ネット広告とテレビ広告の違いとは?種類を併せて解説!
TV放送全盛期では広告と言ったらテレビ広告、あるいは新聞広告等しかありませんでしたが、現在では「ネット広告」という種類がテレビ広告等の既存の広告サービス以上にシェアが広がりつつありますね。
しかし、ネット広告のシェアが拡大していると言っても、ネット広告とテレビ広告の違いについて、あまり理解されていない人もいるでしょう。
結論から言えば、ネット広告とテレビ広告の大きな違いは、「ターゲットを絞ることができるかできないか」です。
もちろん、上記のこと以外にもネット広告とテレビ広告の違いはありますので、本記事では、もっと細かくネット広告とテレビ広告の違いについて触れていくと共に、ネット広告の種類についても触れていきますので、ぜひ広告についての知識を深めて下さいね。
目次
ネット広告とテレビ広告の違いとは?
冒頭でネット広告とテレビ広告の大きな違いは、「ターゲットを絞ることができるかできないか」とお伝えしましたが、両者の違いを表にまとめると下記の様になります。
ネット広告 | テレビ広告(CM) | |
審査 | 手軽(ジャンルによる) | 複雑 |
メリット |
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デメリット |
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広告料金目安 |
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相性が良いジャンル |
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得意な顧客層 | 若年層~中年層 | 中年層〜高齢層 |
上記の表を比較しても分かる通り、ネット広告は誰でも手軽に出稿を行うことができ、その際の審査も出稿する媒体(ページや動画等)を準備し申請するのみになります。
逆に、テレビ広告に出稿したい場合の審査は非常に複雑で大前提として個人ではテレビCMを出すことができません。
また、テレビ広告の審査では出稿する会社の登記簿謄本や商品説明書や現品等様々な書類を準備しなければならず、準備~審査まで合わせると数週間以上かかることも少なくありません。
そして相性がいいジャンルでネット広告では多種多様という記載をしていますが、これはテレビのように年齢を問わず不特定多数の人に送るのではなく、例えば美容に興味がある人、〇〇という商品に興味がある人等といった厳密にターゲティングを決めることができるので、出稿したい商品に対してどういったターゲティングを行うと相性がいいのかを自分自身で探すことが可能です。
とはいえ、ネット広告が広く普及していますが訴求する相手次第ではネット広告を使用しない方がいい場合もあります。
というのも、高齢層をターゲットにした商品の場合、ネットへの認知度が低い為、テレビ広告の方が効果的な場合もあります。
ネット広告とはそもそも何?
では、ネット広告とテレビ広告の違いについて紹介しましたが、そもそもネット広告というとどんな広告を思い浮かべるでしょうか?
ネット広告の一番身近な存在といえば、ネットサーフィンをしている時によく見るGoogle広告は誰でも見たことがあるかと思います。
例えば調べものがあって様々なページを跨いでいるとページの両サイドに正方形の広告が出ていたり、バナーとして追従してくる広告が出てくるものが一般的なGoogle広告です。
他にもYoutubeで動画を見る前、見た後に広告が流れますがこれもYoutube広告というネット広告の一種です。
逆に、テレビ広告とはご存知であろう『CM』や「ご覧のスポンサーで提供しております。」と番組の終盤に放送される『スポンサー』のことですので、ご説明は省きますね。
ネット広告の種類
さて、先述した様に一概にネット広告と言っても、種類は様々あります。
しかし、ネット広告ではターゲッティング(※)を行ったり、どのネット広告を使用すると効果的なのか等ゼロから始めるにはハードルが非常に高いです。
何も知らない状態で適当に出稿をしても、広告費を支払っただけで何一つ利益が出ないことも少なくありません。
むしろネット広告を出稿してもほとんど成果をあげることができない人が多いです。
だからこそまずはどんな種類のネット広告があるのか、それぞれの特徴を抑えておきましょう。
※ターゲティングとは、市場調査をした後、どの市場が効果的ななのかを定め、ターゲットを絞ったマーケティングしていくことです。
SNS広告
まず最初にSNS広告です。
SNS広告はその名の通りTwitter、Facebook、Instagram等のSNSに表示される広告のことです。
日本でのSNS利用者数は、ICT総研の「2020年度 SNS利用動向に関する調査」によると、約7,786万人とのデータがあり、2020年末には7.975万人に達する見込みです。
■ 日本のSNS利用者は7,975万人(普及率80%)、2022年末に8,241万人へ拡大
日本国内におけるSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の利用者(アクティブユーザー)は年々増加しており、2020年末には7,975万人に達する見込みだ。
2019年末の国内ネットユーザーは9,960万人と推定されるが、SNS利用者はそのうちの78.2%にあたる7,786万人だった。2020年の年間純増者数は189万人となる見込みで、利用者は1ヶ月平均で約16万人の増加を続けている。
SNS利用者は元々20代以下の若年層が多かったが、SNSの利用が当たり前になってきたことで40代以上にも拡大しており、登録者数・利用者数ともに増加傾向が見られる。
このまま普及が進めば2022年末には利用者数は8,241万人、ネットユーザー全体に占める利用率は83.3%に達する見通しである。
拡大市場であるSNS広告を利用し、SNSの特徴であるターゲティングを有効利用することでどのような客層でも商品を認知させることができるようになります。
SNS広告のメリット
- ターゲティングをすることで商品に興味がありそうな顧客層にのみ広告を出稿することができ、広告費を抑えることができる。
- 効果が悪い場合は手軽にターゲティングを変更することができるので、PDCAサイクルの回転が非常に速い
SNS広告のデメリット
- ターゲティングで想定通りに行かない場合は想定以上のコストがかかり、赤字になる可能性もある。
動画広告
次に動画広告です。
動画広告はYoutubeを見ている方だったりスマホでソーシャルゲームをしている方には馴染みがあると思います。
Youtubeだと動画の最初、途中で流れる広告、ソーシャルゲームだとスタミナを回復したり再プレイをするために30秒程度の動画のことを動画広告と呼びます。
今までは文章や画像のみの広告が多く、商品を販売しようとしてもその商品のポイントを訴求するために細かな画像や長文で説明するしか方法はありませんでした。
しかし、動画にすることで実際の商品の特徴を視覚的、聴覚的に感じることができるので商品の特徴を顧客が把握しやすく販売しやすくなります。
動画広告のメリット
- 動画で訴求するため、長い文章や画像を見てもらう必要はなく、商品の内容を視覚と聴覚で感じてもらうことができる。
- 商品を購入した場合、文章や画像と比べて「聞いていた内容と違う」といったクレームが少なくなる
動画広告のデメリット
- 文章や画像で説明するのと違い、動画で説明するためのシナリオを用意し撮影を行わなければならず手間やコストがかかる。
- 動画をより効果的にするために高い編集スキルが必要になる。
リスティング広告
リスティング広告は、GoogleやYahoo!等の検索エンジンで検索したときに一番上に出てくる広告のことです。
顧客自身が検索するキーワードに連動して広告が掲載される仕組みであり、その広告をクリックすることで販売したいサイトに誘導することができます。
検索されるキーワードについては入札形式になっているので、商品が売れやすい人気のキーワードは数万~数十万以上といった高額になることがあります。
リスティング広告のメリット
- 審査も必要なく、手軽にアカウントを準備することができる。(ジャンルによる)
- 数千円単位から広告を出稿することができ、予算や単価を決めることも可能なのでSNS広告のようにいつの間にか予算がオーバーしていたということを防ぐことができる
- 広告出稿までのリードタイムが短い(アカウント作成当日からでも出稿することができる)
- 成果が出るまでが非常に速いのでPDCAサイクルを回しやすい
リスティング広告のデメリット
- 人気のキーワードは数万円以上かかるため、販売したい商品次第では他のネット広告よりもコストがかかってしまう場合もある。
- 成果が出るための期間が短いので定期的にメンテナンスを行わなければならず手間がかかってしまう。
純広告
純広告は、大手Webメディアが広告枠を販売していることがありますのでその広告枠を買い取り、自分の広告を表示させる方法です。
大手メディアは日々閲覧する方が多く、そのようなメディアに広告を出すことで自分の商品やメディアに流入させることができるの安定した流入を期待することができます。
テレビCMのネットバージョンとイメージすると分かりやすいでしょう。
純広告のメリット
- 広告費が固定なので追加で費用が増えることがない
- 広告掲載期間中は必ず表示されるので安定した流入が期待できる
- 大手メディアが出している広告という信用を得た状態で流入してくるので信頼度が上がりやすい
純広告のデメリット
- 広告費が他のネット広告と違い数十万~数百万単位と非常に高額なので手軽に始めることができない
- 出稿先メディアに掲載するための審査が必要になる(大手メディアになるとテレビCM並みの審査が必要)
- 出稿先メディアの戦略次第では流入が極端に変動してしまうこともある。
アフィリエイト広告
アフィリエイト広告は、自社商品のメディアを持っている方(通称アフィリエイター)に紹介してもらい販売成果の一部をアフィリエイターに計上するという仕組みの広告です。
ASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)という仲介業者に自社商品を登録しておくとアフィリエイターは数ある商品から紹介したい商品を選んで自分のメディアで紹介するという一連の流れなので、商品を販売したい方はASPに商品を登録するだけで広告を出す必要がないのが特徴です。
アフィリエイト広告のメリット
- ASPへの初期費用、月額費用のみで商品を出すことができるのでコストがかからない
- 売上に応じた割合を支払うので赤字になりにくい
- 自分でメディアを持っていなくても販売をすることができる
- アフィリエイターが第三者目線で紹介することが多い為、顧客の距離が近くなりやすい
アフィリエイト広告のデメリット
- 手数料がASPごとで違うので売上が上がっても利益は少なくなる場合もある
- アフィリエイターのメディアで想定外の広告のされ方をする場合もある。(登録したら〇〇プレゼント等虚偽の情報を流されるリスクがある)
- アフィリエイターが商品を選びメディアに掲載しなければ流入はゼロになってしまいASPへの費用が無駄になってしまう。
ネイティブ広告
ネイティブ広告は今までの広告とはそもそも概念自体が異なっています。
例えばTwitterやFacebookなどでスクロールしていくとたまに「〇〇からのプロモーション」という広告が表示されます。
このように広告のように見せず、相手に記事の一つと認識させる手法のことを指しています。
ネイティブ広告のメリット
- 記事の一つと認識させることによって広告という抵抗感を薄めることができ、流入させやすくなる。
ネイティブ広告のデメリット
- 記事の一部として表示されるので掲載量が多すぎると鬱陶しいと思われやすくなり広告自体をブロックされやすくなる。
メール広告
最後にメール広告です。
仕組み自体は純広告と似ていて相手先のメールリストに対して自分の広告をメールしてもらいます。
イメージとしてはアフィリエイトの仕組みでコストの支払い方が純広告というイメージです。
広告費を支払うことで相手のメディア(ここではメール)に広告を流してもらう、その際売れた商品の売上は自分で独占することができます。
メールの種類、会社によってコストも変化しますが、純広告と違いコストが安いのも特徴です。
メール広告のメリット
- 純広告のように確実に広告を打ち出すことができるので商品を広く認知させることができる。
- メールなので履歴が残っていると削除されるまで永続的に商品情報が残る
メール広告のデメリット
- 純広告の費用程高額ではないが数万~数十万円単位で初期コストが必要になる
- LINE等のトークアプリが普及しているのもありメール自体があまり見られないリスクも存在する
ネット広告とテレビ広告の違いまとめ
以上がネット広告とテレビ広告の違い、そしてネット広告の種類についてです。
ネット広告といってもこれだけ種類がありそれぞれ特徴が全く異なっています。
自分が認知させたい、販売したい商品によってどのネット広告を利用したほうが売上は上がるのかをしっかりと見極めて効果的にネット広告を利用してみましょう!