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ネット広告の運用は必ず指標を確認せよ!理解しておくべき指標と対応策を徹底紹介!

最近ではネットでも「手軽に広告を出せる」「数百円からでも広告が出せる」という広告を目にする機会が増えています。

実際にネット広告は今までのマス広告と比べても圧倒的に手軽に広告を出すことができます。

しかし、広告を出しても、大部分の方が躓くのが広告の運用方法です。

そこで今回は初心者でもどのように運用すれば良いのかについてお話ししていきます。

さらに広告を運用する上で必ず理解しておかなければいけない用語についても解説していますので、最後までご覧ください。

ネット広告の種類によって運用方法は大きく変わる

まずはネット広告の種類について理解していることが大前提です。

広告の種類はそこまで多くないのでここで説明しますね。

ネット広告には大きく分けて純広告、運用型広告、アフィリエイト広告といったものがあります。

今回は運用型広告の運用方法についてお話ししますので、ここでは簡単にそれぞれどのようなネット広告なのかを説明していきます。

純広告

まず最初にそれぞれの違いについてお話ししていきますが、全てに対して言えますが、お金の動きが異なります

純広告の場合は、広告を掲載するメディアが指定した広告掲載費用を支払うことで、一定期間必ず掲載される広告です。

このメリットしては広告を掲載すると必ずその広告が表示される点です。

この後説明しますが、運用型広告は表示される間隔や時間は決められません。

そのため、日々広告の運用業務を行わなくてもいいということが純広告の最大のメリットです。

運用型広告

次に今回運用方法について紹介する運用型広告です。

運用型広告は固定費用ではなく、課金形式になっており、

  • インプレッション(広告を1回表示すること)課金
  • クリック課金

この2つが用いられています。

これが最初にお話しした「手軽に広告を出せる」「数百円からでも広告を出せる」という所以です。

それぞれの課金額は、広告のジャンルによって単価も変動します。

広告がユーザーに表示された場合や、クリックしたタイミングで課金されるので無駄が非常に少ないのが特徴です。

しかし、課金なのでどれだけの費用を使うか心配と思われるかもしれませんが、運用型広告は1日の予算を決めますので、設定した予算を超える心配がないのもメリットの一つです。

デメリットとしては、広告が表示されるのかはその日の課金単価次第で変動するので、安定した流入を目指す場合には必ず日々状況を確認しなければいけません。

アフィリエイト広告

そして、今まで紹介したネット広告とは仕組みも異なっているのがアフィリエイト広告です。

今回は運用型広告についてお話ししていくので簡単に説明しますが、アフィリエイト広告は商品をアフィリエイターと呼ばれる方に紹介してもらい、その紹介してもらった場所で商品が購入されると、売上の一部をアフィリエイターに報酬(広告費)として支払う仕組みです。

これは売上が出たタイミングで広告費を支払うので、一切売上が上がらずに広告費だけ支払って赤字になるということもなりにくいです。

しかし、アフィリエイターが紹介しない限りユーザーに見られることがありませんので、どれだけアフィリエイターに紹介しやすいような商品、報酬設定を行うことも重要になります。

それぞれのネット広告の違いをまとめると

3つの広告タイプを簡単に説明しましたが、それぞれまとめてみると表のようになります。

純広告 運用型広告 アフィリエイト広告
初期費用 数万円~数十万円 0円 アフィリエイトサービスへの登録費用
(月額5万程度)
運用費用 0円 設定した予算分の費用 3万円~5万円
運用の手間 なし 日々チェックが必要 アフィリエイターへのアピールが必要
メリット 運用する手間が少ない 課金形式なので使用した分だけ広告費が発生する 商品が購入された場合のみ広告費を支払うのでリスクが少ない
デメリット 初期費用が高額になってしまう 日々運用する手間がかかってしまう アフィリエイターからの紹介が無ければユーザーに商品が認知すらされない

それぞれに特徴があり、一概にどの広告が良いのかということは商品や広告の出し方によって異なります。

しかし、今回紹介する運用型広告は、自身が設定した広告費しかかからないので、初めての方でも小リスクで始めることができます。

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それでは本題の運用型広告の運用方法についてお話ししていきましょう。

ネット広告運用前の準備

ネット広告を出す前にも必ず準備しなければいけないことがいくつか存在します。

ネット広告を出す目的を決め、適切な課金方法を選ぶ

運用型広告は使用した分だけ広告費が発生するので、純広告などのネット広告より安価で出すことができますが、この準備ができていないと余計な広告費を支払うことがあります。

課金形式について少し詳しく解説すると、インプレッション課金方式とクリック課金方式の2種類があり、以下の通りになっています。

  • インプレッション課金形式:ユーザーへ1,000回広告を表示させる毎に課金される形式
  • クリック課金形式:広告が表示されたユーザーがその広告をクリックすることによって課金される形式

では、それぞれの課金方法にマッチした目的はこのようになります。

多くのユーザーに広告を見せたい(認知させたい)

インプレッション課金形式が最も効果的になるのは、多くのユーザーに対して広告を見せたい、つまり広告の商品を認知させたいという場合に有効です。

インプレッション課金ではクリック課金形式よりも安価で広告を出すことができます。

しかし、そのデメリットとして、その間にクリックされずとも広告費を支払わなければならず、例えば、1,000回表示された中でクリックが一回もなければ全く成果のないまま広告費を支払わなければいけません。

だからこそ、流入して売上を狙うのであればこの課金形式は適切ではありません。

しかし、商品をユーザーが何も知らない場合と、事前に認知している状態とでは、その商品を購入する割合は全く違います。

そのため、最初に商品を認知させるためにインプレッション課金で商品を多くの人に表示させる。そしてクリック課金で商品を見せるようにすることで効率よく商品の売上を出せるようになります。

無駄なく広告費を運用したい

次にクリック課金形式について、こちらはネット広告の中で効率的な広告費の利用方法です。

ユーザーが広告をクリックするまでいくら表示されても広告費は発生しません。

これが最も大きなメリットですが、他にも流入1件につき広告費がかかるので、売上に対するCPOが正確に把握することができます。

CPO

(本商品や定期コースの)受注1件あたりにかかった広告費
広告費÷(本商品や定期コースの)受注件数

引用:「CPO・CPR・CPAとは?3分でわかる、広告の費用対効果のKPI

ここで計算し、CPOが商品価格より高くなってしまうと、それは赤字になっている状態です。

そのため、広告費を削減する、もしくは流入後のマーケティングを変更することが必要です。

広告を誰に対してリーチさせるのか決める

次に誰に対してリーチさせるのか、いわゆるターゲティングです。

運用型広告でのターゲティングについては後ほど説明しますが、まず最初に誰に対してアプローチをすることが効果的なのかを想定します。

ターゲティングでどのようなことを設定できるのかというと、

  • 年齢
  • 学生か否か
  • 居住地
  • 興味があるジャンル
  • 興味があるキーワード

この中で、さらに細分化したターゲティングを設定できます。

これは日々運用時に結果をチェックしながら変更していくことが前提になるので、誰に興味があるのかを予測して設定するだけでも問題ありません。

広告予算を必ず設定する

これはどんな場合であれ必ず設定するようにしましょう。

一般的な運用型広告では1日当たりの広告予算を設定でき、それ以外でも1月当たりの広告予算を設定できます。

この予算を設定することで、運用中に設定した予算以上の費用を使用してしまうことを防げます。

しかし、広告を出す業界次第ではインプレッション単価やクリック単価が変動するので、自身の懐事情の予算と併せて、どのように予算を設定するのか決めましょう。

ネット運用中に日々確認すること

次に、実際に運用を開始してから日々確認することについてお話ししていきます。

運用方法は様々な方法がありますが、運用中に必ず確認しなければいけないのは、これから紹介する指標です。

その指標を確認することで、広告運用が上手くいっているのか、反対に改善が必要なのかが一目で理解できます。

インプレッション課金形式とクリック課金形式の2つでチェックしなければいけない指標は変わりますので、それぞれのパターンで説明していきます。

インプレッション課金形式の場合

それではまずインプレッション課金形式の場合に主にチェックすべき項目は3つです。

インプレッション(imp・impression)

最初に確認するのが課金形式の名前の通り、インプレッションです。

これを見ることで日々どれだけ広告が表示されているのかを確認することができます。

この数値によって、残りどれぐらい表示させることができるのかも確認できます。

インプレッションシェア

次にインプレッションシェアです。

前提として、広告を運用していても全てのユーザーに必ず表示されるということはありません。

予算や広告の質によっては、表示されない場合もあります。

その表示されていない割合を出せるのが、インプレッションシェアです。

この指標の算出方法は、

インプレッション数÷本来表示される予定であった数値

で算出できます。「本来表示される予定であった数値」というと、ターゲティングを行う上でその該当者が検索をしたり、ページを表示させた最大値となり、インプレッション数はこの数値より下になります。

インプレッション広告では、このインプレッションシェアを見ながら予算の調整を行う方が多いです。

そして、インプレッションシェアが低い場合の原因として

  • 広告予算が足りない
  • 広告のランクが足りない(主にリスティング広告)

この2つの要素があり、広告を最短で効率化していく上では必須の改善手法です。

リーチ

リーチはインプレッションに似たような意味ですが、ページが見られたか見られていないのかを見る「PVやUU」と似たような概念ということだけ分かればすぐに理解することができます。

  • インプレッション=PV
  • リーチ=UU

という意味で広告指標では使用されます。

例えば1万人に商品を認知させたい場合に、インプレッション数が1万であっても、リーチ数が5,000であれば、5,000人にしか見られていません。

つまり、1人あたり2回広告が表示されているという計算になります。

そのため、目標の半分しか達成していないということになります。

フリークエンシー(frequency)

最後にフリークエンシーです。

これはネット広告初心者にはあまり馴染みがないかもしれません。

単純に和訳すると「頻度・回数」という意味で使用されます。

ネット広告でも同様の意味で、ユーザー1人に対して、広告を何回表示させるのか、また、1日に何回配信するのかも設定することができます。

ユーザーに対して広告を高頻度で見せ続けてしまうと逆効果になってしまい、商品に対して悪印象から始まってしまいます。

そのため、フリークエンシーを設定しておくことで、ユーザーに対してストレスなく表示させられるため、数回の表示だけで効果的に広告の印象を与えられます。

クリック課金形式の場合

次にクリック課金形式の場合です。

これは先ほどインプレッション課金形式でもお話ししたものもそうですが、それ以上に別の指標も重要になります。

この場合には認知させるのも重要になりますが、広告費に対してどれだけコンバージョンを達成したのかという要素が重要になります。

そのための指標を解説するので運用時には必ず算出するようにしましょう。

CPO(Cost Per Order)

まずはCPOです。

これはコンバージョン1件取得するのにどれだけ広告費がかかったのかということを確認する指標です。

計算方法として

総広告費(原価等も入る場合があります)÷コンバージョン件数

この計算でCPOを算出できます。

例えば、広告費を100万円使用して、10人が10万円の商品を購入した場合にはCPOは10万円になります。

これでプラマイゼロかと思いがちですが、計算式で出しているように、ここには決済手数料などの原価も入る場合がありますので、赤字になっていることがほとんどです。

ここで目標として、CPOを商品価格以下にしなければ常に赤字の状態になるので、この目標設定は厳密に決めておきましょう。

その目標に対して結果と照らし合わせて、どのような戦略を練るのかを決めていきます。

CPA(Cost Per Acquisition)

CPOは1件コンバージョンするのにかかった広告費を算出しますが、CPAは、コンバージョンという意味では似ています。

例えば無料会員登録メールマガジン登録アプリをダウンロード等にかかった広告費になります。

もっと簡単に説明すると、見込み客を1件集めるためにかかった費用という意味合いです。リスト単価とも言われます。

ROAS(Return On Advertising Spend)

続いてROASです。この辺りから少しややこしくなりますが、今回運用時にチェックしなければいけないのは残り2つですので、しっかり理解して運用時に算出しましょう。

CPO、CPAは1件受注、1リスト当たりという指標で算出して参考にする指標ですが、これから解説する指標は実際の売上や利益がどれだけ出たのかということを求められます。

極論、広告を出す理由は売上を増やしたいからですので、最も重要になるのはこの指標です。

ROASの計算式は、

売上(広告から流入した見込み客のみ)÷総広告費×100(%)

で算出することができ、広告費に対して、どれだけの割合で売上を出すことができたのかを求められます。

ここでも目標の最低ラインは100%以上を必ず狙いましょう。

理由は先ほど説明したように、100%を切ってしまうと売上より広告費がかかったということになり、赤字になります。

そのため、運用時の目標設定は100%以上を設定するようにしましょう。

ROI(Return on Investment)

ROIもROASと似たような意味合いになりますが、大きく異なるのは売上なのか利益なのかという点です。

まずは売上と利益の違いを事前に確認すると、

  • 売上:ユーザーが購入した商品金額・商品販売金額
  • 利益:商品販売金額から販売するためにかかったコストを差し引いた金額

このような違いがあります。

例えば100円で仕入れた商品を1,000円で販売すると、売上は1,000円、利益は900円になります。

この前提を理解し、ROIの説明に戻りますが、ROASの利益版ということで

利益(広告から流入した見込み客のみ)÷総広告費×100(%)

この計算式で求めることができます。

基本的にROASとROIはどちらかだけではなく、両方とも計算することで何を削減すれば利益を増やせるのかを判断することができます。

ネット広告の数値が芳しくない場合の対応策は?

チェックする指標について解説してきましたが、この数値が悪い場合には、予算の変更であったり、ターゲティングを変更することを考えなければいけません。

さらにターゲティングで上手くいっていても、定期的にターゲティングを変更しなければ広告効果は徐々に下降傾向になります。

それをいち早く見つけるために今回紹介した指標を利用しましょう。

指標は「なんとなく」という曖昧な判断をせずに明確な結果をもとに対応を行うことができ、対応後にもこの指標を元にすることでどれだけ効果が上がったのか、もしくは下がったのかをチェックできる重要なポイントになります。

ネット広告では本来の目的を見失わずに広告を運用することが大事

広告の運用時に見なければいけない指標について説明しました。

広告の運用方法というと、主に操作方法を考えてしまいがちですが、本来なぜ広告を出すのかというと売上を増加したい」「お金を稼ぎたいから」という方がほとんどです。

そのためにネット広告という方法を使って販路を拡大したり、手軽に販売できるようにしています。

操作方法は公式のヘルプを見ることで解決できますが、今回紹介した指標については解説されていません。

広告費がかかり過ぎていたり、売上が高かったりと感覚的にわかるかもしれませんが、規模が大きくなればなるほど、今回解説した指標を使って厳密に計算することが重要です。

広告を運用するときには適当にターゲティングなどを決めるのではなく、今回紹介した指標を利用して厳密に数字を出してみましょう。

これを繰り返すことで最適なターゲティング、最適な市場を見つけ出すことができます!

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