のネット広告に対する習熟度はどれほどか
  • ネット広告の素材をプロに作成してもらうことは可能か

今回は6個ピックアップしましたが、まだ他にも強み弱みを分析する問題はあります。

ですが、この6個についてしっかり回答ができれば、あとはそれを強みと弱みに仕訳をすることで自身の商品や広告の強みと弱みを分析することができます。

全てをマインドマップにまとめてみると

これまで長々と分析の方法や分析するために必要な細分化の内容もお話ししてきました。

それではこれまでの情報をマインドマップにまとめてみるとこのようになります。

3C分析のまとめ

一番最初に紹介したマインドマップよりはるかに複雑になりました。

ですが、これをまとめることができれば、後はどのような広告を作って、どのようなターゲットにアプローチをかけるのかというのが感覚的にもわかってきます。

それに何種類もアプローチするターゲティングが見えてくれば、施策としてその組み合わせを行うことで、ネット広告で失敗する可能性は極限まで下がります。

これだけだと少しわかりづらいと思いますので、ここからは今までの細分化した内容をもとに架空の商品を準備して分析を行ってみます。

【組み合わせ例】オンライン学習サービスの分析!

まずは新型コロナの影響で知名度がかなり上昇しているオンライン学習サービスの市場に参入する場合に分析してみましょう。

仮想商品を決める

まずは架空の商品を準備しましょう。

今回は商品も金額もある程度ざっくり決めると、

  • 商品名:オンラインプログラミングスクール
  • 商品金額:5万円
  • 商品内容:初心者でもオンライン講習(一対一)で学ぶことができる
  • 期間:3ヶ月

このように設定しておきます。

Customer(市場・顧客)の分析

それでは、まずはCustomerの(市場・顧客)の分析から行なっていきましょう。

まずは「誰向けに商品を販売したいのか」についてですが、今回はプログラミングというコンセプトでオンラインスクールを作っているので、プログラミングを学びたいという方は入ってくるでしょう。

ユーザーはこの業界でどのような消費行動・購買行動を取っているのか

まずは性別ですが、実際はどちらでも問題ないと思われがちです。

しかし、商品のコンセプトだけではなく、広告の中身のコンセプトを決めることができます。

例えば、女性向けであれば暖色を使ってポップな印象を与えることで興味を引きやすく、クールな印象またはビジネスチックの印象を与えることで男性が興味を引きやすい広告を作ることができます。

今回の商品の場合は男性でも女性でもどちらでも狙うことができるので、男性と女性を両方ともユーザーとしてターゲティングを置いておきます。

次に年齢層ですが、すぐに思い浮かぶのは20代前半、もしくはキャリアアップで転職を狙っている人がプログラミングを学ぶということを考えるのは珍しくありません。

他にも30代から40代の中高年でもプログラミングを学んでおくことが重要だと考えられている風潮があります。

そのため今回の分析としては、「20代前半~40代」の年齢層がオンラインスクールに対して興味を持っているユーザーでしょう。

職業についても20代前半から40代ということもあり、学生から社会人まで幅広いユーザー層であることがわかります。

お金の使い方についてですが、オンラインスクールに興味があるということは向上心が高いということでしょう。

であればまずは自己投資として使うお金が多いかもしれません。

他にも今回はプログラミングということなので、パソコンなどのデジタル用品にもお金を使っているかもしれません。

そこでお金の使い方についてまとめるとこのようになります。

  • 自己啓発本などの自己投資
  • PCなどのデジタル用品

そして普段からどのようなサイトを見ているのかについてですが、オンラインスクールに入りたいと思っている方の多くは、できるだけコストを抑えようとするので、まずは独学で学んだことがある傾向が高いです。

ですので、例えば「プログラミング」という用語は確実に調べられているでしょう。

その他にもプログラミングに適したツールやパソコン、スマホなどを調べている可能性も高いです。

広告を出したい市場の規模は一体どれほどなのか

ユーザーについての分析が完了したので、次に市場について分析していきましょう。

オンラインスクールの中のプログラミングというジャンルは参入している企業も多いので、オンラインスクールではなく、オンラインプログラミングスクールという市場で考えていきましょう。

分析の方法では代表的な企業の売上から市場シェアまで調べて全体の市場規模を計算するという方法を紹介しましたが、オンラインプログラムスクールという市場は「オンラインプログラミングスクール 市場規模」と調べることで、すぐに全体の市場規模を特定することは可能です。

子供向けのプログラミング教育市場だけでも2020年では約140億円という情報が出ており、この約140億円は「子供向け」の市場だけなので、大人向けも含めると200億円以上の市場規模だと推測することができます。

その市場は今後成長するのか、衰退するのか、またその理由はなぜか

Customer(市場・顧客)の分析の最後の項目ですが、市場が成長するのか衰退するのかについて、まずは先ほど情報としてあげた子供向けのプログラミング教育市場の推移を見てみましょう。

ネット広告

引用:BCN+R

これを見ると2018年から右肩上がりで市場が成長していることがわかります。

その上がっている要因としては、教育カリキュラムとしてプログラミングが必修科目になってきたことが主な要因として挙げられます。

子供向け以外の市場では、システムエンジニア以外でもプログラミングを学ぶ方が多く、その理由としては全体の傾向としてプログラミングができる方は年収が高い、仕事の効率を上げることができるということでプログラミングを学ぶ方が増加しています。

またシステムエンジニアでもプログラミング言語複数利用することができれば、その分、仕事の幅が増えるので、キャリアアップとしてもプログラミングスクールが利用される傾向があります。

さらに新型コロナウイルスの影響でテレワークが主流となり、通勤時間などの無駄な時間が減ったことでその時間を勉強の時間に費やす方が多く、オンラインスクール市場が成長する要因の一つにもなっています。

そして、最後に今後何が起こると市場が急激に動くのかについて分析します。

そもそもなぜオンラインプログラミングスクールが利用されているのかは先ほどお話ししたように、学ぶことで仕事の効率化やキャリアアップという目的で利用されています。

しかし、そのプログラミングという技術自体があまり利用されなくなると市場が動く可能性があります。

イメージしやすいのは現在AIがかなり普及しており、そのAIが望んだプログラムを作成できればプログラミングという技術自体が必要なくなる可能性があります。

そのような場合に市場が急激に動く可能性があります。 

Competitor(競合相手)への分析

ユーザーと市場についての分析ができたので、次は競合相手について分析していきましょう。

どれほどの競合相手がいるのか

オンラインなので、店舗型のプログラミングスクールと比べてその数は非常に多いと推測します。

まずはその裏付けをしていきましょう。プログラミングスクールの企業数は正確な数は出ていないので、ここではある程度推測で算出することが重要です。

オンラインプログラミングスクールで検索してみると、「TECH CAMP」というサービスを探すことができます。

企業もかなりの大企業で広告もトップに出てくるので、市場シェアとしてはかなりの規模であることが推測できます。

ではこの企業の売上を元にどれだけ競合相手がいるのかを推測して行きましょう。

TECH CAMPは株式会社Divという企業が運営しており、2020年の純利益は約1億5,000万円ということです。

すると売上ベースだと、およそ2億円程度だと推測することができます。

市場規模はこの前に調べていますが、200億円以上ですので、この規模の企業であれば約100社、実際にはそんなことはあり得ませんので、売上が1,000万円の企業であれば、200億円÷1,000万円で2,000社になります。

売上が1,000万円以下の企業も多くいると推測できるので、最低でも2,000社以上あることが推測できます。

その中で注目すべき事業主・企業は?

次にその中で注意しなければいけない企業について調査していきましょう。

先ほどもお話ししていますが、

  • 自身の商品に似ている
  • 自身の広告に似ている
  • 出そうとしている広告の種類が被っている

この内容で調べます。

現段階ではどのような広告を出すのかまだ決定していないので、サービス内容で調査しましょう。

今回の商品の大きなメリットは「一対一(対面)」で学習できるという点です。

ではその内容を前面に出している企業を調べます。

簡単に調べてみると「COACHTECH」というオンラインプログラミングスクールを見つけました。

そこで今回の競合相手はこの「COACHTECH」になります。

次にどの広告媒体で出す予定なのかを決めます。

この競合相手の利用している広告は、アドセンス広告のみ見つけることができましたので、この競合相手と被らない、もしくはそれを越える広告の内容にする必要があります。

しかし今回は、SNS広告の中でもビジネスでよく使用されるFacebook広告を利用するようにします。

競合相手はどのような広告を出しているか?

注意すべき事業主、企業が現在までにどのような広告を出しているかということを、今回の場合は把握できています。

しかし、広告をひとつの媒体からでしか出していない企業は少なく、例えば売っている広告とSNS広告を組み合わせて利用するなど、複数の媒体で広告を出していることが多いです。

「どのような媒体で広告を出しているのか」ということを調査することを難しく、なかなか見つけることができません。

調査する広告の目安として、まずはリスティング広告の一つをピックアップしておきましょう。

競合相手を調べるときにネットを使用することが多いですが、そこでCookieというものが残り、今後広告の表示が調べているジャンルに近いものがよく表示されることになります。

そういった点で見つけたタイミングで追加していくことで、競合相手はどんな広告を出しているかがわかります。

リスティング広告の場合はテキスト広告、そして表示される頻度ではなく、掲載順位をチェックしましょう。

今回見た「COACHTECH」のリスティング広告は検索後、2番目にありました。

そのため、集客するためにかなりの広告予算を使用していることもここでわかります。

競合相手はどのような商品を出しているのか

次に商品について分析します。

この商品はプログラミングを学ぶというより、プログラミングという記述を使ってフリーランスエンジニアを育成する商品になっています。

そして費用面について見ていくと、3ヶ月プランから7ヶ月プランまで合計四つのプランがあり、費用は275,000円~495,000円に分かれていました。

これだけを見ると、競合相手の商品と自信の商品とではかなり異なりますね。

では何が異なっているのか細かく出してみましょう。

  • 今回の商品金額は3ヶ月で5万円だが、競合相手は3ヶ月で275,000円とかなりの金額差がある。
  • 商品購入後のビジョンが競合相手ではフリーランスエンジニア、自身の商品だとプログラミング能力を培うことができるというビジョンです。

大きく分けるとこの二つが競合相手の商品と異なっている点です。

競合相手は市場でどの程度シェアを持っているのか

では競合相手が実際にどれだけ利益を得ているのか分析しましょう。

COACHTECHは「株式会社estra」が運営しており、業績を調べましたが、法人としてはまだ1~2年ということもあり、業績の情報は見つけられませんでした。

ですので今回の場合、この項目は空にしておきます。

競合相手の広告で出している強みはどのような点なのか

競合相手が広告で出している強みを分析しますが、今回は文章広告ですのでチェックすることは、

  • その広告で最も多用されている文字は何なのか
  • 最も強調されている文字は何なのか
  • 二つの結果を合わせてその広告(商品)の強みは何なのか

この三つですね。

まずは最も多用されている文字は「フリーランスエンジニア」であり、最も強調されている文字も同じでした。

これを分析すると、他のプログラミングスクールではプログラミングを教えるだけで、その技術をどこに使うかはユーザーが判断する場合が少なくありません。

しかし、この競合相手の場合には、実際に仕事として活用できるまでサポートするというのが競合相手の最も大きな強みになっているのでしょう。

競合相手の弱みは何か

競合相手の商品を分析した際に一部出していましたが、まずは金額です。

競合相手の商品は最低価格でも275,000円です。

ですが自身の商品は3ヶ月で5万円なので、かなり販売しやすいことがわかります。

さらに、フリーランスエンジニアを育てるためのプログラミングスクールということで、「とりあえずプログラミングを学んでみたい」というユーザーには向いていません。

この2点が競合相手の弱みになります。

自身の商品や広告の強み・弱みは何なのか

最後に自分の商品について分析していきますが、

価格や内容については最初に提示したように、競合相手と比べて商品にはどのような違いがあるのかという点では、競合相手の弱みで分析した内容が商品の違いです。

広告にかけられる予算については、今回の場合は月に20万円にしましょう。

そして広告媒体は、動画広告を作ることはできないが画像報告や文章等は準備できるという前提で、文章広告と画像広告の2パターンが利用できます

ネット広告に対する習熟度は少し個人で広告を出したことがある程度、そして制作はプロに任せずに個人で行います。

この状況を踏まえたうえで強みと弱みを挙げると、強みは、

  • 商品単価が安い
  • 画像広告も利用できる

対して弱みは、

  • 新規参入なのでシェアはゼロの状態からはじまる

これが現状判断できる強みと弱みです。

あくまでも現時点で置かれている状況を分析している

ここまで分析したものはあくまでも今自身がどのような状況にいるのかを細かく分析しているということです。

しかし、この分析が非常に重要で、ここからどのようにターゲティングを行っていくのか、短期的にも長期的にも指標として成り立っていきます。

ターゲティングを決定する

ではここからターゲティングの組み合わせを決めていきます。

まず注意する点として、競合相手と同様のターゲティングで行わないようにしましょう。

商品が競合相手より優れていたり、潤沢な予算があれば同様のターゲティングでも悪い選択肢ではありませんが、競合相手と別のターゲットを狙うことで競合相手の商品を見ていないユーザーへアプローチを行えれば、購入率は高くなる傾向にあります。

アプローチ対象をピックアップする

それでは誰に対してアプローチするのか全て挙げていきましょう。

ユーザーについての分析はできているので、まず年齢は、

  • 20代
  • 30代
  • 40代

そして何に興味を持っているのかは、

  • 自己啓発本などの自己投資
  • PCなどのデジタル用品

このように挙げていますね。

これだけでも2パターン×3パターンですので合計6つの組み合わせを作ることができます。

これ以外にも、どのような検索ワードに対して広告を表示させるのかといった凄く細かいターゲティングもできますので、それについてもピックアップしてみましょう。

少しイメージしてみると、

  • プログラミング
  • プログラミングスクール
  • プログラミング 勉強
  • オンラインスクール

最低でもこの4つは検索されるのではないのでしょうか?

ターゲティングにこの検索ワードを組み合わせてみると更にパターンは増えていきます。

しかし、この組み合わせを全て試すことは基本的に予算が足りなくなってしまいますし、無駄が発生することもあります。

無駄なく最適なターゲティングの組み合わせを探すためには

ここまでターゲティングの組み合わせを探すために細かな分析を主に行ってきましたが、ここで知識として業界の情報と競合相手、自身に対して分析を行うことで先ほどお話しした組み合わせで、「明らかに効果が薄そう」というターゲティングの組み合わせもわかるようになってきます。

ターゲティングの組み合わせをピックアップして、「どの選択で行っていくのか」「予算的にどれだけ動かすことができるのか」を把握しながら自分自身の商品、広告に対する最高率のターゲティングの組み合わせを探してみてはいかがでしょうか?

まずは、お気軽にお問い合わせください