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ネット広告は広告代理店に依頼すべき?【広告代理店へ依頼の方法からよくある失敗まで解説】

ネット広告を運用していて、日々のメンテナンスが大変、数字が悪くなっているが、どのような施策を出せばいいのかなど、初めてネット広告を運用している人だけではなく一定のノウハウを蓄積している人でも迷ってしまいます。

しかし、その悩みを解決することができる方法の一つが広告代理店に出稿~日々の運用までを依頼する方法です。

広告代理店といっても、名前ではただ「代理」するだけしか分からず結局のところどこまで委託することができるのかまではイマイチわかりませんよね。

そこで今回は広告代理店の業務内容から依頼する場合の費用など細かく分析していきます。

そして最後にどのような場合に広告代理店へ依頼するのがいいのかということにも触れていきますので、ぜひ参考くださいね。

広告代理店ってどんな仕事をする業種なの?

まずは広告代理店という企業はどんなことを仕事にしているのか再度確認してみましょう。

広告代理店とは、テレビCMやマス広告に載せるための広告を作成したり、その広告を効果的に運用するための方法をリサーチ、実行することをメインとする業種です。

広告のことであれば、今まで自社で行ってきた実績をはじめ、他社の広告も網羅し、どのような効果が得られるのかを把握しているいわば、広告のプロとも呼べる存在です。

マス広告

主要な4つのメディア・媒体(テレビ広告、ラジオ広告、新聞広告、雑誌広告)です。

引用:「マス広告」

さらにネット広告の普及により広告代理店の数は右肩上がりに増え続けています。

広告代理店の店舗数の推移

右肩上がりで増えているということをお話ししましたが、一体どれほど増加して、現在どれほどの店舗数があると思いますか?

個人でも広告代理店を名乗れるようになり、参入障壁は依然と比べて格段に下がりました。

それでは2019年と2020年で比較してみましょう。

西暦 店舗数(企業+個人事業)
2019年 4,413店舗
2020年 5,035店舗

このように表を見ると分かるように1年間だけでも約600店舗が増加しています。

関連記事:ネット広告の将来はどうなる?今後普及していくネット広告の種類と未来の展望について解説!

ネット広告に特化した広告代理店が急増している

この店舗数が増加している要因としては、ネット広告のシェアが急増しているからです。

ネット広告の広告費は2015年に9,194億円、そこから毎年110%近く増加していき現在は2兆円規模と5年間で倍以上の市場になっています。

さらにここ数年間でネット広告はマス広告の広告費を抜いています

関連記事:日本と世界で年々拡大するネット広告の市場規模!今後を含めデータから予測する!

このような理由もあり、店舗数の増加の要因となっています。

その中でもかなりの数がネット広告に特化した広告代理店が急増しています。

ネット広告に特化すると参入しやすい

今までの広告代理店、大手の代理店は今までの実績や何度も利用したことがある馴染みという理由で継続的に利用され続けていました。

理由としてはネット広告よりまだマス広告の方が市場としては高く、ネット上で広告を出稿するという文化自体があまり許容されていない時代でした。

しかし、現在はネット広告がマス広告を抜き、ネット広告のシェアもかなりの規模になっています。

広告代理店も躍起になり、ネット広告に参入するようになりました。

現にネット広告は全てがオンラインで行うことができ、広告の管理画面ですら広告主に見えるようになっています。

現在は新型コロナウイルスが流行し、なかなか直接の会議を行いにくい時期ですが、ネット広告市場に参入する広告代理店はさほど影響は受けていません。

今後もネット広告の市場はさらに増大していくことはほぼ決定的ですので、広告代理店の数もこれから増加していくと考えられます。

ネット広告を出稿したい場合には広告代理店へ依頼するべき?

長々と広告代理店についてお話ししてきましたが、ここからは本題、ネット広告を出稿したい時には広告代理店へ依頼したほうがいいのか否かについてお話ししていきます。

先に答えを出しておきますが、

  • 短期的に一定の予算で安定した流入をさせたい場合は広告代理店へ依頼
  • 長期的にノウハウを蓄積しながら運用し最終的に広告費を抑えた運用をしたい場合には個人で行う

このような条件で広告代理店へ依頼するか否かを決める方法が最も運用する上で効率的だと言えます。

広告代理店へ依頼する場合の費用は?

効率的な方法を解説する前に、広告代理店へ依頼する場合にはどのような費用が発生するのかについて解説します。

広告代理店の費用体系がそれぞれの企業によって様々ですが、

  • 初期費用
  • 運用費用
  • 月額費用

この3つが広告代理店への費用体系です。

初期費用

広告を設定する際に登録から広告の審査まで行ってもらう際にかかる費用であったり、依頼する場合に固定で発生する場合もあります。

その初期費用の金額は3万円~10万円程かかります。

全く広告自体を作成していない場合でも広告も全て広告代理店に依頼する場合では初期費用は高額になる傾向があります。

しかし、知識が無い場合には知識とノウハウがある広告代理店に依頼することで、合計の初期費用は安くなることもありますので、状況に応じて広告代理店へ相談してみましょう。

初期設定を行っている場合は初期費用が発生しなかったり安くなることもあるので交渉するのがおすすめです。

運用費用

広告を運用する上で常に広告費が発生します。

その広告費は広告代理店ではなく、広告主が支払います。

そのうえで発生した広告費の10%~20%を広告代理店へ報酬として支払います

これを運用費用と呼びます。

実際に金額にしてみると、広告費が100万円かかったとします。

そして運用費用が20%だとすると、広告代理店に支払う金額は20万円です。

広告主は総額で120万円が広告費としてかかっている計算になります。

月額固定費用

月額固定費用は中小規模の広告代理店が設定していることが多いです。

中小企業では、そもそも使われる広告費が数万~数十万円の場合が多く、月10万円の広告費で20%であれば2万円ですよね。

しかし、2万円の売り上げでは社員に給料を支払うこともできません。

ですので薄利多売をしなければ広告代理店の売上が全く上がらないということになります。

だからこそ利率ではなく、月額固定制を設けている企業があります。

しかしながらこの月額固定制は中小企業だけではなく、多額の広告費を消費する企業にも人気の費用体系です。

費用体系だけで広告代理店を判断しないようにする

一見運用費用だけ発生する広告代理店を使用したほうがお得だと感じてしまいますが、少し手数料が高くても日々の手厚いサポートを受けられる場合もあります。

広告代理店に依頼するメリットはこのサポートだと個人的にも感じています。

そのため、企業の実績からどのような事業に携わってきているのかを企業のサイトで細かくチェックし、分からないことがあれば、電話やメールで確認することも視野に入れておきましょう。

短期で集中的に集客させたい場合には広告代理店を活用する

なぜ短期だと広告代理店に依頼する方法が効率的なのか、これはノウハウを蓄積する時間が無く、独自で行ったとしても、広告費をかけてしまうだけで集客がうまくいかないことが多いです。

だからこそ広告代理店に依頼することで既にノウハウを持っているプロに運用を任せることができるので、安心して集客を見ていることができます。

さらに短期集中で集客をする場合には流入リスト数が多くなってしまうので、その後の顧客サポートの仕事が増加することが懸念されます。

このサポートが蔑ろになってしまうと顧客満足度が下がってしまい、広告費以上の売り上げを回収することが難しくなります。

そのため、顧客サポートに集中するために広告代理店に依頼するという方法を取る場合もあります。

長期では総合的に個人で行いながら運用する方法がおすすめ

長期で少額から運用をするのであれば個人で行う方がおすすめです。

少額で運用する場合には、広告代理店の費用体系でも説明しましたが、少額の場合には追加で費用が発生したり、少額の場合は断られることもあります。

また、個人で行うことでどのように運用すべきなのか、ノウハウを蓄積することができるので、いざ広告代理店を利用する場合には個人で得た知識を使いながら広告代理店とのさらなるシナジーを生み出すことが可能です。

広告代理店選びでのよくある失敗

次に広告代理店に依頼をするときによくある失敗があります。

どんな広告代理店でも今回はその失敗を2つ紹介します。

過去の成功例をそのまま丸パクリ

まず最初に大手の広告代理店に依頼するとよく発生する失敗です。

大手の広告代理店は様々な企業からの依頼があり、その多くで成功実績を重ねています。

しかし、その成功したケースを中小企業でも丸パクリをしてしまってもそれは失敗の原因となりかねません

広告が成功する要因は様々な要因が組み合わさって成功をしています。

例えば、

  • ブランド力
  • 資金
  • 業界の動き

このような要因が組み合わさり成功を手にしています。

今回のように成功体験を丸パクリしてしまうと、業界が異なっていたり、成功したときの業界とは異なっていたりと、そのままの施策を出しても失敗することが目に見えています。

成功体験をアレンジしできるのが信頼できる広告代理店

この後に失敗しないための広告代理店選びについてお話ししますが、自社の成功体験を丸々別の依頼された企業に組み込む広告代理店は正直な話おすすめできません。

本当に信頼できる広告代理店は今までの成功体験を業界の流れ、知名度や予算と照らし合わせてアレンジできる企業であれば信頼して依頼してもいいでしょう。

広告を修正に修正を重ねて結局効果が出なかった

次に広告を運用しているうちに広告代理店の方から、「広告の文章や画像をこのように変更したほうがいい」という指摘や修正依頼が来るかもしれません。

そこで修正をして、再度運用をしても成果が出ない場合には何度も修正を重ねなければいけません。

動画や画像の場合で外注していると修正費用が何度も発生してしまい、最終的に損が増えるという状況にもなりかねません。

必ず根拠を確認する

この失敗を最大限予防するために「なぜ」その修正が必要なのかを明確に確認しましょう。

最後でお話ししますが、広告主は自分です。

自分で「これは効果が無さそうなのになぜ行うのか?」と疑問に思った場合には、その疑問が晴れるまで確実に根拠を確認しましょう。

この根拠が不透明のまま進めてしまうと、自分自身の予算である資金が無駄に減ってしまう恐れがあります。

広告代理店選びで失敗しないためには?

それではここから、広告代理店に依頼する場合はどのような手順で行うのかについて解説していきます。

広告予算と広告代理店への報酬をチェックする

まずはどれぐらい予算を用意するのかを決めましょう。

その後、様々な広告代理店をチェックしますが、その広告代理店に支払う報酬体系を確認してください。

おすすめの選び方は、少額であれば使用した広告費に応じて割合を支払う、高額であれば固定費として支払うようにすると個人で行う以上の成果を出せ、さらに広告費も最小限に抑えることができます。

業務範囲をチェックする

次に広告代理店の業務内容、範囲をチェックしましょう

最低限の内容だと、広告の設定から運用までを担うだけ、提案なども一切無いような広告代理店も残念ながら存在します。

このような広告代理店では、安定した成果を出すことが難しいです。

多くの企業では、競合がどの程度存在しているのか、そしてそれに応じた広告や流入後のページ改善など様々なアドバイスをしてもらうことができる企業も多いです。

広告代理店を利用するのであればこのように競合調査からページ改善のアドバイスといった業務範囲は必須で欲しいところです。

広告を出したい業界のことを理解しているか

広告代理店に依頼する際に非常に重要な要素で、広告を出したい業界のことを理解していることが依頼するための条件として挙げてください。

理解と言っても何をもって理解というのか、ただ競合にどのような商品があるのか、どのような広告が多いのかだけを知っていても根本的な理解には到達できません。

広告業界でその市場は現在広告費はどれほど使われているのか、1件流入させるのにどれぐらいの金額を利用しているのかまで理解しておく必要があります。

業界ごとでCPAは異なる

ここで急にCPAという単語を出しましたが、一体何のことなのか分からないという方がいますので説明すると、

CPA

広告などを経由してWebサイトに訪れた人が商品購入などのアクションまで到達するという「新規顧客の獲得」が達成されるために要する1人あたりのコストを示す値である。

引用:「CPA」

簡単に説明すると1人の見込み客を流入させるために必要な広告費のことです。

例えば100,000円の広告費を消費して、20人の見込み客を流入させた場合はCPAは5,000円となります。

このCPAは広告を運用する上で知っておかなければいけない要素ですので必ず覚えておきましょう。

そしてそのCPAは業界ごとに変動し、競合が多ければ多いほどCPAは増加しがちです。

広告代理店に依頼する場合は業界のCPAも把握している企業を選ぶことで運用時に適切な施策を立ててもらえます。

広告代理店に依頼する時に勘違いしてはいけないこと!

広告代理店は広告業務であれば万能な存在だと思いがちですが、広告代理店に依頼しても数値が改善されないことも珍しくありません。

そこで広告代理店が悪いと判断するのは大きな勘違いです

ここで実際に効果が出ずに「あの広告代理店は良くないからもう利用しない」と思っていても、もしかすると広告主たる自分が問題なのかもしれません!

最終決定権はあくまでも広告主

実際に広告を出稿しているのは自分自身ですので最終決定権は広告主側にあります。

例えば広告代理店側で「ターゲティングを〇〇」に変更したい、「広告の内容をこのように変更したい」といった案に対して、どのような効果があるのかがしっかり理解できない場合にはこの案にSTOPをかけることもできますし、逆に「このようにすることで効果が上がるのではないか」と提案することも可能です。

広告代理店側ではそのフィードバックを業界の内情と判断しながら最適な改善策を再度練ることもできます。

広告主は傍観者ではいけない

広告代理店に依頼することで、面倒な運用の手間が省けていいと思いがちですが、そのスタンスだとなかなか成果を上げることが難しいです。

最低限でも日々上がってくるレポートを欠かさずチェックすることは絶対に行いましょう。

運用型広告は日々効果が変動します。1リストを得るための費用が1,500円で落ち着いていたのが、設定次第では翌日は急に1リストあたり3,000円を超えたりすることも珍しくありません。

ここで打開策を練らなければさらに損をしてしまいます。広告代理店は「実務」を代理で行ってもらえる企業です。

実務以外のチェックは広告主側でしっかりと行いましょう。

最低限のリサーチを行い広告代理店を選ぶようにしよう

今回は広告代理店に依頼するメリットから、そもそも広告代理店って何をする仕事なの?という方のために基礎的な説明もお話ししました。

楽をしようとして広告代理店を使用してしまうと失敗してしまいます

今回紹介した広告代理店の選び方から失敗談までしっかり読んでもらえると、なぜ失敗したのか、なぜこの広告代理店に依頼してはいけないのかということが分かります。

決して広告代理店に依頼すること自体が失敗ということはありません。

しかし、現状増加している広告代理店の中でも良い代理店と悪い代理店があります。

広告予算を出すのはあなた自身ですのでその予算を損しないように広告に利用しましょう。

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